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2018年11月19日

大腸CTアカデミア 実地トレーニングの継続や読影医から放射線技師へのフィードバックにより、3体位目の撮影頻度を下げることが可能!!

ナガイチはコーヒー好きです。
☆☆☆職場でコーヒー飲むならこれ!!☆☆☆




PubMedから、今日のつぶやき − 368 −

Buchach CM, et al. Performing an additional decubitus series at CT colonography. Abdom Imaging 2011;36(5):538-44.



それでは、論文
「大腸CT検査における3体位目の追加撮影」
をご紹介します。


【考察】
検診目的の大腸CT検査のゴールは
大腸がんに進展しうる有意なポリープを見つけるために
大腸を評価することである。

大腸CT検査をきちんと行うために、
適切に腸管を拡張することは基本である。

追加撮影をするかどうかの境界は状況によって変わる。

明らかに追加撮影が必要な状況は、
2体位で同じ部位の腸管が完全につぶれている場合である。

境界となりえるのは、診断が可能な妥当な画像であるかが
追加撮影の判断の際に不確実で、経験値や読影の信頼性に
主観的判断が度もなう場合である。

われわれの経験では、大腸CT検査導入の初年度が
3体位目の撮影の頻度が高い。
放射線科医の見逃しが生じやすいこと、
熟練したCT技師が少ないためである。

本研究でいえることは、実地トレーニングの継続や
読影医から放射線技師へのフィードバックにより、
3体位目の撮影頻度を下げることが可能である。

(感想)
3体位の撮影は、被爆低減や患者の時間的・肉体的負担から
なるべく避けるべきです。
ただ、避けることによって大腸CT検査が不完全な検査に終わっては
本末転倒です。
トレーニングや読影医からのフィードバックは確かに重要です。

さらに重要だと思うのは、2体位の撮影条件として
線量を下げる設定をしているかどうかということです。

片体位は線量を下げても、
もう1体位は高線量で撮影していることも少なくありません。

2体位撮影の線量が少なくて初めて、
3体位目の撮影も考慮できるのではないでしょうか。

今日はこのあたりにします。


それでは、また。


原文
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21184064


ご注意)必ずしも論文の内容をすべて網羅している情報ではございません。詳細にご興味の方は原文をご確認ください。つぶやきは正確な情報発信を心がけますが、その内容を保証するものではないことをどうぞご了承ください。









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大腸の専門家 ナガイチ
大腸を専門に外科、内視鏡、画像診断のキャリアがあります。               経歴のご紹介:               1996年 国立医学部医学科卒業。       1996〜2007年 消化器外科、内視鏡医として従事。                    2007〜2011年 ハーバード大学 医学部 放射線科、マサチューセッツ総合病院に留学。 2009年〜国内のナショナルセンターに外来研究員として併任。               2011年 帰国し内視鏡医として従事。     2015年〜国内のナショナルセンターに常勤勤務。 2019年〜某国公立大学医学部医学科の特任教授として働いています。                  資格: 外科認定医・認定登録医、消化器内視鏡認定医・専門医・指導医、消化器病専門医、H. pylori(ピロリ菌)感染症認定医、消化器がん検診認定医、胃腸科専門医・指導医、アメリカ消化器内視鏡学会(American Society for Gastrointestinal Endoscopy) 国際会員、アメリカ消化器病学会(American College of Gastroenterology) 国際会員                    どうぞよろしくお願いいたします。              ご注意)個人的な病状に関するご相談、診療に準じるご相談にはお答えできませんので、何卒、ご容赦ください。
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