2012年06月29日
父の誕生日プレゼント
まゆみさんの娘の命日は、父の誕生日でもありました。
父はとても厳格で厳しい人でしたが、まゆみさんは特にかわいがられていました。
姉、兄、私、妹の4人兄弟で、みんなが父を煙たがっていましたが、まゆみさんは父が好きでした。
まゆみさんの愛情が伝わっていたためか父は特にまゆみさんをかわいがりました。
小学校の3年か4年生の頃でしたが、父の誕生日が運動会と重なりました。
まゆみさんは走るのは早い方ではありませんでしたが、何かと要領がよくて、
障害物競走なら誰にも負けない気がしてました。
障害物競走に立候補して、練習の時にはかなり手加減しながら走ったのですが
トップでゴールインしました。
これはいけるぞ!
そう確信して、運動会の当日
「今日はお父さんの誕生日だからプレゼントに1等賞とるからね!」
そう宣言しました。
父は「誕生日プレゼントに1等賞か!」とすっごく喜んでいました。
そして障害物競走が始まり、本番は手加減しないで2位との差を10mくらい引き離して
ぶっちぎりで1位でゴールインしました。
父も母も大興奮!「まゆみーーっ!まゆみーーっ!!」と叫びました。
父は「俺の誕生日のプレゼントだ。俺の誕生日のプレゼントだ!!」
そう言って誇らしげでした。
すっごく喜んでもらえて、いいプレゼントになったーーとまゆみさんもとっても嬉しかったです。
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