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2017年01月31日

漫画『空挺ドラゴンズ』1巻の感想とあらすじ

『空挺ドラゴンズ』1巻の感想。


空挺ドラゴンズ
著者:桑原 太矩
掲載:good!アフタヌーン
1巻発売日:2016年11月7日

天空を悠然と飛翔する巨大生物「龍」が存在する世界。そして、そんな希少な生物である龍を追い求め、捕龍船「クィン・ザザ号」に乗船し、西へ東へ世界中の空を飛び回る者達がいた。
下手に対峙すれば命を落とす可能性も低くない恐ろしい生物だが、その全てが希少性の高いまさに宝の山。素材は薬に油、工芸品にも加工でき、なにより龍の肉はとても美味い。新鮮なら生でも食べられ、調理をすればまた一味違う格別な味わい。
その龍を狩ることを生業としている空の狩人――『龍捕り(おろちとり)』。命がけで捕獲した龍を速やかに解体し、採れた素材を即席の市を開いて商売を行い、一息つけば再び空へ旅立っていく。帰る家も、町も、港もない彼らクィン・ザザ号の乗組員たちは、魅入られた空と龍を追い求めて旅を続けていく。

空を飛ぶ巨大な龍を追い、捕らえ、解体し、売り、その肉を喰らい、また次の龍を求めて空挺に乗り世界の空を駆け巡る人たちの姿を描いた物語。
大冒険グルメファンタジー漫画。前作の学園モノ『とっかぶ』から大きく方向性を変えた作品になってますね。嬉しいことに試し読み1話がファンタジー漫画好き、グルメ漫画好きという私の好みど真ん中の内容だったことが1巻購入の理由です。ジブリ作品を彷彿させてくれる表紙が気に入ったというのも大きいですね。

高い画力で描かれたロマンを強く感じさせてくれるファンタジーな世界観が最高に良かったです。飛行船のような丸みのあるフォルムをした空挺に乗り、仲間と共に世界中の空を駆け巡るというだけでワクワクと冒険心をくすぐられます。
しかも、その目的はRPGなどファンタジー作品ではお馴染みの、空想上の生物「龍」を狩るためだというのだから余計に夢が膨らみましたね。ただ、龍とはいってもその形状は日本式の蛇のような姿でもヨーロッパの伝承に登場する四足のいかにもな姿をしているわけでもありません。最初に出てくるのは触手が生えてるナメクジのような龍、他にも小さい龍や光る龍など、形状や特性が異なる様々な龍が登場するのは面白いです。
表紙の格好からナウシカを思い浮かべた人は少なくないと思いますけど、不思議生物が多く生息している世界設定も少し似たものがりますね。もしかしたら多少なりとも影響受けてるのかもしれません。その辺も妙に私のテンションが上がってる要因になってます。

内容としましては、龍を食べることが大好きな主人公ミカをはじめとした捕龍船『クィン・ザザ号』のクルーたちが、雲海を泳ぐ龍を狩り、採れた素材を売って生計を立て、龍の肉を調理して食べるというもの。エピソードごとにドラゴン1匹に料理1品といった感じです。
ファンタジー×グルメ作品といえば『ダンジョン飯』が代表格だと思います。この作品もコンセプトは似てますが、完全に料理メインのダンジョン飯とは方向性は異なった内容です。グルメ漫画であることに間違いはないけど、どちらかと言えば狩猟漫画と言った方が正しいのかもしれませんね。ナウシカとダンジョン飯とモンハンを合わせたような作品と言えばいいのかな。
今のところシリアス過ぎるわけでもほのぼのし過ぎてるわけでもなく、龍の狩猟と、主人公や仲間たちの生活が主に描かれてます。

物語は結構淡々と進んで行きますが、『クィン・ザザ号』のクルーたちは1人1人個性が立っていて面白く、和気藹々と家族のようで楽しそうでしたね。
主人公のミカは勇敢とも無謀とも言える龍の肉を食べることが好きな龍捕り。龍は銃や電気矢で倒す方法もありますが、それらを使うと肉の質が落ちてしまうことから、ミカは船の巨大な銛で動きを止めてから直接乗り移って手持ちの銛で一突きという狩猟方法を好みます。龍の匂いに敏感のようで、普段は少し抜けてる様子ですけど龍が現れると途端に目を輝かせる人です。
あと、ヒロインかは分かりませんが、タキタというお調子者の借金を抱えている新人龍捕り。それから、ミカを見つめてることが多いクールで艶やかな美女のヴァナベルや、生真面目なジローなどクセの強い愉快な仲間たちばかりで面白い。
わけありで龍捕りを生業にしてる人が多いようで、今後はそのあたりも掘り下げてもらえそうなので楽しみですね。個人的にはグルメメインの内容よりも、狩猟やクルーたちの日常をメインに描いてもらえると嬉しいです。

空挺、大空の旅、龍など、ロマンの塊のような作品。まだ物語は始まったばかりということもあり、1巻はお披露目という感じですが、これから先のストーリー展開への期待は膨れるばかりです。
ロマンだけでなく、生活感も感じられるファンタジーな世界観を楽しみたい人には強くおすすめできる作品かと思われます。
次巻以降どんな龍が登場するのか、それをどのように狩猟しどのように調理するのか、そしてクルーたちの人間模様も気になるところ。続きが非常に楽しみですね。


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2017年01月30日

【モーレツ宇宙海賊】アニメ 感想&あらすじ 宇宙海賊の船長になった女子高生の成長を描いた痛快スペースオペラ


モーレツ宇宙海賊
2012年1月放送
全26話
監督:佐藤竜雄
原作:笹本祐一
脚本:佐藤竜雄、宮崎真一、伊藤美智子、水野健太郎
赤木駿介の声:伊藤健太郎
加藤 茉莉香の声:小松未可子
チアキ・クリハラの声:花澤香菜

あらすじ

宇宙のどこかにある海明星(うみのあけほし)で暮らす高校1年生の加藤茉莉香。学校では勉学や部活動に励み、友人たちと楽しく過ごし、放課後になれば喫茶店でアルバイトをするどこにでもいるごく普通の女子高生。

ある日のこと、茉莉香は自分の父親が実は弁天丸という海賊船の船長だったことを聞かされる。さらに、父の部下だと名乗る弁天丸のクルーから、海賊活動を続けるにあたって必要な私掠船(しりゃくせん)免状の継承のため、亡くなった父の跡を継いで船長として就任して欲しいと要請を受ける。

かくして、高校生活とかけもちしながら海賊船の船長を務めることになった茉莉香は、弁天丸のクルーたちと共に宇宙へ乗り出す。

「さぁ、海賊の時間だ!」

主要登場人物

・加藤 茉莉香(かとう まりか)
主人公。海明星にある白凰女学院に通う高校1年生の少女。ヨット部所属。学院では学業優秀で素行も良く、周囲からは秀才として高い評価を受けているが、それは彼女のたゆまぬ努力が成した結果です。性格は明朗快活なため友達も多く、危機に陥っても冷静に状況を判断し決断する頼もしさもあることから周囲からの信頼も厚い。その才能と性格は海賊活動でも発揮され、宇宙船の船長として着実に頭角を現しています。

・チアキ・クリハラ
海森星分校から白凰女学院高等部に転校してきた少女。学業の成績は良く、特にコンピューター関連の技能が高い。無愛想でクールに振る舞ってはいるが、実際の性格は面倒見の良い典型的なツンデレ。茉莉香からは「チアキちゃん」と呼ばれています。実は海賊船バルバルーサの船長ケンジョー・クリハラの娘であり、海賊として未熟な茉莉香に呆れながらも度々助言を与えてくれます。

・グリューエル・セレニティ
セレニティ連合王国星王家の第7正統皇女。かなり活発なお姫様。王女として英才教育を受けていることから聡明ではあるが、俗事には疎い。先代「弁天丸」船長・ゴンザエモン加藤芳郎と知り合いであり、その縁から黄金の幽霊船捜索を依頼。解決以降は留学を延長し、妹のヒルデと共にヨット部へ入部して親交を深めていきます。

・加藤梨理香
茉莉香の母。娘からは「梨理香さん」と呼ばれています。夫のゴンザレスと別れてから女手一つで茉莉香を育ててきました。現在こそ新奥浜空港の管制官を務めているが、かつては女海賊・キャプテン・リリカとして活躍した伝説の海賊。海賊業からは退いているが、今だ軍関係者との繋がりはあるようです。

・ミーサ・グランドウッド
海賊船「弁天丸」の船医。アニメ開始時点では保険医として茉莉香が通う白凰女学院高等部に潜入していました。梨理香が海賊として現役だった時から弁天丸で従事していたベテンランであることから、茉莉香にとっては良き相談相手でもあります。茉莉香不在時には船の指揮を執ります。

・遠藤マミ
茉莉香の友人で同級生。手芸部所属。喫茶店でのアルバイト仲間。ヨット部でもなければ海賊ともあまり関わりないが、茉莉香の衣装を手掛けるなど、様々な面で支えてくれる茉莉香にとって一緒に居て心安まる存在。


感想・見所

突然宇宙海賊船の船長を務めることになった女子高生が、身に纏ったミニスカートを翻しながら、仲間たちと共に政府から公認を受けた合法的な海賊行為で大暴れする物語。
SFスペースオペラ大活劇。とにかく愉快!痛快!爽快!な作品です。著者・笹本祐一のSF小説『ミニスカ宇宙海賊』を原作とし、アニメではタイトルを変更して放送されました。略称は『モーパイ』。2014年には『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE-亜空の深淵-』というタイトルで映画化もされました。
監督は『機動戦艦ナデシコ』や『宇宙のステルヴィア』といった有名なSF作品も手がけている佐藤竜雄さんが務めています。

まず見事なのが緻密に構築されている世界観ですね。本作はスペースオペラと銘打っていることから、宇宙を舞台にしたSF的な世界観を築いています。
主人公たちが暮らすのは、広大な宇宙のどこかにある『海明星(うみのあけほし)』と呼ばれる惑星です。弁天丸やバルバローサなどの海賊宇宙船、ヨット部の練習船として使われている太陽帆船、他にも軍艦など様々な宇宙船が存在し、本作では「超高速ドライブ」と名称されているSFではお馴染みのワープ航法も確立されています。

この作品の世界観を構築するうえで最も面白く特徴的なのが「海賊」という存在。普通「海賊=パイレーツ」と言えば、船舶を脅迫して略奪行為を働く畏れ忌み嫌われる存在。『ヴィンランド・サガ』に出てくる「ヴァイキング」も、あちらは民族の名称ですけど行為自体は同じようなものですね。
本作に出てくる海賊は“政府から「私掠船免状」を発行されている公認を受けた存在”であり、行為自体も合法的。遊園地のアトラクションやイベントの1つみたいなものと考えたらいいと思います。暴力的な行為や無理やり金品を強奪することもなく、むしろ襲われることはお金持ちにとってステータスの1つとなり、自慢話にもなるという実に平和的で可笑しな海賊タイム。モーパイでの海賊行為とは、すなわち「営業」ということですね。

元々はかつて植民星だった海明星などが独立戦争の折、政府が掠船免状を海賊に発行し、敵への対抗手段のために軍に組み込まれていたようです。戦争の最中に圧倒的な武力を引っさげて現れた帝国により両勢力が併合された以降も、制度は廃止されずに残ってるとのこと。
記憶が確かならかつてのイングランドが同じことをやっていたと思います。もちろんショーとかではなく、敵船拿捕のためですけど。それをなぞった設定かと。
現在に至るまでの歴史的背景がしっかり作られているため、本作での平和的な海賊という存在も違和感なく受け入れられると思います。歴史を感じられる話があると作品に深みが増すのでより世界観が魅力的に見えますね。

全体のストーリーはいたってシンプルな少女の成長物語。
主人公の加藤茉莉香は物語冒頭ではいたって普通の女子高生でしたが、海賊行為に必要な私掠船免状が基本的には世襲制のため、亡くなった父の跡を継ぐ形でいきなり船長就任です。
序盤では船長であって見習い海賊でもある茉莉香が、悪戦苦闘しながらも海賊行為を行う姿が描かれています。父と母が海賊だったことも知らなかった茉莉香ですから、当然海賊の知識も必要な技能も持っていないので、クルーから海賊の歴史、電子戦、船の操舵、格闘技などを学びます。元々努力家だった茉莉香は能力自体は非常に高かったため、足りないのは経験ぐらいでしたね。
序盤では持ち前の努力と明るさで切磋琢磨しながらも、優秀なベテランクルーに助けられる場面が多かったと思います。ですが、中盤以降はその頼れる存在たちが長期不在となってしまい、クルーが皆ヨット部の女子高生になるという事態に突入。船長であっても導かれてる存在だった茉莉香が、クルーを牽引する頼れる船長へと成長していきます。

主人公をはじめとしたこの作品を彩る登場人物たちの多くが魅力的でしたね。元々の弁天丸のクルーたちは見た目も性格も個性的で面白く、新米船長の茉莉香をしっかり支えてくれたことからも好感を持てました。
ヨット部の面々も非常に人数は多いんですけど、とにかく皆前向きで明るく、デザインも1人1人描き分けられていてかわいい女の子ばかりでした。女の子キャラが多いわりにお色気シーンは少なく、そういったあまり媚びない作風も良かった点だと思います。
チアキちゃんのツンデレぶりも可愛かったですけど、個人的には梨理香さんがかっこ良く大人の魅力もあって好きでしたね。

ストーリー自体はシンプルであっても他にはない独特な面白さがある作品でした。シリアスとコメディのストーリーバランスは良く、キャラクターも魅力に溢れ、機能性のあるメカデザインも良かったです。
また、主題歌も印象深いですね。ももいろクローバーZが歌った『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』は、ふざけてるようにも真面目なようにも見える本作品の内容を体現しているかのようで面白い歌でした。
あまり視聴者層を選ばないと内容なので、SF好きだけでなく、そうでない人でも楽しめる作品になっていると思います。よければ観てください。






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posted by ハネ吉 at 18:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ

2017年01月29日

【紹介した作品の新刊発売情報】くーねるまるた 第11巻 他3作品

2017年1月30日〜2月5日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。


くーねるまるた 11 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

2017年1月30日発売

くーねるまるたの過去記事はこちら



約束のネバーランド 2 (ジャンプコミックス)

2017年2月3日発売

約束のネバーランドの過去記事はこちら


火ノ丸相撲 13 (ジャンプコミックス)

2017年2月3日発売

火ノ丸相撲の過去記事はこちら



いつもなら試し読みで気になった新作の感想書くところですが、2017年1月30日〜2月5日の間で気になる作品はありませんでした。あくまで個人的にはですけどね。

そもそも試し読みできる作品が少なかったので・・・。

ただ、表紙と紹介文の内容を見て少し気になってる作品は1つあります。

著者:kashmirさんの『ぱらのま』という作品。(発売日:2017/1/31)


「残念なお姉さん」の鉄道を使った小旅行を描いた鉄道ファンにお薦めの作品とのことです。
私は「乗り鉄」、「撮り鉄」、「録り鉄」などのコアな鉄道ファンというわけではありませんが、鉄道や電車での旅は結構好きということもあり、表紙の女性と延々続く線路のイラストが良い雰囲気を醸し出していたので気になってますね。

それと、数年前に発行された同作者の『てるみな』という漫画が面白かったからというのも理由の1つです。鉄道での旅を楽しむネコ耳少女の、不可思議でちょっと不気味な雰囲気もある電車での旅漫画。ふと異世界に迷い込んでしまったかのような奇っ怪な感覚に陥り、画力が滅茶苦茶高いというわけではなくても1コマ1コマ緻密に描き込まれた背景も味わいがあって好きでしたね。
何より不思議でも奇妙であっても、読者が鉄道に乗りたい気持ちにさせるという鉄道漫画の鉄則を外さないあたりも見事だったと思います。

調べてみたらどうやら、『ぱらのま』の世界観とコンセプトは『てるみな』から引き継がれているらしく、私の期待感はうなぎ上りしてしまいました。
一見日本のようで微妙に異なる不可思議な異世界を舞台に、その世界を走る鉄道に乗って女性が1人(?)旅をする話。鉄道好きだけではなく、夢日記や不思議な世界観を構築している作品が好きな人も楽しめる内容ではないかと思います。
まあ、あくまで内容は予想でしかないわけですが、楽しみではありますね。

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2017年01月28日

漫画『博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?』1巻の感想とあらすじ

『博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?』1巻の感想。


博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?
著者:新島 秋一
掲載:チャンピオンREDコミックス
1巻発売日:2016年11月18日

幼稚園のときに生まれた土地を離れ、それからはずっと引っ越し先の東京で暮らしていた高校1年生の東京(あずまみやこ)。幼い頃に福岡で暮らしていた時期があり、その時に仲良くしていた幼馴染の女の子が、偶然通っている高校に転校してきた。
その子の名前は博多乃どん子。10年ぶりにも関わらず再会を満面の笑みで喜んでくれるどん子だったが、彼女の話す言葉はその土地の人間でなければ理解し辛いバリバリの博多弁だった。
生まれは福岡でも幼い頃から東京の標準語に慣れ親しんでいた京は、どん子の難解な言葉に戸惑いながらも、博多弁を久しぶりに聞いたことで改めて思うことがあった。それは、―――方言って、かわいい−―。

東京に引っ越してきた方言全開の博多っ子の少女と、彼女と久しぶりに再会した幼馴染の男の子、そしてクラスメイトの小柄な女の子の3人が、愉快な日常を繰り広げるなかで方言女子の可愛さをこれでもかと投げかけてくる話。
4コマ漫画形式の方言コメディ。ニコニコ静画などのweb漫画サイトを中心に、ネットでちょっと話題になっていた作品ですね。試し読みをして気になっていたので1巻読んでみました。

まず、タイトルの「博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?」→解答「文句なしで可愛い」。
可愛いどん子。可愛い博多弁。「どん子」×「博多弁」、おまけに+として「幼馴染属性」まで加味されており、可愛い以外に形容しようがありません。

近年、ご当地紹介系の漫画が静かなブームにでもなっているのか、この手の作品をよく見かけるようになりました。この作品は東京を舞台にしていますが、引っ越してきた博多っ子の少女による福岡ネタ満載の内容にもなっています。福岡出身者ならあるあるネタとして楽しめるのは当然として、そうでない人にとっては馴染みの薄かった福岡ネタを知ることができる楽しみがありますね。あと、私のような福岡以外の地方民にとっても共感できる「地方あるある」もありました。
福岡はラーメンが有名なことはさすがに知っていましたが、豚骨への執念とも言えそうな強いこだわりは面白かったですね。表紙からして豚骨ラーメンのイラストが飾られているように、東京が醤油ばかりなせいで涙浮かべて豚骨欠乏症になったり、朝からインスタントの「うまかっちゃん」を食べるなど、福岡県民にとってまさにソウルフードなのだと理解できました。
あと、他県では見受けられない夜間に行われるゴミ収集など、福岡ならではのあれこれを知ることができたのは興味を持つ良いきっかけにもなりましたね。

本作の最大の魅力はなんといっても「方言女子」。大阪弁や津軽弁など日本各地には数多の方言が存在し、とりわけそのなかでも個人的には京都弁が最も好きだったわけですが、僅か数ページで博多弁を話す女の子にハートを鷲掴みされてしまいました。
確かに博多弁を話す女の子は非常に可愛かった。表紙の満面の笑みで「ばり、好いとーよ」の時点で若干グラっときましたからね。
無邪気で明るいどん子ちゃんが表情をコロコロ変えながら博多弁で話す姿は、いつまでも見ていられる魅力があり、面白いだけではなく癒し効果もあるかと思われます。テレてる姿はこれまた破壊力ありすぎる愛らしさを見せ、普段の元気いっぱいなどん子も良いんですが、彼女のふとした表情にも何度ハート打ち抜かれたことか・・・。これはもう、「可愛い」に撃沈された気分です。

どん子だけではなく他のメインキャラ2人も可愛く、3人が織り成す絶妙なやりとりはとても笑わせてくれますね。
幼馴染の男子高校生・東京(あずまみやこ)は素直過ぎる子です。方言の可愛さ、どん子の可愛さに心射抜かれており、ストレートに「かわいい」と言ってしまう読者の代弁者的存在ではないかと思います。
どん子と京のクラスメイト、下町子さんも2人とは異なる魅力がある可愛い女の子。口は悪くて態度も大きい、でも背は小さいツッコミ役。
キャラがそれぞれ見事に立っている3人のボケとツコッミは見事。東京のカルチャーショックや福岡ネタを交え、テンポとノリの良い面白い掛け合いを見せています。

この作品はタイトルが全てですね。深く考える必要は全くなく、ただただ可愛いキャラに悶えながら読んでいればいい漫画です。
読者は可愛いを堪能してるだけなのに、博多弁講座や福岡ネタでいつのまにか福岡の知識まで身につけてしまうというお得な内容。
ばりかわいい博多弁少女のどん子ちゃん、とても面白かったです。

ちなみに、福岡には複数の方言があるようで、下手に福岡=博多弁の体で話すと戦争になるそうなので注意しましょう。


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2017年01月27日

【ぼくの地球を守って】マンガ 感想&あらすじ 前世の記憶を持つ少年少女たちが自分と向き合う姿を描いたSF作品

花とゆめ。1986年12月20日から1994年5月20日まで連載。既刊21巻
作者:日渡早紀
他作品:GLOBAL GARDEN



あらすじ

北海道の田舎から東京の高校へ転校してきた坂口亜梨子は、草花や樹木の気持ちがわかる不思議な少女。元々引っ込み思案で大人しい性格が災いしてクラスには馴染めず、さらに東京は自然の「自」の字もない空気の悪い街だったため、「帰りたい・・・」と寂しさを募らせていた。

ある日、亜梨子は偶然クラスメートの迅八と一成の会話を聞いてしまったことをきっかけに、2人が同じ夢を共有していることを知る。夢の中ではお互い全くの別人の姿であり、背景にはまるで月から見下ろしているかのようにいつも地球があるということだった。

一緒に話を聞いていた近所に住む何かとちょっかいを出してくる小学生の輪は、亜梨子が他の男子と仲良く話していたことに嫉妬してしまう。困らせようとイタズラしたことに怒った亜梨子は、叱った折に誤ってベランダか輪を転落させてしまった。

幸い奇跡的に軽傷で済んだ輪だったが、この事故をきっかけに迅八たちが話していた月の記憶に目覚め、怪しい行動をとるようになっていく。さらに、亜梨子もまた月で「木蓮」という女性として生きていた夢を見るようになり、遠い場所の、遠い記憶に深く関わり、振り回されていくことになる。


主要登場人物

坂口亜梨子
植物や動物の感情が分かる少女。石蕗高校1年生。黒髪ロングヘアーの美少女。内気で大人しい性格をしており、北海道から引っ越してきた当初はクラスに馴染めずにいました。輪とは近所に暮らしていたことから世話を任せられることもあり、彼のイタズラには困っていました。前世の記憶に覚醒してからは動植物の感情が分かるだけではなく、歌によって植物の成長を促進させる現象も起しています。
前世は木蓮(モクレン)という名の女性。本名「コウ=ハス=セイ=テ=モク=レン」。 生物学者で、月基地のマドンナ的存在。数億人に1人しかいないキチェ=サージャリオンという特殊能力者。彼女の歌は植物を異常成長させてしまう効果があります。

小林輪
亜梨子の隣室に住む少年。小学2年生。ある事故がきっかけとなり、前世の記憶と能力に覚醒し、大人びた態度と言動をとる天才少年になりました。事故前はイタズラ行為で亜梨子の気を引こうとしていましたが、事故以降は直接的に想いを伝えるようになり、強い執着も見せます。何かの目的のために怪しげな行動をとるようになり、覚醒はしても本来とは別の人物として振舞っています。
前世は紫苑(シオン)という名の男性。本名。「ザイ=テス=シ=オン」孤児院出身の戦災孤児。天才的なエンジニア、強力なサーチェス能力の持ち主ではありますが、協調性には欠けています。木蓮の恋人だった。

小椋迅八
亜梨子のクラスメイトの石蕗高校1年生。一成の幼馴染。単純で喧嘩っ早い性格。亜梨子に想いを寄せており、彼女が木蓮の転生者だと知ってからより気にかけるようになります。前世の記憶には覚醒はしていますが、能力はほとんど使えません。
前世は玉蘭(ギョクラン)という名の男性。本名「オ=アンティ=シャ=ギョク=ラン」。考古学者。サーチェスではありましたが、制御は上手くできなかったようです。 前世では木蓮に片想いしており、紫苑とはライバル関係。

錦織一成
石蕗高校1年生。迅八の幼馴染。中世的な整った顔立ちをしている少年。前世の女性が玉蘭(現在・迅八)に一途な愛を抱き続けていたことで、次第に一成自身もその想いに引きずられ迅八を意識するようになり、思い悩む日々を送っていました。
前世は槐(エンジュ)という名の女性。本名「ト=フェコ=ロール=エン=ジュ」 。古生物学者。木蓮に恋する玉蘭に想いを寄せていました。テレパス能力の持ち主。

国生桜
横浜に住む高生2年生の少女。勝気な性格をしているため、女性らしい槐に憧れを抱いています。前世では槐(一成)の親友だったこともあり、迅八を意識してしまうことに思い悩む一成の相談に乗り励ましている内に親しくなっていきます。
前世は繻子蘭(シュスラン)という名の女性。本名「ロキ=シ=アノール=シュス=ラン」 。科学者。親友の槐の保護者的存在。報われない彼女の恋を見守り続けていました。勝気な性格に反し、精神的な面は脆い。

土橋大介
川崎に住む高校2年生。ある事故がきっかけで、同じ学校に通う桜も前世を持っていることを知ります。前世の月基地でリーダーを務めていた影響か、現世でも7人のリーダー的存在です。
前世は柊(ヒイラギ)という名の男性。本名「オク=タコ=サノール=ヒイ=ラギ」 。言語学者。月基地のリーダーを務めていました。ウィルスに汚染した基地を放棄するという提案を責任感から拒み、結果メンバー全滅を招いてしまいました。

笠間春彦
病弱で入退院を繰り返している少年。インド系クォーター。紫苑にそっくりな容姿。中学3年に復学していますが、年齢的には高校2年生。前世で犯した過ちに悩み、そのことで輪に脅されてしまいます。体が弱いのは、前世から引き継いだテレポートを繰り返していたため。
前世は秋海棠(しゅうかいどう)という名の男性。本名「レム=サイ=ネ=シウ=カイドウ」 。医学博士。基地で蔓延したウイルスのワクチンを完成させるが、木蓮を手に入れた紫苑に嫉妬し、彼にだけワクチンを打ってたった1人取り残そうとしました。



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感想・見所

月から地球を見守るように観察していた7人の異星人。月で命を落とした彼らの記憶と能力を引き継いだ7人の少年少女たちが、現世でも消えない深く刻まれた前世の因縁と対峙し、思い悩みながらも今を懸命に生きようとする姿を描いた物語。
通称「ぼく地球(ぼくたま)」と呼ばれる、輪廻転生によって現世と前世の狭間で揺れ動く主人公たちを描いたSF作品です。
通常の新書版コミックス全21巻の他に、大型の愛蔵版コミックス全10巻、文庫版全12巻が発行されています。また、アニメ化もされており、1993年から全6話でOVAもリリースしました。OVAは原作の途中までなうえ、ラストもオリジナル展開で締め括られてはいますが、個人的にはかなりお気に入りのアニメですね。

もう20年以上も前に完結した作品です。連載スタートに関しては30年以上前というかなり古い作品。私が読んだのは今から2年くらい前ということで、やはり絵柄やセリフ、人の考え方などからも若干古さを感じたものの、面白いものはどれだけの年月が経とうと色褪せない魅力がありますね。私の育った時代とのズレから違和感を感じることもありましたが、いつの間にか読む手が止まらなくなって一気に読了。

主人公の少女・亜梨子が偶然クラスメイトの迅八と一成の会話を聞き、夢―「ムーン・ドリーム」を共有していることを知り、輪の転落事故(軽傷)と回復を経た後に自身も「木蓮」としての夢を見て覚醒しました。
そのことを迅八たちと話し合った結果、月基地には7人の人物がいたことから、「もしかしたら探せば他にもいるんじゃないか?」という流れになり、夢の中の仲間探しを開始します。案の定、同様の夢を見ていた桜、大介、そして晴彦たちが現れ、そこに幼い輪も加わるというのが序盤ですね。
ここから究極のかまってちゃん(紫苑)を筆頭に、登場人物1人1人の愛憎入り乱れた人間ドラマが展開されていきます。

7人中6人がだいたい16、17歳の同年代のなかに、1人だけ小学生の輪が交じっているという違和感、「なぜ?」という疑問を抱くと思います。これは決して偶然でもなんでもなく、後々判明することですが、月基地で起こったあることが大きな原因となっており、彼の空白の9年間が本筋ストーリーに大きな意味をもたらすことになります。
亜梨子たちは他のメンバーと会うまでは「ムーン・ドリーム」がいつの時代を映してしたのかは曖昧でしたが、最も多く夢を見ていた大介の話から前世だったという確信に至り、さらにまだ思い出していない衝撃の事実も知らされることになります。

最初はただの不思議な体験に対しての興味心から起きた会合だったと思います。しかし、お互いの記憶を確認し合い、自分たちの前世をより深く知っていくなかで、次第に心までもう1人の自分に引っ張られていくようになり、前世と現世の狭間で思い悩むようになってしまいました。
彼女たちの年代が感受性の高まりやすい時期というのも大きな要因でしょうね。ただでさえ精神的には不安定な時期に、さながらもう1つの人生を体験してるようなものですから、自分をどこに置いていいものか思い悩むのも、影響を強く受けてしまうのも当然といえば当然の話だと思います。
ただ、この現世と前世の記憶が絡み合う複雑な人間模様は面白い。中には性別が前世と現世で異なる子も存在し、恋していた相手が前世では異性でも現世では同性ということもあり、その想いの影響まで受けているのだから困ったものです。前世の完璧な木蓮という人物像と今の自分を比較して自信をなくしてしまう亜梨子や、前世での過ちを深く引きずる晴彦、そして最も色濃く前世のしがらみに囚われている輪。現世と前世、今の自分と転生前のもう1人の自分、悩み苦しみ葛藤しながらも、それぞれが答えを出すためにしがらみと向き合うことになります。
登場人物は多くても1人1人しっかした設定で丁寧に作られており、それぞれが役割を果たしていたので全く必要ないという子はいなかったですね。

木蓮たち月メンバーのエピソードも面白かったです。遠く離れた母星に起きた悲劇、基地内で起こる様々なトラブルや事件によって、話が進むごとにシリアスの濃度は増していきましたが、重くても目が離せない展開を繰り広げていました。それぞれの誰かを想う愛情を強く感じられたものの、結局誰一人として報われることなく命を落としたのは辛かったです。月での暮らし以前、戦災孤児だった紫苑の親代わりになったラズロと珍獣キャーとの過去話も、好きだけど悲しい。
私は木蓮好きでしたね。とても良いキャラだったと思います。容姿端麗、才色兼備、冷静沈着、温厚博識、それでいておおらかな性格。一見スキのない完璧な聖女なんですが、実はお転婆ではねっかえりな子という性格は良かったですね。

壮大な物語と人間ドラマに感動させてもらえました。輪廻転生、地球外の星と生命、ESPなど、下手するとごちゃ混ぜ過ぎて物語が破綻してしまいそうな設定とテーマを組み込んでいますが、1つ1つの材料を丁寧に調理し上手くまとめられており、その読者を引き込ませる展開と世界観の奥深さは素晴らしかったです。
あと、漫画とは関係ありませんが、菅野よう子さんが作曲したOVAのテーマソング『時の記憶(歌手:SEIKA)』は名曲だと思います。重厚でありながら透き通った声がその場に広がる透明感ある美しい曲です。ぜひ聞いて欲しい。
男女問わず読める作品だと思うので、よければ読んでみてください。ただ、どちらかというと大人向けかな。あと、続編として『ボクを包む月の光』、『僕は地球と歌う』も出てます。



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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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