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93年 壁の穴から

 本日は、Doug Sahm Dayです。
 というわけで、今回はこちらのアルバムを聴きました。
 入手したばかりの、(小声で)ブートCDです。
 一応、複数のアーティストが参加しているライヴ盤で、誰がメインとか謳っているアルバムではありませんが、Doug Sahmの収録が目玉のブートといって間違いないでしょう。

 Doug Sahmの場合、かなりライヴ音源のソースが残っていると推察しますが、あまりブートの情報は聞きません。
 まあ、BeatlesやStones、Dylanとかと同じような期待をしても無理だとは思います。
 でも、もう少し出てもいいのでは…とファンとしては思ってしまうのです。
 ブートが一定以上流通すると、撲滅のためにオフィシャルが作られるという例がありますから。

doug sahm29.JPG

Holl In The Wall
20th Anniversary Live

1. Texas Tornado (Doug Sahm) : Texas Mavericks featuring Doug Sahm
2. We Uset to Fuss, We Used to Fight (J. Rymes) : Two Hoots & A Holler
3. Think It Over (K. James, L. James) : LeRoi Brothers
4. That's Life (Kay, Gordon, ) : Shoulders
5. Help Me Get Over You (M. Warden) : Wagoneers
6. You're The One (J. A. Lane) : Bizarros
7. I Just Do (Mitchael Hall) : Lollygaggers
8. Visions of Johana (Bob Dylan) : Texas Mavericks featuring Doug Sahm
9. I Got a Hole In My Pirogue (J. Horton, T. Franks) : Two Hoots & A Holler
10. Rumble (M. Grant, Link Wray) : Gary Dixon with LeRoi Brothers
11. Sometimes (Gene Thomassonn) : Teaxs Mavericks featuring Doug Sahm
12. Pointed Toe Shoes (Carl Perkins) : Johnathan Foose with the Bizarros
13. Pleas Don't Think I'm Guilty (M. Warden) : Wagoneers
14. Baby, You Scare Me (Michael Hall) : Lollygaggers
15. Chain of Love (Steve Doerr) : LeRoi Brothers
16. Chain Gang Woman (S. Coppinger) : Bizarros
17. Eldorado Boogie (Ike Ritter) : Bizarros

 本盤は、93年6月、オースティンの"Hole in the Wall"(ライヴハウス?)でのライヴ録音だということです。
 収録曲は17曲、ボリュームたっぷりで、しかもお目当て以外のアーティストも総じて良い感じです。

 例えば、LeRoi Brothers
 私は、昔から大好きなバンドです。
 どこがいいかと言いますと、何といってもサウンドです。 
 「コンパクト」、このバンドのサウンドの魅力は、この言葉に集約されると思います。
 ホーンはもちろん、キーボードもなしのスモール・コンボですが、音は決してスカスカに感じることのない、小気味のいいグルーヴが大変気持ちいいサウンドのバンドです。
 収録曲は3曲です。

3. Think It Over (K. James, L. James) : LeRoi Brothers
10. Rumble (M. Grant, Link Wray) : Gary Dixon with LeRoi Brothers
15. Chain of Love (Steve Doerr) : LeRoi Brothers

 そして、本盤収録の時点でのバンド編成は次のとおりです。

LeRoi Brothers
Steve Doerr : vocals, guitar
Mike Buck : drums
Casper Rawls : guitar
Mike Korpi : bass

 LeRoi Brothersは、本盤録音の前年92年にアルバム"Crown Royale"をリリースしていて、その中の1曲で、Doug Sahmがコーラスで参加しています。
 また、ドラムスのMike Buckは、90年のTexas Tornadosの1stにも参加していました。
 Doug Sahmとの関係も、なかなかなに親密なバンドなのでした。

 収録曲のひとつ"Think It Over"は、ご存知、Jimmy Donelyの代表作のひとつで、作者名にあるK. Jamesは、彼の本名(?)James Kenneth Donelyからきている署名です。
 LeRoi Brosは流石の演奏で、スワンプ・ポップの名作を彼らなりに、しかし素晴らしい王道の解釈でやっています。
 こういうところが愛すべきところだと、改めて思います。

 Bizarrosというバンドが収録されています。

6. You're The One (J. A. Lane) : Bizarros
12. Pointed Toe Shoes (Carl Perkins) : Johnathan Foose with the Bizarros
16. Chain Gang Woman (S. Coppinger) : Bizarros
17. Eldorado Boogie (Ike Ritter) : Bizarros

 メンツは以下のとおりです。

Bizarros
Moon Bellamy : vocals, harmonica
Bill Bentry : drums
Ike Ritter : guitar, vocals
John X. Reed : guitar
Brooks Brannon : guitar
Speedy Sparks : bass on track6,12
Stan Coppinger : basson track16,17, vocals 

 ギターのJohn X. Reed、ベースのSpeedy Sparksの名前が眼を惹きます。
 この二人は、Doug Sahmとの関係が深い人たちです。
 このBizarrosへの参加がレギュラーなものなのか、それとも臨時なのかが気になります。
 もしレギュラーなら、そしてアルバムがあるのなら聴いてみたいと思いました。
 (Ike Ritterというカッコイイ名前のギターリストも、それだけの理由ですが気になります。)

 1曲だけチョイスするなら、"You're The One"でしょうか。
 ブルージーなスタイルで、LeRoi Bros.にも通じるコンパクトなサウンドが魅力的です。
 小粋なフレーズを紡ぐギターと、ブルージーなハープがいい感じの佳曲です。

 Two Hoots & A Hollerというバンドにも注目です。

2. We Uset to Fuss, We Used to Fight (J. Rymes) : Two Hoots & A Holler
9. I Got a Hole In My Pirogue (J. Horton, T. Franks) : Two Hoots & A Holler

 メンツは、トリオということはなかったと思うのですが、本盤でのクレジットは以下のとおりです。

Two Hoots & A Holler
Ricky Broussard : vocals, guitar
Vic Gerard : bass, vocals
Chris Staples : drums

 "We Uset to Fuss, We Used to Fight"が、ファストかつトワンギーなナンバーで、かっこいいです。
 このバンドは、Doug Sahmが亡くなった時、Dougを偲ぶオリジナル曲を作って録音しています。
 その収録アルバムのことは、以前に当ブログに書きました。
 興味がある方は、下記のリンクからご覧ください。
 
 その他、Wagoneersは、カントリー・ロック系のバンドで、おだやかなサウンド、(ハイ)ロンサム調のボーカルが耳に残る、これまた気になるバンドです。
 やはり、ほとんど捨てバンドなし、そう言いたいライヴ・アルバムになっています。

 さて、お待たせむしました。
 本命のバンドを紹介します。
 なぜか、この名前で出演しています。

Texas Mavericks featuring Doug Sahm
Doug Sahm : vocals, guitar
John X. Reed : guitar
Speedy Sparks : bass
Mike Buck : Drums
Michael Sweetman : saxophone

 覆面バンド、Texas Mavericksが、唯一のアルバムをリリースしたのは86年でした。
 それからこの時点まで、既におよそ7年が経過しています。
 一回きりの匿名バンドだったはずですが、これ以外でもこの名前を使った出演はあるのでしょうか?
 気になります。

 本盤の編成で、何といっても気になるのは、キーボード系が不参加なことです。
 要は、Augie Meyers若しくはその代役の不在です。
 86年のアルバムでは、El Rochaという変名で(おそらくAugie)がオルガンやシンセを弾いていました、
 ギターのJohn X. Reed(当時の変名、Johnny X)、ベースのSpeedy Sparks(当時の変名、Miller V. Washington)はオリジナル・メンバーです。
 そして、ドラムスがErnie Durawa(当時の変名、Frosty)からMike Buckへ交替しているほかは、サイド・ギターのAlvin Crow(当時の変名、Rockin' Leon)が不参加です。
 わざわざ、Doug Sahm(当時の変名、Samm Dogg)をフューチャリング扱いにしたのは、名前を特記したかったのかも知れません。

1. Texas Tornado (Doug Sahm) : Texas Mavericks featuring Doug Sahm
8. Visions of Johana (Bob Dylan) : Texas Mavericks featuring Doug Sahm
11. Sometimes (Gene Thomassonn) : Teaxs Mavericks featuring Doug Sahm

 DylanとGene Thomasは、Dougのアイドルですね。
 両曲とも、ライヴ録音が聴けて感激しました。

 そして、"Texas Tornado"です。
 この曲は、予備知識なしに聴いて驚きました。
 皆さんは、ここで知ってしまいますので、知りたくない人はこの続きを読むのはやめましょう。

 この曲は、表記こそ単純に"Texas Tornado"となっていますが、実はメドレー仕立てで、オフィシャルでは聴けないレアな音源になっているのです。
 Doug Sahmの語りから入るところも素晴らしく、わくわくします。
 そして、肝心の中身はこうです。

Texas Tornado (2コーラス・プラス)
〜 Is Anybody Going to San Antone (サビ)
〜 Texas Tornado (サビ) 
〜 Lodi (1コーラス・プラス) 
〜 Texas Tornado (サビ)
〜 Is Anybody Going to San Antone (サビ〜終了)

 いやあ、書いていて、また嬉しくなってきました。
 こういう貴重なお遊び(?)が、ちゃんと記録され、繰り返し聴けることが素晴らしいです。
 レアなクリーデンスの"Lodi"の間奏の前で、Dougが「Aa〜 Johnny Reed !」、「Ah〜 CCR !」と呼びかけて、ギター・ソロを促しているところが、ばっちり記録されています。

 「神様、感謝します。」
 こういう、その場にしか存在しない至福の瞬間、それが切り取られて記録されている、そのことに感謝せずにはいられません。

 今晩は、このメドレーを繰り返し聴いて、Doug Sahmを偲びながら眠りにつきたいと思います。



Susie Q 〜 Born On The Bayou
(1994 Switzland Live)
by Sir Douglas Quintet


リード・ギターは、John Jorgenson (多分)


Green River  〜 Susie Q 〜 Land of 1000 Dances
(1994 Switzland Live)
by Sir Douglas Quintet





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Rick Broussard
悲しい知らせに空が泣いた



 

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