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posted by fanblog

2017年04月22日

好きなゲーム「ペルソナ3」

好きなゲームの話シリーズ第二弾です。
前回のFF9に次いで、今回はペルソナ3。

前回は書いているうちに作品の思い入れとか当時プレイした感覚とか、現在の製作者的な視点が加わったりして、大いに発見がありました。
何より好きなものの話をするのは、楽しいですね。

今回もそんなイレギュラーバウンドを期待しつつ、書いてみます。

image01_800.jpg

公式サイト
http://p3.atlus.co.jp/index.html

◇◇ストーリー

1日と1日の挟間にある隠された時間「影時間」。
街は動きを止め、人々はオブジェへと姿を変える。
そこにはびこる異形の怪物「シャドウ」。それらに対抗できるのは、ペルソナという特殊な力を持つ者だけ。

私立月光館学園に転校してきた主人公はペルソナの力に覚醒し、同じペルソナ使いたちで構成された特別課外活動部へと引き入れられる。
彼らはそれぞれの目的のため、影時間の真相を追ううち、想像を絶する運命と対峙する――。

◇◇

■スタイリッシュと紙一重のなんとか病

ペルソナ3は架空の2009年を舞台に高校生たちが運命に立ち向かうジュブナイル系作品。
発売は現実時間の2006年夏。
私が購入したのは発売2~3ヶ月後くらいなので、ほぼリアルタイムに遊んだことになります。

バトルシーンを動画で観たら、スタイリッシュなBGMにUI※、極めつけは銃の形をした召喚器を自分の頭に向けるアクターモーション。

※UI…ユーザーインターフェース、画面周りのデザインのこと
20170421-22.jpg

中二病スレスレのセンスが、当時は妙にハマりました。
今見ても、なかなか。

そして欠かせないのが最高にポップなBGM群。





RPGといえばファンタジーものでオーケストラを鳴らすというイメージ。
だから、思い切りポップに舵を切ったペルソナ3のインパクトは今までで一番でした。

ひと昔前のアメリカを感じるMOTHERも、クラシック&ファンタジーを基調としたトラスティベルも素敵です。
それでも私が一番心地よい雰囲気に浸れるのは、ペルソナのBGM。
……そういえばBGMを聴いていたくて、街で放置していたことを思い出しました。



■もしもこんな学生時代があったら…?と思ってしまう

ペルソナ3は限られた時間の中で人間関係を育てながらストーリーが進行します。
一日の中で起こることは、おおよそ次の通り。

・日中の学生生活イベント(授業、部活など)
・放課後の自由行動イベント(キャラクターの友好度関連)
・深夜のダンジョンRPGパート

一日一日を隙間なく過ごそうとすると、クリアまでに100時間を超えます。
そんな長時間にもかかわらず、クリアまでモチベーションが途切れないのです。

なぜか。

20170421-24.jpg

例えば日常パートでは学生ライフが堪能できたり

20170421-25.jpg

ちょっとした憧れの学生寮での共同生活だったりと、色々な「もしも」の要素が盛り込まれています。
本作を通じてえられる体験は、まるで今の心のまま過去をリプレイするような感覚。
それがモチベーションに繋がっているのかもしれません。

例えば遊ぶ方の実際の学校生活が彩られたものではなくても、
ほぼ男子校or女子校でこんな接点ないよ!だったとしても、
学校という舞台は何かしら心にひっかかる要素があります。

使い込まれた黒板に机、学年ごとに階層で仕切られた空間、ノイズまじりの校内放送、冗長的な先生の話、同級生のたわいない話が聞こえてくる感じ……などなど。

それらを見聞きした反応は、必ずしも現実の自分とイコールである必要はなく、むしろ逆を楽しんでこそ。
ゲーム内の自分はちょっとアグレッシブに攻めたり、あるいはクレバーぶってみたり、問題児になってみたり。

この場面(or選択肢)をこう返したら、どうなるだろうなという悪戯を遠慮なく実践できる空間。
それがペルソナ3の醍醐味の1つかなと。

■ペルソナが持つ裏と表

適度に夢をみせて、適度に現実を感じさせる。
これらの2面を行き来させるバランスと匙加減が、ペルソナ3のセンスであり魅力なのかもしれません。

つまらないよりは楽しい、悲しいよりは楽しいものを選びたい。
けれども選択肢を制御できないことや躓くことも出てきてしまう。

そんな疲れたときの避難場所に、ゲームのような自分だけの空間があったとして。
別の自分を表現し「ゲームはゲーム現実は現実」とわかりつつも、
「意外と現実もこんなものの延長かもしれない」なんて思えたなら、救いがある気がしませんか。

それがゲームの役割だなんて思っていませんけれど、「効能」欄に書いてあっても悪くないとは思います。

◇◇

ペルソナ3をプレイしていると(多少誇張されているとはいえ)各キャラクターの心の在り方や2面性に理解が生まれてきます。
好き嫌いじゃなく、そうなんだ、そういう考えもあるんだ、という感覚だったり。
あるいは寛容になれる意識だったり。

先にも挙げましたが、もしも実際の学生生活が楽しくなかったと感じる方がいたとして、
その「楽しくない」は他の誰の「楽しい」や「楽しくない」とも異なる体験であり、希少価値のあるもの。

美化することも必要もないけれど、その希少さは活かすことも磨くこともできる可変的な素材。
自分自身を構成する一要素。
そうして研磨されたものは、過ぎ去った時間以上に輝きを蓄えるのかもしれませんね。

だいぶ離れてしまいましたけれど、休み時間の雑談のようなペルソナ3への語りでした。
posted by tabirpglab at 09:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム
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