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2023年02月24日

イバちゃんの話

昨日電話が鳴ってイバちゃんが亡くなったと聞いた。
イバちゃんは5歳上、今の会社に入った時に知り合った。1990年だったか。
一つの得意先に多くのメーカーが出入りする。そのメーカーの営業同士が仲良くなることは多い。イバちゃんもその一人で、同じ広島地区を担当していた。
得意先の展示会があると、その前日や当日に仲の良いメーカー同士が集まって呑みに行く。その中心的役割を果たしていた。

特に尾道でよく飲んだ。今は飲み屋街も寂れていると聞くが、当時は華やかさがあった。海の街、食べ物も美味しい。色んな店に連れて行ってくれた。
イバちゃんは同じ郷里だった。それもあり弟のようにかわいがってくれた。
よく一緒に呑んだ。何人か一緒の時もあれば二人の時も多かった。
広島を離れ大阪に勤務になった時も呑みに行った。郷里で呑んだこともある。

東京に来てからはいきなり雑誌を送ってきたことがあった。阪神タイガースの雑誌だ。イバちゃんは大の阪神ファンであり、自分はどちらかというと阪神ファンという程度なのだが。
ずいぶん前だが、イバちゃんが倒れて入院したと聞いた。出張先で気分が悪くなってそのまま入院したとか。脳に関係する疾患だったと思う。

退院してからその話を聞いた。もう出張禁止になったと寂しそうに言っていた。
それは身体がどうのこうではなく、出張に行くと呑み歩くことを会社もよく知っているから出張禁止ということになったのだ。
そのやりとりが最後だっただろうか、もう何年前かも思い出せない。受傷後だったとは思う。

この3月で郷里に帰ることを思った時にイバちゃんのことを思った。
65歳だ、仕事はしていないだろうからまた一緒に呑めるなと思ったのは年賀状送付の時。今年の年賀状は2パターン作った。1つは今年をもって年賀状を終わる内容。これは会社関係への内容。もう1つは友達へ実家に帰ることとラインIDを記載。
この内容だったから年初めから在京の前の会社の友達から連絡をもらって呑んでいる。

イバちゃんはコロナに感染して亡くなった。コロナ感染による持病の悪化らしい。
自分からの年賀状は見てくれただろうか。あ〜帰ってくるんやと思ってくれただろうか。また呑めるなと思ってくれただろうか。
イバちゃんの今年の年賀状は印刷のまま広いスペースには何も書かれていなかった。恐らく打ち出して何か書こうという時に病状が悪化したのだろう。
「喜び花咲く幸せな年になりますように」と印刷され、空白のある年賀状を見ていると涙がこぼれてきた。
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posted by shigenon at 08:43| Comment(0) | TrackBack(0) | リハビリ
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2014年クリスマスイブのプレゼントは最悪でした。 「頸髄損傷」というケガなのか病気なのか・・その症状との戦いの記録と現在の日々をアップします。 (2018年4月追加) 不全の頸髄損傷は「健常な人」に見えます。“ふつうに見える”様に努力をしています。が、反面、「もう良くなったんだ」と思われがち。 骨折とは違い、中枢神経の損傷は完全回復はしないという現実。 「健常に見える」「もっと良くなるよう努力する」「もう治っているんでしょ」の狭間で何とか毎日を過ごしています。
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