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2018年06月25日

みんクレ〜maneoマーケット事件に見る、金融庁の動きの裏側を推察



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これまでの動き

 今回はタイトル通り、今年初めのみんクレ問題からラッキーバンク、GIレンディング+maneoマーケットに
 至るまで、金融庁の動きの裏側で何が起きているのかを推察してみました。
 証明などしようがない事なので、相応に的外れな内容も含んでいるかと思います。
 話半分でお聞き下さい。



 @みんクレ〜ラッキーバンクの動き
  大本はここです。
  これら2社はいずれも、ソーシャルレンディングにおける貸付先の匿名化を悪用、もしくは少なくとも
  利用していました。

  そもそも案件の匿名化は、本来貸金業法における借り手の保護のためにあるものです。
  その貸金業法が改正された時(2006年)には、ソーシャルレンディングという投資商品は日本に無かった
  わけですので、いわば無理矢理の法適用をしただけでした。
  結果、そこには歪みが発生し、こういった不祥事を招いたわけです。

  (本来言えば、状況に合わせて法規制を柔軟に変更したり、必要に応じて立法府に意見をしたりするのは
   行政側の役目だと思うのですが、今の日本では難しいでしょう)

  これらの事件を受け、金融庁には相当数の意見が寄せられたと思います。
  特にラッキーバンクは調査から1年経っての行政処分の発表ということもあり、金融庁の姿勢を非難する
  意見も多かったのではないでしょうか。
  相手も人間ですから、この時点で役所のフラストレーションは溜まっていたものと推察されます。
  (自業自得ですが)



 A匿名性の解除
  その後、金融庁は各ソーシャルレンディング事業者に対して、匿名性を解除できる通知を出す、という
  発表を行いました。

  ・ソーシャルレンディングの融資先が開示できるようになります

  これはソーシャルレンディングにとって朗報です。
  しかしその裏を読めば、「何かの圧力」が金融庁を動かした、と考えるのが自然。

  それは民間からの圧力や、金融庁に寄せられた匿名化に関する意見ではないと思います。
  おそらくは、匿名化の解除を強く主張していた新経済連盟が、内閣府主管の規制改革推進会議を動かし、
  内閣府から金融庁に何らかの働きかけがあったと考えるべきではないでしょうか。
  つまり、金融庁としては「メンツは保ったものの、方針を変更させられた」事になります。



 BGIレンディング+maneoマーケットへの調査
  この時点で金融庁としては、「民間から意見が続出」「方針を非難された」「匿名性を解除させられた」
  という不満が溜まっていたものと推察されます。

  では、金融庁はどう動くか。
  「それなら、これまでグレーにしていた取り締まりをきっちりやってやるよ」ではないでしょうか。
  ちょうど、仮想通貨事業者への取り締まりも一区切り付いたところ。少し人員的な余裕もでてきたので
  次はソーシャルレンディングに狙いを付けた、とも言えそうです。

  ・仮想通貨の6社に行政処分、ビットフライヤーが新規登録停止

  まずmaneoが目を付けられたのは、日本最大級のソーシャルレンディング事業者だということの他に、
  maneoが非上場会社で、監視の目が届きにくいこともあるでしょう。
  もしかしたら、maneoがあまり天下りを受け入れていないことも影響しているかもしれません。


 document-3268750_960_720.jpg

今後の予想

 これらの推察からさらに想像してみます。

 金融庁としては、ソーシャルレンディングの匿名性を解除することと引き替えに、各事業者への指導を強め
 ソーシャルレンディングを制御下に置こうとするでしょう。

 当面、以下のような動きが出てくるのではないでしょうか。

  1)行政処分がまだまだ出てくる
  2)第二種金商業では取り扱う根拠のない「預かり金」の廃止の動きが広まる
  3)天下りが増える


 結果として、ソーシャルレンディングの挑戦的な動きはなりを潜めるかもしれません。
 また、天下りを受け入れる余裕のない事業者もあるでしょうし、優勝劣敗は進むと思われます。
 (もしかすると、天下りの極めて多いトラストレンディングは先見の明があったのかも・・・?)

 投資家としての意見で言えば、ソーシャルレンディングは堅実なインカムゲイン投資でいてほしいもの。
 金融庁に逆らって業界ごと潰される方がよほど困ります。
 (金融庁としても、天下り先をみすみす潰すような事はないと思いますが)
 やはり今年は、ソーシャルレンディングにとって岐路の年となりそうです。


 今回の動きにかかわらず、私はソーシャルレンディングへの投資を継続する気でいます。
 しかし、事業者リスクが不安定になってきたのもまた事実。
 リスク分散の点でも、東証一部上場企業がバックにいるTATERU Fundingへの投資は増額の予定です。


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posted by SALLOW at 13:15 | Comment(5) | TrackBack(0) | 投資の話題
この記事へのコメント
inadak 様
仮想通貨はこないだの6社処分で、大まか区切りは付いたと思われます。
そうしたら次に狙いを付けるのはソーシャルレンディングなのかな、と考えました。みんクレやラッキーバンクの件では、(私を含め)かなりの厳しい意見が金融庁に寄せられたと推察されますので、あちらもフラツトレーションが溜まっていたのではないかと。
いずれにせよ、日本が法治国家である以上、大事なのは合法か違法かです。
みかじめ料を払ってでも存続が認められるのなら、それは投資家としては喜ばしい事でしょう。
(しかし、この考え方ではトラストレンディングが最も安全、という結論になってしまうのですが・・・さてどうでしょうか)


iwa 様
行政が動く前の駆け込み、という側面はあると思います。
ただ、正確に言えばmaneoとmaneoマーケットは別物です。
今問題になっているのはGIレンディングであり、そのGIレンディングに対する金融商品の募集を行っているmaneoマーケットですので、maneoは関係無いという考え方もあるでしょう。

個人的には、駆け込みという側面はあるにしても、それほど気にする事はないように思います。
もっともかなり楽観に振っての意見ですので、リスクを考えるなら投資しない方が良い、という意見にも賛成いたします。
Posted by SALLOW at 2018年06月26日 10:19
SALLOW様
現在maneoより高利回り案件が立て続けに出てきておりますが
どう思われるでしょうか?

私としては行政処分が下る直前のラッキーバンクと被る様思え、投資に二の足を踏んでいます。
SALLOW様の見解をお聞き出来ればと思います。
Posted by iwa at 2018年06月25日 20:01
確かに !
パチンコ業界も警察の天下りが多いそうですが、
ソーシャルレンディングも同じようになるのですね。
今後、連中に天下りという実質的なみかじめ料を払わなければ商売ができなくなるのですね。
そうでないと官僚の権力を振る場所が無くなりますね。
トラストレンディングは世の中わかっているから、
官僚に最初からみかじめ料を払ったということですね。
今後も官僚(やくざ?)の保護が有るから安心と言えますね。
Posted by inadak at 2018年06月25日 19:47
iwa 様
お褒めいただきありがとうございます。
なるほど、デポジットは行っていましたか。それにしても10億円をデポジットするにはそれだけの送金が必要なわけで、その時点で個人ではないですよね。
で、大口投資家とプレリートの間に関係性がないのも、ある意味正しいのでしょう。多分それは「役員関係にない」とか「資本関係がない」という意味だと思います。

要は、成立ファンド水増しか、もしくはSLの枠内で投資をする必要があった(隠してやると、投資家への機会均等的に問題があった?)という理由から、こういう方法を取ったのだと思います。
別段それ自体が違法ではないのですが、「ソーシャル」という考え方からはかけ離れていること、それに現在は少しデリケートな状態であることから、ちょっと残念な話題ですね。
(というか、もう少しうまくやれよ、と思いますが)
Posted by SALLOW at 2018年06月25日 17:26
SALLOW様より
毎回、貴重な情報を提供して下さって大変感謝しております。
今回のプレリート大口投資家様の件ですが、私も不信に思い電話にて問い合わせを行った所
電話担当様より、大口投資家様とプレリートとの間になんら関係性は無く、デポジット入金等も
我々投資家と同様に正規の手続きに沿った問題ない投資であると説明を頂きました。

当然、金融庁問題真っ只ですので
到底鵜呑みにできる物ではありませんが
一応プレリート側の回答として報告させて頂きます。


Posted by iwa at 2018年06月25日 15:41
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