2018年06月17日
【一報・重要】ソーシャルレンディングの融資先が開示できるようになります
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ようやく、諸悪の根源が改善されそうです
今回は一報となります。
金融庁は、貸付型クラウドファンディングに関して融資先開示を認める通知を出す予定、とのことです。
・参考記事:貸付型クラウドファンディング、投資家に融資先開示
金融庁はインターネットで集める個人資金を企業に融資する仕組みで、借り手企業の名称などを開示できるようにする。これまでは借り手企業の情報が伏せられており、個人が安心して投資できないうえに、匿名での調達に目を付けた企業に悪用されることがあった。ネットを使う資金調達の流れが透明になれば、ベンチャー企業の育成に役立ちそうだ。(上記記事)
言うまでもなく、ソーシャルレンディングの最大の問題点は貸付先の匿名化。
「誰に」「何に」貸し付けるかが公表できない、知る事ができない、という点にありました。
これは、ローンファンドが貸金業法上の貸金業者の業務として扱われているため、もし匿名化をしなければ
各投資家が貸金業登録をしなければならない、という金融庁の指導によるものでした。
貸金業では貸し手よりも借り手が保護されるため、こういった事が起きています。
ですがその一方、みんクレやラキバン事件のように、不適切な資金調達に使われる可能性もあります。
あれらの事件は、案件の匿名性を悪用したか、少なくとも利用したために起きたとも言えるでしょう。
規制改革推進会議の要望が実ったと言えそうです。
LCレンディングの山中社長が言われていた意味深な発言も、このことでしょう。
・参考記事1:新経済連盟「クラウドファンディングに係る規制改革要望」を読みました
・参考記事2:(6/6)LCレンディングに追加投資+匿名化に関する意味深な一言
開始は2018年度+所感
この融資先開示を認める通知は、2018年度中に行われるとのこと。
つまり、遅くとも2019年3月でしょう。
これで、各ソーシャルレンディング事業者のふるい分けをすることができそうです。
通知後であるにも関わらず融資先を開示せず、しかも問いかけに対して妥当な理由を返してこないような
ソーシャルレンディング事業者がもしあれば、それは何をおいても切り捨てるべきでしょう。
通知が行われれば、その事はどこからか情報が入るでしょうから、また記事にします。
しかし、金融庁も良くこれまでの路線変更を決断したものです。
おそらくは、新経済連盟から規制改革推進会議を動かす事に成功したのではないでしょうか。
規制改革推進会議は内閣府主管なので、金融庁としても「内閣府に協力する」というストーリー、というか
お膳立てが出来たものだと推測します。
・クラウドファンディングに係る規制改革要望 (新経済連盟)
何にせよ、ソーシャルレンディングにとっては最大級の朗報でしょう。
この投資方法を選び、投資し続けてきた身としては、感慨深いものがあります。
関係各所の努力と、金融庁の決断には感謝したいと思います。
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posted by SALLOW at 19:20
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「そもそも、現行の貸金業法は貸付型クラウドファンディングという形態をまったく想定していない。
そこに既存のスキームを無理やりあてはめようとした結果、無理が出ている」の部分ですね。
私も同意見です。
ただ私の場合、金融庁がどういう建前でその指導を訂正するかに興味がありました。どんなに指摘が妥当だったとしても、方針の転換は責任問題を伴いますので。
結局は規制改革推進会議が動き、金融庁も「内閣府がそう言うなら、協力する」ということになったのではないかと思っています。
yos 様
はい、ソーシャルレンディングにとっては何よりです。
今年は本当に、SLにとっては岐路というか転機になりそうな年ですね。
やはりある程度の規模と法整備を持つ国になってしまえば、何かの大けがが起きなければなかなか状況は変わらないものですね。
そうすると、みんクレの件は悪意のある不幸な事件だったと同時に、後には「あれでSLが変わった」と言われる事になるのかもしれません。
素直にめでたい。