2019年03月15日
0−157は怖い食中毒だ!
焼肉チェーン店(じゅうじゅうカルビ)でハラミが
原因とされる食中毒(0−157)が出た。
加熱した牛肉から食中毒が出る事は
あり得ないという神話は昔話になっている。
生レバーやユッケなどは既に販売禁止になり
昔と比較すると魅力のない業態になっている感は
否めない。私も大阪市内で焼肉店(FC店2店舗)
を経営していたが、1度だけユッケを食べたお客様
から食中毒になったとクレームをつけられた事がある。
ゴールデンウィークの最終日に来店され、ユッケを
食べたが帰宅してすぐに下痢と嘔吐を繰り返し病院に
行ったという事であった。そして病院の検査結果、
サルモネラ菌が検出されたとのことであった。私の店に
苦情の電話があったのはそれから3日後であった。
すぐにお客様の自宅に行き事情を聞きに行ったが、
その電話の時点で「私の店が原因ではないな」と確信と
まではいかなかったが自信を持った。というのは菌には
潜伏期間があり食後すぐにその状態になることはあり得ない。
店舗厨房を国立研究所に拭き取り調査を実施し当社の
セントラルキッチンはHACCPシステムを導入してもので
あった。事実、当日は38個のユッケが販売されたがそういう
被害は他に一件も出ていない。取りあえず店側としては
食中毒の事実は認めず、「せっかく当店に来店されて
お食事をされたのにこういう目に合ってお気の毒です。」と
お見舞いの品をお渡しして、当店のこれから実施する
衛生検査の内容を説明した。すぐに本部に依頼して
店舗厨房を国立感染症研究所に拭き取り調査を実施した。
こういうのはスピードが勝負である。その結果、何も検出
されなかったとの検査結果(大概出ないもの)と当社の
セントラルキッチンはHACCPシステム(危害分析重
要管理点と訳され厚労省の認定制度)を導入し徹底した
衛生管理をしていることの説明をした。しかしお客様は
納得せず病院の医師とのやり取り(発生前の食事履歴)で
当店で食べたユッケが原因と断定されたと言ってきたので、
やんわりと「それではその病院と医師名をお教えいただけ
ませんか」と言ったが診断書すら見せてくれず「保健所に
言いますよ」と言われた。お客様と喧嘩するつもりはないが
店の潔白と主義主張を明確にしないといけないので「どうぞ。
保健所に言ってください。当店はやるべきことはやりました
から後は行政の指示に従います。」と言った。1週間
こちらからは何もせず様子を見ていたが、何も言って
こられなかった。このままの状態ではよくないなと
思っていた時に、その人が家族で来店され、当店に
謝罪され和解成立となった。その際、食事をされたの
だが何とユッケを注文されて正直驚いた。
いろいろあったが今では食中毒への対応経験を
積めてよかったと思う。
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