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2021年03月05日

「痴人の愛」本文 角川文庫刊vol,71


「痴人の愛」本文 角川文庫刊vol,71



練習生の内の三人は、とにかく学生ではないらしい背広服を着た若い男で、後の二人は女学校を出たばかりの、どこかの令嬢でありましょう、質素ななりをして、袴を穿いて男と一緒に一生懸命に稽古をしているのが、いかにも真面目なお嬢さんらしく悪い感じはしませんでした。



夫人は一人でも足を間違えた者があると、忽ち、

「No!」

と、鋭く叱(しっ)して傍へや って来て歩いて見せる。



覚えが悪くて餘りたびたび間違えると、

「No good!」

と叫びながら、鞭でぴしりッと床を叩いたり、男女の容赦なくその人の足を打ったりします。



「教え方が実に熱心でいらっしゃいますのね、あれでなければいけませんわ」

「ほんとうにね、シュレムスカヤ先生はそりゃ熱心でいらっしゃいますの、日本人の先生方だと、どうしてもああは参りませんですけれど、西洋の方はたといご婦人でも、そこはキチンとしていらしって、全く気持ちがようございますのよ。



そしてあの通り授業の間は、一時間でも二時間でも、ちっともお休みにならないで稽古をお続けになるのですから、この暑いのにお大抵ではあるまいと思って、アイスクリームでも差し上げようかと申すのですけれど、時間の間は何も要(い)らないと仰って、決して召し上がらないんですの」



「まあ、よくそれでもおくたびれになりませんのね」

「西洋の方は体が出来ていらっしゃるから、私共とは違いますのね。でも考えると、お気の毒な方でございますわ。



元は伯爵の奥様で、何不自由なくお暮しになっていらしったのが、革命のためにこういう事までなさるようになったのですから」





引用書籍

谷崎潤一郎「痴人の愛」

角川文庫刊




次回に続く。

三国志演義朗読第58回ラストvol,6


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三国志演義朗読第58回ラストvol,6



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