有名ロボットアニメ。
はっきり言ってここで語ることなどなんにもないほど語り尽くされてしまった作品、ネットにある情報量も多く考察やファンサイトみたいな者も多数あり、まだ一応動きもありと言う作品。
所謂リアル系の作品群の一つとして制作され、それ以降の作品にいろいろ影響を与えた作品になります。
世界観的にもギミック的にもいろいろと作られ、それ以降の作品にも継承されている要素が多数あり、パイルバンカー(釘打ち機)、ローラーダッシュ(足のローラーを使った高速移動)等の要素が多数。ローラーダッシュは作画が楽+スピード感が出せるという事らしいですが、これ以降の作品でもよく使われる事に。
前半はあてもなく目の前にある事を置いながらのキリコの旅、後半は謎の意思に導かれての旅という形を取って、ATという小型メカが戦う世界を表現しています。
概ね荒野での先頭が多かった前作であるダグラムの反省なのか1クール毎に舞台が変わるという設定に。
ダグラムになかったスピード感を推す方向にシフトしており、地上戦+スピード感を強調する他、ダグラムでは行われなかった宇宙戦もやるように。
武器もかなりの種類が存在し、必要に応じて装備をすぐに変えながら、ATも使えなくなったらすぐに乗り捨てると言う形式で主人公であるキリコは様々なATを操縦しながら物語の核心に迫っていく。
乗り換えの多さには定評があり、ロボットアニメの中でも屈指の乗り換え回数を誇っています。
あらすじ100年戦争末期、ギルガメス軍の兵士キリコは配属された先の部隊で、何やら企みのある詳細不明の作戦に参加、それは味方の基地を襲撃すると言うものであった。なにもわからない状況の中、キリコは謎の女がはいったカプセルを見てしまう。そしてキリコはその作戦の際の友軍から攻撃を受けそのまま死にかけ、ギルガメス軍に捕まってしまう、そこで様々な尋問を受けるがキリコは何も知らず答えられない、キリコは隙を見て脱出し小惑星ウドの街並みに逃げ込むが、そこは100年戦争により荒れ果て、暴走族が暴れまわる世紀末状態、キリコは今度は暴走族につかまりヂヂリウム採掘場で働かされる、またも脱出には成功するが・・・。果たして見たあの女は何者なのか、あの作戦はなんだったのか、なにもわからない状況の中キリコの旅は始まった。
各地の様々な小勢力、ギルガメス軍、バララント軍、そして謎の秘密結社等が絡みながら、キリコは自分自身の謎に迫っていくことになる。
登場メカロボットとパワードスーツの中間くらいの特徴を持つATと言う人型メカ、ATが主力。巨大平気ではなくロボット歩兵と言うポジションで、サイズも4m弱とかなり小型のものに。ロボットもの(アニメではない)ではよくあるメカやギミックが多数ATから誕生しています。
衝撃を吸収する際に前に倒れこむ、登場時の独特な形、ローラーダッシュ、パイルバンカー等がここから誕生。
前作ダグラムの反省点が生かされている反面ダグラムからの引き続きの要素も強く、特にクメン編ではAT輸送用のヘリ等が登場する等ダグラムっぽい空気。
作戦時にはミッションディスクと呼ばれるその作戦に合わせたプログラムを入れることでパフォーマンスを向上させる。
スコープドッグ:キリコ・キュービィー他
ギルガメス軍の主力AT、非常に多数が登場する、○○ドッグと付いている機体は基本このスコープドッグのカスタム機で外見上の差はそれほど大きくない。大体が緑だが紫の機体も登場。キリコが長らく乗ってきたATであり、また最も普及しているATでもあるためキリコが乗っている事が多く、OPでも主役メカとして描かれている等装甲騎兵ボトムズの象徴的なAT。
近接武器としてアームパンチを装備している他、カスタムも容易なので様々な武装を装備して出撃する。
劇中では敵味方共に多数のスコープドッグが登場する。
ストロングバックス:シェファード
スコープドッグのバトリング用カスタム、装甲がかなり強化されており頑丈。
パープルベアー
スコープドッグのバトリング用カスタム。
マーシィドッグ:キリコ・キュービィー
スコープドッグのバリュエーションの一つで、湿地帯での戦闘に特化したもの。ダイビングビートルよりも湿地帯での戦闘は不得意だが、クメン編ではキリコは乗り慣れたこのATを選んだ。
これ以降の作品にも様々なスコープドッグのバリュエーションが登場。
スコープドッグラウンドムーバータイプ:キリコ・キュービィー、フィアナ
戦艦Xに搭載されていたAT。追撃してきたバララント軍などと戦闘している。
ブルーティッシュドッグ:フィアナ
フィアナ用のカスタムスコープドッグ、ピンク色でガトリングガンを装備している。
ダイビングビートル:カン・ユー、ブリ・キデーラ、ポル・ポタリア
クメン編の時に傭兵が使用していたAT。川や湿地での戦闘に特化している。一応ギルガメス軍の兵器だが、専ら傭兵用っぽい扱い。
ベルゼルガ:ル・シャッコ
クエント人傭兵が乗るAT、ダイビングビートルと共にクメン編で登場、騎士風の外見でやや小ぶりのライフルとパイルバンカー付きの盾を持ち、装飾もATとしては豪華。ATとしてはやや特異な立ち位置。
スタンディングトータス
ギルガメス軍のヘビィ級ATだが事実上秘密結社用みたいなポジション。
スタンディングタートル
クメン編で登場した水陸両用AT。専らビーラーゲリラのATとして使用されている他フィアナなども一時登場した。
スナッピングタートル:イプシロン
スタンディングタートルのイプシロン用のカスタムAT。
スタンディングトータスMk-II
戦艦Xを追撃してきた秘密結社が使ったAT、わずかだが空中戦らしい事をやっている。
ストライクドッグ:イプシロン
PS(パーフェクトソルジャー)専用に開発したAT、外見はスコープドッグのようだがサイズが大型。性能も高い。
ラビドリードッグ:キリコ・キュービィー
ヘビィ級AT、キリコ専用のATで高性能。終盤にキリコが操縦し、最後の場所に向かった。
ファッティー
バララント軍のAT、どちらかといえばやられ役ポジと言う側面が強い。やや太り気味の体型で色は黄緑色。
ツヴァーク
劇中唯一のライト級AT、秘密結社が開発したもの。クエント編で結社が使用。ほかのATも当たれば一撃で爆散してしまうのでわかりにくいが、ATの中でも相当脆いらしい。
その他戦艦X
何者かがキリコに差し向けた謎の戦艦、常にレッドショルダーマーチがかかりキリコに対して嫌がらせをしている。生活用品やATなども一式揃っている。
TH-32-AT
クメン編で使用されていたAT用の輸送ヘリ。
戦車
ビーラーゲリラが使用していた戦車と言うか装甲車と言うか。ほかの通常兵器と比べてキリコらにあっさりやられていたため印象に残る。
余談一般人の認識なるコピペが普及しています。マニアのあいだでは有名だけど一般人にとってはこれくらいの存在と言うロボットアニメ系コピペで、オチのボトムズだけがやたら詳細と言うもの。ネットで一般人とは論争になったときとりあえず貼られるポジションとして活躍中。
またOPの1フレーズである「むせる」もよく使われます。
コミカライズ版岡崎優(ガンダムコミカライズの人)によるコミカライズ版有り。ページ数不足により相当なダイジェスト展開で、後半になるとページ不足に拍車がかかり、特にサンサ編はあってないようなもので、イプシロンとの戦闘のみ。そしてサンサが終わったらすぐに終盤展開とかなりの急ぎ足。
感想大昔見た後また見たので二週目、厳密には2.5周目みたいな状況。帰って設定をある程度把握したあとの方が細い事が見えて面白かったです。前作がじっくり書きすぎた事からか、全てにおいてスピード感を重視した作りになっていた印象。内容的に妄想力掻き立てる世界観と言うかギミックなので、確かにフォロアー的な作品が多いのも納得。様々な要素がてんこ盛りで、消化しきれいていない要素も多い感じだったのもフォロアーが多い理由の一つな気もしますが。