私たちの多くは、小さな頃から郵便局や銀行に自分の口座を持ち、使わないお金を預ける習慣を持っているはずです
社会に出てからも「毎月、給料のうち○万円は必ず預金する」と決めてコツコツ貯めている方は多いのではないでしょうか。
預金が最もポピュラーである理由
なぜ預金は、親が子供に勧めるほど、広く行われているのでしょうか。
それは、預金が最も安全な資産運用法のひとつだからです。預金をしておけば、その金額が減ることがないのはもちろん、利息をつけて返ってくることが、ほぼ確実です。
もちろん、民間の会社である金融機関には、倒産の危険があります。
しかし、その可能性はかなり低いものといえますし、法律により、金融機関が破綻しても、預金の元本は1000万円まで保証されていますので、1000万円以上の預金は金融機関を分ければ安全性がさらに高まることになります。
また、重要なことですが、預金は簡単に下ろすことができます。
数ある財産の中でもっとも使い勝手の良いのが現金。「いま、お金を使いたい」というとき、即座に手にすることができるのも、預金が持つ大きな安心感の要因となっています。
これらのメリットがあるため、資産管理において預金をまったく利用しないという人は皆無でしょう。
低金利とインフレにデメリットが
ただし、預金は「お金を殖やす」という観点からはほとんど役に立ちません。現在、預金金利は年0.02%程度。100万円を10年預けても2000円にしかならないことになります。
また、預金のデメリットとして、「インフレ」に弱いことがあります。
インフレとは通貨の価値が下がり、物価が上がること。つまり、ある金額で買うことのできるモノの量が減ることです。
近年、物価が下がる「デフレ」の状況にあった日本ですが、現在、金融政策や国際情勢の影響からインフレの兆しが見られていることはご存じのとおりです。
インフレの状況で預金はどうなるでしょうか
預金をすると、たしかに将来元本に利息がプラスされた額のお金を手にすることができます。しかし、預金を下ろした時に、同じ金額で以前買えていたものが買えなくなっているとすれば、実質的に預金は目減りしているということになります。
むろんインフレになると、預金の金利も上昇する傾向はありますので、まったくインフレに対して無防備なわけではありません。
しかし物価の上昇に比べて預金金利の上昇はゆるやかとなるため、インフレ下で損をすることは絶対に避けられないといってよいでしょう。
これからも、預金は老若男女、広く利用されるでしょう。預金の安全性はゆるがないものがあります
しかしインフレ基調にある現在、預金を中心とした資産のリスクがかなり上がっている状況であることも覚えておくべきではないでしょうか。
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