建築家の類に分類される坂倉順三だが、昔は斬新で良かったかもしれないが、今は既に時代遅れ。
デザイン的にも現代から未来にそのまま残して引き継ぐ必要性など感じないモダニズムと言われるスタイルだ。
何しろ出身地の羽島市でさえ保存しないのだから、他の都市での庁舎など公共建築物で坂倉順三による建物はすべて除却して新築するのが正しい選択だろう。
Yahoo!より、
羽島市庁舎、新たに建設 有識者検討委が結論
7/6(木) 8:00配信 岐阜新聞Web
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170706-00004551-gifuweb-l21
記事より、
市側が、改修では庁舎が分散した状態や執務室の不足など問題が残るため新庁舎を建てるのが適当と提案した。「国の市町村役場機能緊急保全事業で有利に起債ができる2020年度までに着工したい」と述べた。
委員は同意し、新庁舎は現在の市庁舎敷地で建てるのが望ましいとの意見で一致した。現庁舎の今後の在り方は委員会で決定せず、市民と保存や活用を考えていくべきとの意見が出された。
現庁舎は1959年に完成。60年に日本建築学会賞に選ばれた・・・
というもの。
この記事には費用の比較がないのだが、
耐震改修(免震レトロフィット)では50数億円
建替え(新築)なら40億円(除却費などは除く)
というもの。
そもそもエレベーターもないような現行の庁舎を使い続けるということはあり得ない。
また、オフィスビルである市庁舎は冷暖房などのランニングコストが耐用年数を考えると建設費よりも大きいのが一般的。
つまり、既存の省エネ性能の低い建物、設備を使い続けるよりも、新しく断熱性やエネルギー効率の高いビルに建て替えた方がランニングコストは著しく安くなるのは常識。
おまけに耐震改修費用がバカ高いのだから、わざわざ残す必要がないというまっとうな結論になったのだ。
何でもちょっとした建物を残して使おうという発想は間違いであることが多い。
もちろん、そのために誰かが金を払うならいいのだが、庁舎といった公共建物ではそこまでの金をかけて保存する理由はないだろう。
そういう意味では下手に有名な建築家などに庁舎を頼まないほうが建て替えなどしやすくて良いということになる。
庁舎建設費用も有名建築家でなければ安くなる可能性が高く、今後、自治体は有名建築家を庁舎などの建築には使わないというのが様々なリスクを避けるためには重要なことだ。
(参考)
羽島市の庁舎建て替え費用は40億円。現庁舎の除却を含めても40数億円。
http://www.city.hashima.lg.jp/cmsfiles/contents/0000009/9097/daisannkaisiryou.pdf
免震レトロフィットなら外観は保てるが、費用は30から40億円かかる。
全体工事費は50億円以上かかる可能性もある。
http://www.city.hashima.lg.jp/cmsfiles/contents/0000009/9097/dainikaikaigisiryou.pdf
耐震改修をしても15年程度しか継続使用できない−さらに利用するには追加費用が発生。
http://www.city.hashima.lg.jp/cmsfiles/contents/0000009/9097/dainikaikaigiyousi.pdf
また、
川崎市の庁舎についても建て替えを決定している。
その理由は、50年間使うことを考えれば総コストは耐震補強をする意味はないということ。
以下、引用すると、
○ 杭・基礎の更新が必要であり、不確定要素が多いことなどから、耐震補強工事の実施は困難
○ 50 年間の総コストを比較すると、建替えと耐震補強で著しい差は無い。 ←☆☆注目☆☆
○ 建替えにより、分散化、バリアフリー化、狭あい化、老朽化などの課題を抜本的に解決可能
参考) 川崎市本庁舎等建替基本計画
http://www.city.kawasaki.jp/170/cmsfiles/contents/0000060/60281/public_kihonkeikakuan.pdf_
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