ジョーク・ユーモア・笑いの館

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　私の前に死神が現れ、名前を書けばその書かれた人間を殺すことができるというノートを置いていった。

　私は１人殺したいほど憎んでいる男がいたので、そいつの名前をノートに書いた。

　書かれた人間は２４時間後に死ぬという。

　２４時間が経ち、私はその男が働く職場へ確認しに行った。

　しかし男は元気に働いていた。

　くだらない話を信じてしまったものだとゴミ箱にノートを放り込んだその夜、再び死神が私の前に現れた。

　死神が言うには、私が知っているその男の名前は本名ではなかったそうだ。

　そこで私は死神に質問した。

「本名っていうのは戸籍に登録されている名前のことなのか？」

「そうだ」

　死神とは人間を超越した存在かと思っていたが案外そうでもなく、人間が決めた制度に左右されるものらしい。




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「あ〜、いいアイデアが思い浮かばない」

「ねぇ、コロンブスの卵って知ってる？」

「知ってるけど」

「今日特売日だから買ってきて。それと玉ねぎと砂糖も」

「あいよ」

　私に娘が生まれた。

　私は彼女を『わんぱくでもいい。たくましく育ってほしい』という思いで育てることにした。

　＝そして４０年後、スーパーの特売日にて＝

「このハムはあたしンだよー！！！」



　https://www.youtube.com/watch?v=L8QGpL8tLWo

「おやっさん、俺、美味しい果物の見分け方知ってるんだぜ」

「ほ〜、どうやるんだい？」

「実際に食べてみるのさ。

　このリンゴは甘いな、このメロンも甘い、このスイカはいまいちだな、このキウイは酸っぱい」

「締めて2,820円、毎度あり〜」

「あ、ホントにスプーンが曲がった、スゴイなお前。でもこれ何の役に立つんだ？」

　確かに。

　俺は金属以外にもなんだって曲げることができる。

　しかしこの能力をどうやって活用すればいいのか分からなかった。

　それから数日後、俺が電車に乗っていると隣にカップルが座った。

「映画面白かったね」

「そうか？　前評判ほどでもなかったけどな」

「そんなことないよ、面白かったよ。私、ヒロ君と一緒ならなんだって面白いし楽しいんだよね」

「ホントにお前っていっつもニコニコしてるよな。一度でいいからお前がへそ曲げたところ見てみたいよ」

　俺はそっと彼女のへそに指を伸ばした。

「パチンコからコ取って言ってみて」

「パチン」

「パチンだって、アハハハ・・・なんか違うな

　・・・もっとインパクトがあったハズなんだけど・・・」

（うわ〜！　生まれたくない！　俺はこっちの世界にいたいんだ！　やめてくれー！）

　それから１５年後

「人様に迷惑かけるなって何回言ったら分かるんだい！　あんたなんか産まなきゃよかったよ！」

「こっちだって生まれたくて生まれてきたわけじゃねーよ！」

「おい、はやまるな、何があったかは知らんが命を粗末にするもんじゃない。
　自殺なんて人間だけがする愚かな行為だ。
　他の動物を見てみろ、みんな死ぬその瞬間まで必死に生きようと頑張っているじゃないか。
　なりふりなんて構わず君も頑張ってみるんだ」

　説得により男は自殺を思い止まった。

　それから数週間後。

「私は今、事件があった村へと来ています。
　作物が食い荒らされ家畜も襲われるという事件に村の人たちは大変不安な日々を過ごしています。
　それでは実際に家畜を襲われたという方にお話を伺ってみましょう」

「俺は見たんだ、２本足で歩く凶暴な生き物を。
　あれは猿や熊なんかじゃねえ、得体の知れねえバケモノだ」

「カラオケなんて久しぶりだな」

「それじゃ俺の十八番をみんなに聴いてもらおうかな」

「いよ、待ってました」


『十八番』　作詞：丸山とら男　作曲：丸山とら男

「俺の出席番号は十八番♪　ラッキーナンバーも十八番♪　背の順並びも十八番♪」

「お父さん、僕はもう子供じゃないんだ、本当のことを話して」

「いいからもう風呂入って寝ろ」

「お父さんはいつだってそうやって誤魔化すんだよね・・・」

「だから何べんも言ってんだろーが、お前は俺の子供だよ！」

「お父さん、僕はもう心の準備はできているんだ。

　心配なんかしなくていいから本当のお父さんのことを教えて」

「お前はそんなに俺の子供じゃ嫌なのか！　なんだってんだチクショー！」