ジョーク・ユーモア・笑いの館

　私の前に死神が現れ、名前を書けばその書かれた人間を殺すことができるというノートを置いていった。

　私は１人殺したいほど憎んでいる男がいたので、そいつの名前をノートに書いた。

　書かれた人間は２４時間後に死ぬという。

　２４時間が経ち、私はその男が働く職場へ確認しに行った。

　しかし男は元気に働いていた。

　くだらない話を信じてしまったものだとゴミ箱にノートを放り込んだその夜、再び死神が私の前に現れた。

　死神が言うには、私が知っているその男の名前は本名ではなかったそうだ。

　そこで私は死神に質問した。

「本名っていうのは戸籍に登録されている名前のことなのか？」

「そうだ」

　死神とは人間を超越した存在かと思っていたが案外そうでもなく、人間が決めた制度に左右されるものらしい。




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