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2021年02月15日
【ナンセンス劇場】 暇つぶし その2
「なぁ、ちょっとこれ見てくれないか?」
「なんだそれ?」
「暇つぶし用に作ったオモチャなんだけどさ」
「どうやって遊ぶんだ?」
「こうやって回す」
「それで?」
「それだけ」
「それだけって、こんなの面白くも何ともないだろ」
しかし試しに売り出してみると神様達の間で爆発的な人気商品となった。
私達が生きている銀河系もそのうちの1つだ。
今も神様が止まるまでの時間を計測しているぞ。
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2021年02月16日
【ナンセンス劇場】 親がいない夜
「今日、俺んち親が旅行でいないんだよ。泊りに来いよ」
「え〜でも〜」
「いーだろ、来いって」
「うん、じゃあ、泊りに行こうかな」
その夜、女は男の家に泊まりに来た。
「おじゃましま〜す」
女が家に上がると男が言った通り男の親はいなかった。
しかし顔面白塗りでハブ酒をラッパ飲みしている男とスキンヘッドに革ジャンを着た女とアフリカにいる原住民みたいな老人と九官鳥とチワワがいた。
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2021年02月17日
【ナンセンス劇場】 謎のスイッチ
月の裏側を探索していた宇宙飛行士が奇妙なものを発見した。
大きな岩にスイッチのような物が付いていたのだ。
宇宙飛行士は恐る恐るそれを押してみた。
しかし何が起こるというわけでもなかった。
同時刻、6年間家に引きこもっていた吉田タケシが突然猛烈に勉強を始め、9ヶ月後大学に入学した。
大学を卒業してから数年後、彼は癌の特効薬を開発し人類は癌を克服するに至った。
宇宙飛行士が押したそれは吉田タケシのやる気スイッチだったのだ。
その後も吉田タケシは様々な研究・開発を続け人類にとって大きな飛躍をもたらした。
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2021年02月18日
2021年02月19日
【ナンセンス劇場】 ボーダーライン
「あー忙しい、猫の手も借りたいくらいだよ」
「僕の手なら貸してあげるよ」
「おー、ニャン太郎くん。ぜひともお願いするよ」
「私も手伝うわ」
「フェレットちゃんもありがとう」
「あの、僕も暇なんで何かお手伝いしましょうか?」
「いや、ハダカデバネズミの手は借りない」
「そ、そうですか・・・」
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2021年02月20日
【ナンセンス劇場】 ジャンケン国際ルール
「最後の栗饅頭、どっちが食うかジャンケンで決めようぜ」
「いいぞ」
“ジャンケン ポン”
「よっしゃ、俺の勝ち」
「ちょっと待て、今のはなんだ!?」
「今のはキャノンだろ。一昨日新しくできたの知らないのか?」
「知らねーよ、そんなの」
「ニュースくらい見とけよ。
ジャンケン国際ルールでグー、チョキ、パーの他にキャノンが加わったんだぞ」
「ジャンケン国際ルール?」
「キャノンはグーとチョキには勝つけどパーには負けるんだ」
「めちゃくちゃ有利じゃねーか」
「だけどパーに負けた時には生爪を剥がされるんだよ」
「お前栗饅頭1個のために生爪剥がされる覚悟でキャノン出したのかよ!
とんでもねーハイリスクローリターンじゃねーか」
「爪が全部無い時にはキャノンは出せないんだけど、その代わりモッゾが出せるようになるんだ。
モッゾはグー、チョキ、パー、キャノン全部に勝てる」
「訳が分からん」
「だけどモッゾを出すと・・・」
「モッゾを出すと?」
「詳しくはこのジャンケン国際ルールブックに書かれてるから読んどけ」
「厚い!」
「全部で200ページ以上ある」
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2021年02月24日
【ナンセンス劇場】 既知との遭遇
男が車を走らせていると森の中から眩い光が差し込んできた。
男は車を路肩に止め好奇心にまかせて光の方へと歩いて行く。
すると目の前に今までに見たこともない光り輝く謎の物体が現れた。
男がそれを暫く観察していると突如扉らしきものが開き中から人型の生物が3体降りてきた。
人型の生物は男の前まで来るとこう言った。
「ワレワレハ地球人ダ」
「何だよ! 紛らわしいことしてんじゃねーよ!」
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2021年02月25日
【ナンセンス劇場】 バカ問答
「ユカちゃんカワイイね〜。年いくつ?」
「いくつだと思う〜?」
「う〜ん、いくつだと思ってると思う?」
「え〜、18才くらい〜?」
「あったり〜!」
「はっずれ〜! 21才でした〜」
「若い〜。全然見えないよ〜」
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2021年02月26日
2021年02月27日
【ナンセンス劇場】 焦燥
「オタマジャクシが大きくなったら何になるか分かる人?
はい、じゃあ、宮城君」
「サラリーマンになると思います」
「僕はラーメン屋になると思います」
「私はそろばん塾の先生になると思います」
「みんな違うぞ。正解はカエルだ」
「カエルが何なのかは知らないけどオタマジャクシだって頑張ればサラリーマンになれると思います」
“そーだそーだ”と子供たちは口を揃えて宮城君の意見に賛同し教室は笑顔に包まれた。
(中一でこれはヤバすぎるだろ)
先生はそう思った。
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