ジョーク・ユーモア・笑いの館

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「素敵なお花畑、まるで夢の世界のよう」

「夢なんかじゃないさ、ここは現実の世界だよ。

　だから君には６，０００万の借金があるし、殺し屋からも命を狙われている」

「そうね・・・逃げなきゃ・・・」

「ちょっといいかな？　君、年齢は？」

「１７歳ですけど」

「ということはＪＫ？」

「まぁ、そうですが・・・」

「クククク、ついに見つけだぞジャック・ケンブル」

「はぁ？」

「貴様の命もここまでだ」

「ちょっと、なに言ってるんですか。警察呼びますよ！」

「お前が持ち逃げした宝石をすべて返すというのであれば命だけは勘弁してやらんでもないがな」

「・・・・・・フンッ。

　一人でのこのこやって来るとは間抜けなやつだ。

　返り討ちにしてくれるわ！」

「もし明日世界が滅ぶとしたら何一番食べたい？」

「そ〜だなぁ、ピザが食べたいかな」

「あ〜、最後は食い慣れたもんを食べて死にたいと」

「いや、俺ピザって食ったことないから一度食べてみたいんだ」

「ピザ食ったことないの！？　今どき珍しいな」

「あ、やっぱりフライドチキンの方がいいかな。あれも美味そうだもんな」

「お前、普段どんなもん食ってんだよ？」

「だいたいご飯に塩かけて食ってるけど」

「それだけか？」

「ああ、うち貧乏だからな・・・」

「マジかよ・・・ピザくらい俺が奢ってやるぜ？」

「ハハハ、冗談はよせよ。

　ピザっていったら貴族の食いモンだぞ、お前に奢れるわけがないだろ。

　あれ？　お前泣いてるのか？」

「ノブユキ、先生が来てくれたわよ」

「ノブユキ君、今まで君が苛められていたことに気付かず辛い思いをさせて本当にすまなかった。

　君を苛めていたクラスメートも反省して謝りたいと言っている。

　どうだろう、明日からまた学校に出て来てくれないか？」

「うるさい！

　僕はもう学校になんか行きたくないんだ！

　帰ってくれ！」

「そうか、それじゃ今日は帰ることにするよ。

　でも君が学校に来てくれるまで先生は何度でも来るからな」

「もう来るな！

　もう僕をほっといてくれ！

　もう一生遊んで暮らさせてくれ！！」

「それじゃお母さん、今日はこれで・・・。

　ノブユキ君、最後ちょっと我儘を言ってましたね」

「ええ、どさくさに紛れて我儘言ってましたね」

「神経質って言うとマイナスイメージだけど細かいところまで目の行き届く性格だって言えば印象が良くなるだろ？

　要するに短所も見方を変えれば長所になるってことさ」

「ホントにそうだよな。

　俺もの凄く寝相が悪いんだよ。

　多分、今お前が想像してる７倍寝相が悪いんだよ。

　でも去年雪山で遭難して我慢しきれずに眠っちまった時、寝相が悪過ぎたおかげでずっと動きっ放しだったから凍死せずにすんだんだよ。

　短所も見方を変えれば長所になるよなぁ。

　足の爪の間が汚くて臭いっていう短所も見方を変えれば絶対長所になるよな」

「それは洗えよ」

「鬼ってなんで赤と青しかいないんだろ？」

「黄色もいるぞ。

　昔は『シグナル』って名前で３人でやってたんだけど、よくある方向性の違いってやつで黄鬼が脱退したんだよ。

　今は放送作家として裏方で頑張ってるらしぞ。

　赤鬼と青鬼は『ストップ＆ゴー』っていうコンビ名で地方巡業や各種イベントで頑張ってるってさ」

「こんちにはマサハル君。

　それじゃ早速勉強を始めるとしよう。

　今日の科目はこれだ」

「量子力学ですか、難しそうですね」

「『りょうし』ではない、『りょうこ』力学だ。

　アイドルの量子ちゃんがファンに及ぼす力を研究する学問だ。

　例えばファンが量子ちゃんに惹きつけられる魅力の大きさはファンと量子ちゃんの距離と年齢、性別そして万有量子ちゃん定数Ｒから求めることが出来る」

「どっちにしろ難しそうな学問ですね。

　でもとても興味があります。

　詳しく教えてください」

「量子（りょうこ）力学を勉強しても学校の成績が上がることはないが、それでもいいのかい？」

「望むところです！」

「今日はいい天気だなぁ。

　ちょっと戦闘機に乗って怪獣でも倒しに行かないか？」

「お前はスケールの大きな男だな。

　でもその前になんか食いに行こうぜ。

　俺５０００年前からなんにも食ってないんだ。

　もう腹ペコだよ」

「５０００年前といえば俺が中一の時か」

「中一の時お前なにしてた？

　俺、悟り開いて宇宙と一体になってたけど」

　宇宙人の攻撃により地球連合軍は敗北寸前だった。

「我々ハ宇宙人ダ。

　地球人ヨ、無駄ナ抵抗ハ止メテ今スグ降伏セヨ」

「うるっさいわねー、今ドラマいいところだってゆーのに」

「ちょ、母ちゃんどこ行くんだよ」

「黙らせてくんだよ」

「黙らせるって、相手は宇宙人なんだぞ」

「宇宙人だろうがお化けだろうがドラマの邪魔をするヤツはこのあたしが黙っちゃいないよ！」

　玄関を出ていった母ちゃんが戻って来ることはなかった。

　でも俺は母ちゃんのことを誇りに思っている。

　明日、宇宙人討伐記念塔の前に母ちゃんの銅像が建てられる。

　百獣の王ライオンにも天敵がいた。

　それは１０１匹目の獣、ヒャラパンゴだ。

　体格こそライオンに劣るものの鋭い牙と爪を持ち、目から発するビームはこの世の全てを焼き尽くす。

　さらに百一獣の王ヒャラパンゴにも天敵がいた。

　１０２匹目の獣、ガロマギオン。

　その体長、推定１００メートル。

　ヒャラパンゴが暴れ出した時、地中からその姿を現すという。