2015年06月21日
金剛界 供養会 尊像パーツ描き15(金剛輪4)
金剛輪の尊像パーツ描き4
今回はB 十六大菩薩のうちの南方に位置する宝生如来の四親近菩薩(水色番号:14〜17)です。
各尊の位置と順番については/2015/05/15の記事を参照のこと
供養会 金剛輪 南方四親近菩薩
14)金剛宝菩薩
西院本曼荼羅の尊像図でも蓮華上の宝珠が比較的よく保存されている。
金剛宝は梵名のヴァジュラ・ラトナの意訳。宝生如来の北方の月輪に住し一切の衆生にあらゆる功徳を施与する働きを誓願する菩薩。
無限の財宝の象徴である三瓣宝珠を載せた蓮華を両手で捧げ持つ。
15)金剛光菩薩
尊像はよく保存されているが、蓮華上の三昧耶形は不明瞭。
金剛光は梵名のヴァジュラ・テージャの意訳。宝生如来の東方の月輪に住し、一切世界を照らし衆生の迷妄の闇を破ることを誓願する菩薩。
無限の輝きを象徴である日輪を載せた蓮華を両手で捧げ持つ。
16)金剛幢菩薩
全体的に暗い色彩のせいか細部が不明瞭。蓮華上の三昧耶形も同じく不明瞭。
金剛幢は梵名のヴァジュラ・ケートゥの意訳。宝生如来の西方の月輪に住し、一切世界の衆生のあらゆる願いを円満せしめることを誓願する菩薩。
一切与願の象徴である如意幢幡(旗頭に三瓣宝珠を載せた旗)を載せた蓮華を両手で捧げ持つ。
17)金剛笑菩薩
尊像の墨線は比較的よく保存されているが、配色が暗色形のため細部は不明瞭。
金剛笑は梵名のヴァジュラ・ハーサの意訳。宝生如来の南方の月輪に住し、よく衆生済度したことを嬉び微笑む菩薩。
衆生済度成就の嬉びを象徴する笑杵(三鈷杵の上に微笑みの口もと)を載せた蓮華を両手で捧げ持つ。
以上、宝生如来の四親近菩薩は、金剛宝菩薩の位で衆生に厚く施与し、金剛光菩薩の位で衆生の迷妄の闇を破り、金剛幢菩薩の位で衆生のあらゆる願いを円満せしめ、金剛笑菩薩の位でよく衆生済度したことを嬉び微笑む流れを表しているのだと思う。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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