2015年08月04日
金剛界 降三世三昧耶会 三昧耶パーツ描き1(外周1)
降三世三昧耶会 三昧耶パーツ描き1
降三世三昧耶会の三昧耶パーツを描き始めます。降三世三昧耶会も外周から順に描いていきます。
降三世三昧耶会の外周にも二十天の三昧耶形が描かれていますので、何回かに分けて紹介します。
外周二十天の位置と順番を次の図に示します。
順番は東南西北の時計回りで上が西
降三世三昧耶会 東方五天
そして今回は東方五天(01〜05)の紹介をします。
東方の五天01〜05のうち中央03は東門守護の毘那夜迦の眷属ですが、残りの四天はヴェーダやヒンドゥー教の主要神がまとめられた上界天の神々です。
下図左は参考にした西院本曼荼羅 降三世三昧耶会の図で右が描いた三昧耶パーツです。
ほとんどの場合で三昧耶会の三昧耶形と共通(三昧耶会 東方五天の記事参照)。
01)那羅延天(ならえんてん)
かろうじて形はわかるけど、色や細部はほぼ不明。上から塗りつぶしているみたいに不鮮明。
那羅延天は梵名のナーラーヤナの音訳。ナーラーヤナはヒンドゥー教のビィシュヌ神の化身。クリシュナとも呼ばれる。
ビィシュヌ神の武器の一つである八輻輪(8本スポークの輪宝、古代インド武器)を三昧耶形(三形)とする。
02)鳩摩羅天(くまらてん)
これも非常に暗く細部は不明。
鳩摩羅天は梵語のクマーラの音訳。クマーラはヒンドゥー教の神シヴァの子である軍神スカンダ(韋駄天)の別名。
三鈷鈴(持ち手が三鈷の金剛鈴)を三形とする。
03)金剛摧天(こんごうざいてん)
同じく非常に暗くわかりにくい。この暗さに何か意図があるのではないかと思えてくる。
金剛摧天は梵名のヴァジュラ・チンナの意訳。ヴァジュラは金剛でチンナは摧砕の意。
金剛摧天は象頭人身の毘那夜迦の眷属で、傘蓋毘那夜迦ともいい傘蓋を翳す。シヴァ神とパールヴァティ妃の子で、智慧と福徳を授け、障害を除去する神。金剛摧天は煩悩を破壊し、慈悲の傘蓋により衆生を覆護する。
慈悲の傘蓋を三形とする。
東門の守衛。
04)梵天(ぼんてん)
紅蓮華の紅の色と白い色が残る。群録下塗りの上から骨描きし、白地塗りをしてからの彩色かな。
梵天は梵名のブラフマンから。ヴェーダでは宇宙創造の最高神。
ヒンドゥー教では創造神ヴィシュヌの臍から生じた蓮華に梵天が座し、この世界を創造したとされる。
釈尊の成道にあっては帝釈天とともに説法を懇願した護法善天。
蓮華蔵世界の象徴である紅蓮華を三形とする。
05)帝釈天(たいしゃくてん)
非常にシンプルな独鈷杵。独鈷杵か?
帝釈天は梵名のシャクラから。帝は武王の意。
帝釈天は梵天と並ぶ仏教の護法善天。ヒンドゥー教の神インドラのこと。雷を操る雷霆神。
雷を操る古代インド武器の独鈷杵を三形とする。
以上、東方五天を表す三昧耶形でした。三昧耶会の三形との違いは特にない。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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