07月14日
【衝撃】MacBook Air M2の内蔵SSDは5年持たないって・・・APPLE SSD AP0256ZのS.M.A.R.T.値を確認、Data Units Writtenは1TB/日増えていた
MacBook M2 Airを利用中です。smartmontools-7.3でMacintosh HD(Model:APPLE SSD AP0256Z)のS.M.A.R.T.値を確認してみました。
./smartctl -A disk0
smartctl 7.3 2022-02-28 r5338 [Darwin 22.5.0 arm64] (local build)
Copyright (C) 2002-22, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org
=== START OF SMART DATA SECTION ===
SMART overall-health self-assessment test result: PASSED
SMART/Health Information (NVMe Log 0x02)
Critical Warning: 0x00
Temperature: 35 Celsius
Available Spare: 100%
Available Spare Threshold: 99%
Percentage Used: 19%
Data Units Read: 204,556,176 [104 TB]
Data Units Written: 625,034,773 [320 TB]
Host Read Commands: 5,891,153,834
Host Write Commands: 2,838,642,030
Controller Busy Time: 0
Power Cycles: 114
Power On Hours: 1,337
Unsafe Shutdowns: 8
Media and Data Integrity Errors: 0
Error Information Log Entries: 0
翌日、同じ時間頃、再度実行したS.M.A.R.T値がこちら↓です。
./smartctl -A disk0
smartctl 7.3 2022-02-28 r5338 [Darwin 22.5.0 arm64] (local build)
Copyright (C) 2002-22, Bruce Allen, Christian Franke, www.smartmontools.org
=== START OF SMART DATA SECTION ===
SMART/Health Information (NVMe Log 0x02)
Critical Warning: 0x00
Temperature: 37 Celsius
Available Spare: 100%
Available Spare Threshold: 99%
Percentage Used: 19%
Data Units Read: 205,041,902 [104 TB]
Data Units Written: 627,412,926 [321 TB]
Host Read Commands: 5,905,485,105
Host Write Commands: 2,848,576,288
Controller Busy Time: 0
Power Cycles: 114
Power On Hours: 1,341
Unsafe Shutdowns: 8
Media and Data Integrity Errors: 0
Error Information Log Entries: 0
わかりやすいように、表に変化をまとめています。
検査項目 | 最新の値 | 変化(前日分との違い) |
Critical Warning | 0x00 | 変化なし |
Temperature | 37 Celsius | 2°C上がっています。環境温度の違いです。 |
Available Spare | 100% | 変化なし |
Available Spare Threshold | 99% | 変化なし |
Percentage Used (正規化された)寿命使用率(100になると寿命到達) | 19% | 変化なし |
Data Units Read ホストがReadした累積データ量(500KB単位) | 205,041,902 [104 TB] | TB表記では変化なし。485,726増えています。 |
Data Units Written ホストがWriteした累積データ量(500KB単位) | 627,412,926 [321 TB] | TB表記で1TB増えています。 |
Host Read Commands | 5,905,485,105 | 14,331,271増えています。 |
Host Write Commands | 2,848,576,288 | 9,934,258増えています。 |
Controller Busy Time | 0 | 変化なし |
Power Cycles | 114 | 変化なし |
Power On Hours 累積電源On時間(時間) | 1,341 | 4時間増えています |
Unsafe Shutdowns | 8 | 変化なし |
Media and Data Integrity Errors | 0 | 変化なし |
Error Information Log Entries | 0 | 変化なし |
Data Units Writtenは少なくとも1日あたり、1TB増えていることがわかりました。TimeMachine関連なんですかね・・・
そもそもsmartctl(オープンソース)の精度は正しいのかも不確かなところです。
この値を信じるとすると・・・
MacBook Air M2(2022)の寿命は約4年7ヶ月、5年持たないって本当??
寿命使用率(Percentage Used)は19%です。MacBook Air M2の1年保証の期限は2023/9/1です。この記事書いている段階(2023/7/14)から逆算すると316日利用して、19%(1日あたり、0.060126582278481%進捗)です。これを基準にしていつ頃SSDの寿命に達するのか計算してみました。
約4年7ヶ月でSSDは寿命になる計算でした。5年経過時点で確実に寿命を迎えている状況です。
- 2023/9月 1年経過の寿命使用率(予測値)21.94%
- 2024/9月 2年経過の寿命使用率(予測値)43.89% (実測値 2024/10) 46%
- 2025/9月 3年経過の寿命使用率(予測値)65.83%
- 2026/9月 4年経過の寿命使用率(予測値)87.78%
- 2027/9月 100%
1663日経過すると100%に達します。約4年7ヶ月です・・・
- 5年経過の寿命使用率(予測値)109.73%
- 6年経過の寿命使用率(予測値)131.67%
S.M.A.R.T.値の項目の意味は、qiita:SSDのS.M.A.R.T.を調べてみた(3/3):NVMe SSDの場合を参考にしています。
smartctl(オープンソース)の値が正しい場合、、
次のmacOS 14で1TB/日の書き込みが減るように改善していることを望みます。
内蔵ストレージへ大量書き込みしているのは?スワップは関係なさそう、ローカルスナップショット(TimeMachine)が怪しい
考えられる要因は以下2点です。
- kernelのスワップ(スワップファイル)
macOSに限らず、WindowsでもLinuxでもお馴染みの機能の一つです。内蔵メモリ以外に、ストレージにメモリ用のファイルを作り、それをkernelがメモリ代わりとして利用します。macOSではメモリが足りていても、スワップしています。
上の画像、スワップ使用領域は削減した結果です。スワップ使用領域4.5GB→200MBに削減しています。 - ローカルスナップショット(TimeMachine)
TimeMachineは内蔵ストレージにバックアップする仕組みを採用しています。macOSにより自動で行われます。
起動しているアプリケーションを徹底的に終了、TimeMachineは「自動」から「手動」に設定変更し、1日の増分を確認してみます。この段階では、スワップの容量は削減できています。ローカルスナップ(Time Machie)はアクティブの状態をキープしています。
- 7月16日15時44分33秒時点の結果
- 7月17日 17時10分18秒時点の結果
スワップサイズ 小 | スワップサイズ 大 | |
Data Units Written増加分 | 2,983,815 | 2,378,153 |
計測間隔 | 1日強 | 約1日 |
=>スワップサイズは約95%削減しています。Data Units Written増加分がこのサイズに影響しないことが分かりました。
まとめ:真実はわからない・・・
あくまでsmartctlの値から推測した値を元に寿命を割り出しています。1日経過で数値が変わっていたことから、デバイスから読み取った値なんだぁと実感したレベルです。事実なんでしょうか?本当に分かりません。Windowsなら多くのユーザー数が利用しているCrystalDiskInfoが信頼できますね。正直なところsmartctlの正当性が分かりません。
https://www.smartmontools.orgから7.3をダウンロード、configure、makeしたsmartctlを利用して確認しています。
確認時点の環境:MacBook Air M2 2022、メモリ8GB、macOS Ventura 13.4.1(c)
smartctl自体は、デバイス(この場合Apple SSD)に対して、リクエストを送り、デバイスから受け取った結果を表示するツールだと思っています。Homebrewでもインストールできるコマンドなのでご自身の環境で試してみてください。
- SSDが壊れた時、修理できるの?https://support.apple.com/ja-jp/mac/repairをみる限り、標準的な修理でななさそうです。個別に見積もりして、修理代を確認する必要がありそうです。
そもそもSSDは、ロジックボードに直付けされているので、修理代は高額な予感がします。 - AppleCare+ for mac入っている方は多少救われる可能性があります。その他で見積もった場合、37,100円の見積もりでした。
Apple Care+で保証されるのは購入から4年(標準1年+延長3年)なのでギリギリ保証外になる可能性もあります。
1日(実質4時間)でData Units Writtenが1TB増える原因が不明ですね。推測ではローカルスナップショット(TimeMachine)、メモリ系のスワップファイルがありそうです。減らせるかなぁ・・・
いろいろ書きましたが、結局のところ、気にしても仕方ないですね。
- macOSのスワップを内蔵ではなく、外付けドライブに変更する手段もあるようです。
こちらは危険な行為なので試す価値はありません(最悪クリーンインストール)。 - 寿命使用率(Percentage Used)通りにMacintosh HDが終了するのか、または不具合なく使えるのかはその時にわかります。
「MacBook Pro Late 2012モデル、10年以上経過していますがSSDはいまだに健在です。」という事実からきっと大丈夫って思いたいです。
(変更来歴)
2024/10/9 2024年の実測値を追加。smartctl 7.3の実測値
Percentage Used: 46%、Data Units Read:489,630,280 [250 TB]、Data Units Written:1,527,797,724 [782 TB]
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