「梅は咲いたか」は、端唄の代表的な曲です
手はそれほど難しくないのですが、歌と全然違う音を弾きます
歌と合わせるのは大変です
まずは出だしの弾き方のコツ
34はつなげる(トン、トン、チチン、チン、チン)
(チチンは間をおかずにつなげる
全体的な注意点
特に、チチン、など音が繋がっているところが早くなりがちなので
しっかりとバチを上げて間を取り全体に早くならないようにする
鍵盤のクセで左手が反りがちなので、反らずに丸くなるようにする
そして、難関の外ハジキ
この外ハジキはとても難しいので、
この部分を簡単にし、普通のスクイとハジキを組み合わせて教えているところが多いのだそうです
私の先生は、そういうタイプではありません
出来ても出来なくても、最初は真似でもいいからやってみるように
最初は出来なくて当たり前だから、と言われました
外ハジキは滅多に出てこない手ですが、代替の手でやってしまうと、
その曲はスムーズに弾けるかも知れないけど、永遠に外ハジキが出来ないことになってしまいます
外ハジキのやり方
・親指は竿の下4の坪あたり(少し上の3くらいのところでも良い)
・人差し指・中指・薬指の指のすき間はあけてはじく
(指はつぼまらないように)
・人差し指・中指・薬指、もしくは薬指、中指、人差し指、の順番はどちらでも良い
(やりやすい方で良い)
・手を丸め、糸をはじくのではなく竿の角めがけてはじくようにする
頭で分かっていても指がなかなか動かない・・・
しかも、この部分だけ練習しても前後の曲から繋げて出来るようにしなければなりません
自分の左指って、こんなに不器用だったっけ・・・?(ToT)
外ハジキは、雨しずくがぽたぽたっと垂れる音、
線香花火がパチパチッと散る音などを表しています
しかも、江戸の吉原の様子を歌った艶っぽく粋な雰囲気の曲
梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳ゃなよなよ風次第
山吹ゃ浮気で 色ばっかり しょんがいな
浅蜊獲れたか 蛤ゃまだかいな
鮑(あわび)くよくよ片思い
さざえは悋気で 角ばっかり しょんがいな
梅だの桜だの、柳田の山吹だの、浅蜊だの蛤だの、みんな吉原の遊女のことを指しています
あわびは片思い→鮑は片側しか貝殻がない
さざえは悋気で角ばっかり→さざえの角は嫉妬して怒っているようだ
上手いこと言いますね
![20190620-1.jpg](/konomezukisha/file/20190620-1.jpg)
「おや、可愛らしい梅がついてるじゃないの〜」
「梅と、歌川広重の三味線猫にしてみました」
![20190620-2.jpg](/konomezukisha/file/20190620-2.jpg)
今日は私の稽古の前の生徒さんがお休みだったらしく、
時間より早く私の稽古が始まりました
「んじゃ、もう一回やってみよう」
「じゃ、もう一回やってみよう」
「じゃ、もう一回」
三回くらい繰り替えしてヘトヘトです
ちなみに「しょんがいな」というのは、しょうがないな、という言葉ではありません
単なる調子言葉で「そうかいな」くらいの意味なんだそうです
柳橋から 小舟で急がせる
船はゆらゆら 波次第
船から上がって土手八丁
よしわ〜らに、ごあんな〜〜い♪
ささ、旦那、足下にお気を付けなすって・・・
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