「江戸姉様結髪100選」
結髪=けっぱつ、と読みます(ゆいがみ、と読む場合もあります)
私の一番好きな江戸姉様で、あまたある日本髪の結髪を100種類作ってみようという企画です
002「葵髱お長下げ(あおいづとおながさげ)」
女性が髪を結い上げる前は、長く垂らした髪が主流でした
動きやすくするため、束ねたり結い上げたりしたのが結髪のはじまりです
これは「葵髱お長下げ」といい、武家女性の最高位の髪型です。
あおいづと、というのは、後ろの髱が葵の葉に似ているから名付けられたそうで、
長髱(ながづと)、割り髱(わりづと)、江戸では椎茸髱(しいたけたぼ)などと呼ばれました
大奥では、御台所(将軍の正室)が正月三が日以外の式事などで結いました
特別な行事では、御台所以外でも、上臈お年寄り、お中老なども結ったそうです
お長下げスタイルで、打ち掛けを着ていないと何となく釣り合いが取れないので、
打ち掛けを着せてみました
打ち掛けっぽく見えるかなぁ
***
<私の考える江戸姉様らしさとは>
・究極の簡略美
あねさまは、手も足もない、時として目鼻もない。
ぎりぎりのところまで姿を省略し、その姿故に美しさを感じるものが姉様です。
・日本髪の美しさを見せるもの
日本髪の美しさは、外国には類を見ない複雑かつ華麗なもので、
その時代の流行によって生まれたさまざまな髪型を模したものです。
髪型の美しさを強調したものが姉様です。
主に、後ろ向きに置かれるのもそのためです。
・身分、年齢、職業などを忠実に表している
江戸姉様の特徴は、その時代を生きたあらゆる女性の姿・風俗を如実に写し取っているところです。
町娘か芸者か分からないような姉様は、江戸姉様ではないというのが心情です。
・髪はもっぱら白紙を用いる
江戸姉様の頭はもっぱら白い半紙を用いています。
昔は黒い紙がなかったので、白い半紙でそのまま作りました。
黒くしようとか、白いままではおかしいと考えないところがすごい。
今は、黒い紙はいくらでも手に入りますが、昔の面影そのままに、あえて白半紙を使っています。
(※注 例外的に髪を黒くする場合もあります)
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