2023年04月17日
靭猿(うつぼざる)
暑くもなく寒くもなく、風も心地よいです
「緑がきれいだよね〜」
「油断してると夜寒いよね〜」
などという会話をしながら・・・爽やかな季節になりました
本日の稽古
只今、特殊技巧の練習をしています
右手、左手、それぞれ変わった弾き方があります
端唄では普段まず出て来ることのない弾き方なので、こういう稽古は完全スルー
ところが、長唄にはちょくちょく出てくると言ってもいい
やはり、長唄は難しい・・・
長唄「靱猿」二上がり
テキストの序盤を引きました
靱猿(うつぼざる)と読みます
狂言の「靭猿」から来ている曲です
靭猿(うつぼざる)の物語
矢を入れる容れ物を靭(うつぼ)といいます
狩りを楽しんだ帰りの大名が、靭に猿の毛皮を張りたいと思いました
そこに、運悪くちょうど猿引(猿廻し)が通りかかってしまいました
その猿の皮が欲しいという殿様、当然これを断る猿引き・・・
けれど、大名は全く聞き入れず、猿を射殺そうとしました
「ああ、待って下さい!猿の皮が欲しいなら、矢で射殺しては皮に傷が付いてしまいます、
猿には一打で殺す急所があるので」
観念した猿廻しは、せめて自分の手で苦しまずに殺そうと思い、そう申し出ました
猿廻しは「かわいそうに。次は人間に生まれ変わって来るんだぞ」
と猿に言い聞かせ、鞭を振り上げました
すると猿は、自分が殺されるとも知らず、
猿廻しの上げた手が「芸をしなさい」という合図だと思って芸を始めました
それを見た大名は、猿の芸にいたく感動し「もう良い。殺さなくてよい」と引き下がりました
猿は命拾いし、猿回しはお礼に猿の舞を披露しました
※参考 杵屋勝壽長唄三味線教室
猿の毛皮!そして身分制度の上下関係、
歌舞伎や狂言、日本の昔話はこんなん┐(´д`)┌
この「靭猿」、久しぶりに長唄チックな曲です
出だしだけでも難しい・・・
すごく手こずってしまいました
途中から16の坪とか出てくるし、結構長い曲なので練習ておかなければ(^_^;)
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posted by konomezuki at 17:52
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