三味線の胴と竿のつなぎ目に隙間が出来てしまいました
これは、三味線の中子がはずれた、と言うのだそうです
中子=なかご(中木=なかぎとも言う)
中子とは下棹に直結して胴の中を貫通している細い棒のことを言います
中子が外れることはよくあることで、
立てかけた三味線が倒れたりしたときなど、
デリケートな三味線がバリッと壊れないよう
衝撃吸収のためにわざと外れる仕組みになっているのだそうです
その場で見てもらうと、別に折れたり壊れたりはしておらず
外れたところをはめ直せば良いそうです
仕組みがよく出来ている三味線・・・
マイ三味線をケースに入れ、雨の中持参(ケースは防水)
本日の稽古
伊勢音頭&ポンポコニャ節
中子はずれのアクシデントのため、数日間練習が出来ず、
伊勢音頭の復習が出来ずに下手になっておりました
その代わりポンポコニャ節はみっちりやっていたので
何とか思い出してスムーズに弾けました
両方に共通して言えることは
4→6に移るときに、4を離さずに6を弾くこと
私はどうしても4が離れて、しかも少し動いてしまうのです
離れてもいいから、押さえている場所を動かしてはなりません
これは絶対にNGなので直さなければなりません
しばらくやっていなかっただけで
全然手が動かなくなるもんなんだと反省です
そして新しい曲をもらいました
これまた面白いタイトルです
ポンポコニャ節と同じく熊本の民謡です
肥後の刀の 下げ緒の長さ 長さバイ ソラ キンキラキン
まさか違えば 玉襷(たすき)それもそうかい キンキラキン
キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ
おらが稚児さんば こなさば こなせ こなせばい ソラ キンキラキン
腰の朱鞘は 伊達じゃない それもそうかい キンキラキン
キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ
しんとんとろりと 見とれる殿御 殿御バイ ソラ キンキラキン
殿は伊達者で よい男 それもそうかい キンキラキン
キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ
肥後の熊本 キンキラキンな御法度 御法度バイ ソラキンキラキン
キンキラキン唄えば 首がない それもそうかい キンキラキン
キンキラキンの がねまさどん がねまさどんの 横バイバイ
この歌は肥後藩の六代藩主・細川重賢公の時代
「宝暦の改革(1751-1763年)」による倹約令を風刺した歌です
キンキラとは、錦綺羅=絹物のこと
緊縮財政のためにキンキラを着ることは禁止されていました
“がねまさ”どんとは、贅沢禁止を推進した堀平太左衛門(家老)のあだ名です
彼は、歩き方がガニ股だったそうで、蟹のように横歩きだと歌で揶揄されています
カニのことを熊本ではガネと言うのだそうです
熊本弁の面白い言葉遣いとが相まって、
お上品な感じとは正反対の、何ともナンセンスギャグ的な雰囲気です
しかし、そこにはむしろ庶民の力強さや、したたかな明るさを感じます
7、5、などの弾きにくい半音が出てくるので指使いが難しいとのこと
果たして来週まで、どこまで出来るか・・・?
代わりの練習用の三味線を借りてきました
来週はこれを修理してもらった自分の三味線と入れ替えて持ち帰ります
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2019年03月08日
三味線の修理
posted by konomezuki at 00:14
| 三味線関連&稽古日記