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2016年06月15日

東京藝術大学 アフガニスタン特別企画展 「素心 バーミヤン大仏天井壁画」 〜流出文化財とともに〜

サイトより「本展では、2016年(平成28年)4月に東京国立博物館が開催する特別展「黄金のアフガニスタン―守りぬかれたシルクロードの秘宝―」にあわせて、内戦の混乱下で海外に流出し日本で保護された文化財を展示すると同時に、タリバンによって破壊されたバーミヤン東大仏の天崖を飾っていた「天翔る太陽神」を原寸大で3次元に復元して公開する予定です。
 2001年、バーミヤン大仏がタリバンの手で爆破された直後から、東京藝術大学学長であった故平山郁夫画伯は海外へ流出したアフガニスタンの文化財保護を国際社会に訴え、自らも「流出文化財保護日本委員会」を組織し、ブラックマーケットなどを通じて日本に辿り着いたアフガニスタン流出文化財を「文化財難民」として保護・保管活動を始めました。このとき集められた流出文化財は、102点に上ります。
 保護・保管された流出文化財の中には、「ゼウス神像の左足」、「カーシャパ兄弟の仏礼拝図」など、かつて国立カブール博物館に所蔵されていた国宝級の美術品の他に、破壊されたバーミヤン大仏の壁画や周辺の窟から削り取られた壁画断片も含まれています。
 アフガニスタンから流出し日本で保護・保管された「文化財難民」は、東京藝術大学の手で一部保存修復の措置が施され、母国帰還のチャンスを待っていました。「流出文化財保護日本委員会」は、アフガニスタン政府の閣僚級の要人を招聘し、「文化財難民の母国返還式」を執り行うことを決定しました。
 流出文化財は、東京藝術大学で87点、東京国立博物館で15点が展示されます。102点をまとめて日本において鑑賞できる大変貴重な機会となります。 」
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壁画は複製とはいえ、大変迫力がありました。
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会期: 2016年4月12日(火)- 6月19日(日)
午前9時30分 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日: 毎週月曜日 ※ただし、5月2日(月)は開館
会場: 東京藝術大学大学美術館 陳列館1階、2階
観覧料: 無料
posted by はまやん at 20:35| アート

2016年06月12日

柏市民ギャラリー新装開館記念摘水軒記念文化振興財団 コレクション展

柏市民ギャラリーでは新装開館記念として摘水軒記念文化振興財団コレクション展を開催中です。
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サイトより「弘化元年(1844年)、寺嶋敏巧が旧水戸街道に面した自宅に開いた「摘翠軒」という私塾に、岡本秋暉をはじめとした多くの文人墨客が訪れ、書画を残していきました。その書画作品群をはじめ、現公益財団法人摘水軒記念文化振興財団の寺嶋哲生理事長が体系的に蒐集した肉筆浮世絵、花鳥動物画は国内でも名高い、貴重なコレクションとなっています。

今回、柏市民ギャラリーが移転し、装いも新たに開館することを記念して、摘水軒記念文化振興財団の珠玉のコレクションの中から選りすぐりの作品の展示を行います。

前期・後期で全作品の入れ替えを行う本企画展では、前期展示で「六大浮世絵師」と呼ばれる春信、清長、歌麿、写楽、北斎、広重の作品をはじめとする肉筆浮世絵の展示を行います。「六大浮世絵師」の作品全てを所蔵しているのは、ボストン美術館のほかには、摘水軒記念文化振興財団だけです。肉筆浮世絵は、大量に摺ることができた浮世絵版画作品と違い、主には当時の富裕層から注文に応じて描かれた、唯一無二の作品でした。浮世絵の歴史を作った絵師たちが、一筆ごと、魂をこめて描いた色鮮やかな作品をご堪能ください。

また、後期展示では財団が一大コレクションを有する岡本秋暉をはじめ、円山応挙、伊藤若冲、酒井抱一など近世日本画史に名を残す絵師たちの花鳥動物画作品の展示を行います。時にリアルな、時に愛らしさ溢れる表現で描かれた、華やかな花鳥動物画の世界をお楽しみいただきます。」
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摘水軒記念文化振興財団は、法人として設立される以前のルーツは江戸時代に遡ります。
旧水戸街道に面して居を構えた寺嶋敏巧は、名主を務めて旧柏村の自治を担いつつ、自らの居宅を「摘翠軒」と称して芳野金陵・西村靖軒らの儒学者を迎え、私塾あるいはある種の文化サロンを提供しました。
摘翠軒には、近隣の住民の他、金陵・靖軒の学友である湯島聖堂の儒学者、亀田鵬斎・綾瀬父子を中心として交友のあった知識人や、水戸街道を往来した人々が訪れ、屏風・掛け軸・文書等の記録を観ると、岡本秋暉・鈴木鵞湖・柴田是眞・福島柳圃・五姓田芳柳・五姓田義松・小川芋銭・小野湖山・勝海舟・遊行上人・河東碧梧桐ら、江戸から大正時代の文化人たちの名前が確認できるそうです。

柏市民ギャラリーは、柏市民の交流や活動の場として5月14日に柏駅の東口にオープンしたばかりの文化・交流複合施設「パレット柏」(DayOneタワー)の3階にあります。

円山応挙、伊藤若冲、葛飾北斎などの名品が無料で見られます!この3者の絵が並んでいる一角は圧巻でした。岡本秋暉の花鳥図も見事です。
出展数は多くありませんが、名品揃い。
会期が短いので、お見逃しなく。


伊藤若冲「旭日松鶴図」(後期展示)
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円山応挙「猛虎図」(後期展示)
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柏市民ギャラリー新装開館記念「摘水軒記念文化振興財団コレクション展」
【日時】2016年5月14日(土)〜6月16日(木)
【場所】柏市民ギャラリー(柏市柏一丁目7-1‐301 Day Oneタワー3階パレット柏内)

posted by はまやん at 14:38| アート

「古典再生―作家たちの挑戦」

宮内庁三の丸尚蔵館では、「古典再生―作家たちの挑戦」展が開かれています。

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本展では,古典に範を取りながらも,明らかな近代的感覚を抱かせる,不思議な魅力をもった近代美術の作品が紹介されています。

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三の丸尚蔵館の後はちょっと足を延ばして皇居東御苑へ行かれてみてはどうでしょうか?
今の時期は花菖蒲が見られます。
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工芸品の優品も多く、見ごたえがあります。現在は後期ですが、水墨画の優品がいつくかありました。
お気に入りの作品
月夜帰牧之図 木島桜谷
雪渓遊猿之図 山元春挙
父霊峯春暁 横山大観

展覧会名
「古典再生―作家たちの挑戦」

会 期  : 平成28年3月25日(金)〜6月19日(日)
      前期:3月25日〜4月24日 中期:4月29日〜5月22日 後期:5月28日(土)〜6月19日(日)

休館日 : 毎週月・金曜日

時 間  : 午前9時〜午後4時45分(入館は午後4時30分まで)

料 金  : 無料

posted by はまやん at 14:16| アート

2016年05月29日

「原安三郎コレクション 広重ビビッド」展

東京六本木のサントリー美術館で開催中の「原安三郎コレクション 広重ビビッド」展に行ってきました。今回の展覧会は、すべてひとりの蒐集家によって集められたコレクションだけで構成されています。その浮世絵を蒐集したのは、明治大正昭和を生きた実業家で財界の重鎮としても知られた原安三郎氏。原氏は旅好きで、そのため風景画浮世絵の蒐集にも熱心であったとということです。「原安三郎コレクション」の特徴は、風景画浮世絵が多いこと。そして何より、摺(すり)の状態が際だって良く、美しい発色を維持した作品ばかりであるということです。
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浮世絵は版画ですから、同じ作品が複数存在します。当然ながら、作品ごとに摺の状態が違い、そのことによってみための印象が大きく異なります。また、保存状態によっても、劣化(紫外線や虫食い等によって)の具合が違い、そのことでも大きく印象を異にすることになるのです。

その点、原安三郎コレクションは、「初摺」が多く、また、これまであまり公開されてこなかったこともあり保存状態も良好です。
「初摺」というのは、浮世絵師が描いた作品を版木におこし、絵師自らが摺の現場に立ち会い、様々な指示を出しながら仕上げて摺ったもの。つまり、今回出展されている「初摺」の浮世絵は、広重本人が現場で、「こうしたい」という思いを伝えて完成したものということになります。
一方、「初摺」に対する言葉が「後摺(のちずり、もしくはあとずり)」といいます。この「後摺」になると、絵師の思いよりは、より版元の“営業的観点”が盛り込まれるようになるため、より効率的で、時には簡便な摺が求められるようになったのだそうです。
今回の展示では、同じ作品で「初摺」と「後摺」を並べて展示しているものもあり、ふたつの違いを明快に理解することができます。

 広重の最晩年の傑作と言われる「六十余州名所図会」。五畿七道(ごきしちどう)の68カ国に江戸と目録を合わせた計70図で構成された揃物の絵すべてと江戸の1枚、目録1枚を合わせた全70点がすべて一挙展示。これは、これまでにはなかったことだそうです。しかも、前後期通期で全点を展示!
広重は、実際には全国各地に足を運んで描いたわけではないといわれていますが、描く対象が全国各地に及ぶため、広重は先行する名所図会などに着想を得て、独自の世界を生み出しました。このシリーズでは彫りと摺りの高い技術が見どころの一つ。例えば、美しいグラデーションを生む「拭きぼかし」の一種の「あてなしぼかし」は摺師の腕が試される技法の一つで、広重作品の中でも本シリーズから本格的に使われるようになったそうです。

北斎と国芳の名作も展示されます。『神奈川沖浪裏』『凱風快晴』(北斎)、『近江国の勇婦お兼』(国芳)などの有名作も登場します。北斎幻の作品といわれる『千絵の海』全10点。この10点すべてを所蔵しているところは他にないということですので、今回の展示はとても貴重です。
いずれも人気のある画家なので、会場は外国の方も多く、非常に混雑していました。じっくり前で見たい場合は、時間に余裕を持っていくことをおすすめします。

会場にて、その鮮やかな色=ビビッド感を堪能してくださいね。
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【原安三郎コレクション 広重ビビッド】

開催場所・会場
サントリー美術館
入館料一般 1300円大学生、高校生 1000円※中学生以下無料。
開催日・期間
2016年4月29日(金)〜2016年6月12日(日)※期間中の開催日:火曜休館(ただし、5月3日、6月7日は開館)
開催時間
10:00〜18:00 最終入館17:30
金・土、5月 2日(月)〜4日(祝) 10:00〜20:00 最終入館19:30 
posted by はまやん at 08:59| アート

2016年05月22日

美の祝典U ―水墨の壮美@出光美術館

第二部のテーマは、「水墨画」。
サイトより「幻想的な山水の光景に恋し、清閑な情趣を感じ取った画家たちは、筆墨の妙が余白にひびく余韻に独自の美を見いだしました。中国画を手本に学び、そこにわが国ならではの風情を重ね合わせることで、日本の水墨画は大いなる発展をみたのでした。本展では、牧谿・玉澗の瀟湘八景図をはじめ、能阿弥「四季花鳥図屏風」(応仁3年(1469) 重要文化財)、長谷川等伯「竹鶴図屏風」(桃山時代)、池大雅「十二ヵ月離合山水図屏風」(江戸時代 重要文化財)、田能村竹田「梅花書屋図」(江戸時代 重要文化財)など、教科書でも馴染みの深い巨匠たちの優品をご堪能いただきます。なおこの期間、国宝「伴大納言絵巻」中巻を特別展示します。 」
6月12日までの展示テーマは水墨画と文人画。江戸時代の文人画掛軸は名品揃いです。

宋末元初の画僧、牧谿による「平沙落雁図」や玉澗による「山市晴嵐図」はどちらも重要文化財で旧足利将軍家のコレクション。
そして3期を通して目玉となる国宝・伴大納言絵巻(10年ぶりの公開)は、現在中巻を展示中。
中巻では、応天門火災の犯人の嫌疑をかけられた左大臣源信が朝廷に無実を訴える場面から始まり、主人の罪を嘆き悲しむ左大臣家の人々の様子が描かれたのち、真相解明の発端となった子供の喧嘩の様子と、舎人夫婦の証言によってついに真相が明らかにされるさまが描かれます。
応天門炎上事件の後に、伴大納言の家来の子供と舎人の子供が喧嘩して、前者の親が出てきて後者の子を足蹴にしたら、後者の親は炎上事件は伴大納言側の放火であることを暴露する、という場面が非常に活き活きと「異時同図法」で描かれます。「信貴山縁起絵巻」の大仏殿の場面でもありました。
女たちの感情表現がすごいです。また舎人夫婦が町中で大声(?)で話しているのを周りの人がにやにやしながら聞いている場面はとても今っぽいなあと思いました。
そうした中、源信の姿が印象的でした。
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お気に入りの作品を挙げてみます。

四季花鳥図屏風(右隻) 能阿弥 応仁3年(1469) 重要文化財 出光美術館蔵 何度も見ていますが大好きな作品。牧谿の写しといいますが、室町水墨画を代表する作品だと思います。
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山市晴嵐図 玉澗  中国・南宋時代末期 〜元時代初期
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平沙落雁図 牧谿 中国・南宋時代 本当にうっすらとしか見えませんが・・・、空気を感じるとても魅かれる作品です。左上の円形の山にさす光が美しい。水はどこかもはやわかりませんが、鑑賞者の想像で、ということなのでしょう。雁の飛ぶ様子も幻想的です。
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竹鶴図屏風 長谷川等伯 墨の濃淡で雨上がりの湿潤とした空気を表現。
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待花軒図 伝 周文
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西湖図屏風 狩野元信
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西湖に行ったばかりということもあって、今回の一番お気に入り。
雪舟の四季山水図をイメージさせるきっちりとした線と構図で描かれた堂々たる大作です。右隻は、孤山と背景の北高峰がすごい存在感。
上部に蘇堤。蘇堤は左隻へも続きます。
孤山へと続く白堤が描かれています。風が強いのか手前の柳は揺れているようです。
でも南北高峰は現地ではわかりませんでした。もう一度行かなくては。
鸕鷀捉魚図 渡辺崋山天保11年(1840)頃 顔に朱色。崋山って本当にうまいですね。
目撃佳趣画冊 田能村竹田
山水図屏風 与謝蕪村 右隻は春、左隻は秋。山々の存在感が見事。
寒林孤鹿図 与謝蕪村

結局2時間近く鑑賞していました。中国絵画と室町絵画の好きな方、特にお勧めします。

「開館50周年記念 美の祝典U - 水墨の壮美」
開催日
2016年05月13日〜2016年06月12日

会場
出光美術館


営業時間
午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
※「美の祝典」期間中は開館時間を変更しています。金曜日の延長開館はありません。

休館日
毎週月曜日

イベントURL
http://www.idemitsu.co.jp/museum/honkan/
posted by はまやん at 06:23| アート
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