2018年08月27日
失語症 呼称訓練と語想起訓練の違いについて 言語聴覚士、STS向け
皆さんこんにちは!
言語聴覚士として病院に勤務している桃の助です!
本日は、失語症の訓練でよく行われる「呼称訓練」と「語想起訓練」についてお話ししたいと思います。
このページは言語聴覚士、言語聴覚学科の学生さん向けに書かせて頂きますので、とても専門的な内容となります。
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まずは呼称訓練と語想起訓練のそれぞれの練習方法を確認したいと思います。
【呼称訓練】
呼称訓練は絵カードを見ながら名前を答える練習方法ですね。
絵を見て、それが何の絵か理解し、どういった名前かを考えて答えます。
【語想起訓練】
語想起訓練は物をイメージして名前を答える練習方法です。
例えば、頭に「か」がつく言葉を出来るだけたくさん答える練習が語想起訓練になります。
【呼称と語想起の違い】
それでは、本題です。
言語聴覚士の訓練を見ていると、失語症の訓練としては呼称訓練を用いることが多いと思います。
しかし、それぞれには機能の違いがあり、ADLにおいても目的が異なります。
(※ADL=日常生活動作)
ズバリ
呼称は、目の前の物の名前を答えること。
語想起は、目の前に無い物の名前を答えること。
となります。
呼称と語想起のどちらが大切かというと、どちらも大切です。
呼称は目の前の物の名前を言うために必要な能力を訓練する方法です。
語想起は目の前に無い物の名前を言うために必要な能力を訓練する方法です。
会話の場面を想像してみてください。
会話中には目の前の物の名前を言う事もありますし、目の前にない物の名前を言う場合もあります。
しかし、なぜ言語聴覚士は呼称訓練ばかりやってしまうのか!?
それは、絵カードを見せて答えてもらうという取り組みやすい内容が関係しているかもしれません。
または、語想起訓練を正しく理解していないまま、語想起能力の重要性を分かっていない可能性もあります。
臨床実習できた学生さんや、新人の言語聴覚士で高頻度で後者の語想起の理解不足はみられます。
なので、本日は、語想起訓練の大切さを覚えて帰って下さい。
呼称のように、目の前の物の名前を言う能力も大切です。
しかし、日常の会話場面を想像してみてください。
目の前の物の名前を言うだけで、会話は成立のするでしょうか?
目の前の物の名前を言った後は、語想起できなければすぐに会話が無くなってしまうと思います。
語想起能力がSLTAで0点の場合は、呼称能力がSLTAでほぼ満点でも、会話ですぐにつまってしまいます。
(※SLTA:標準失語症検査)
または、会話内容が非常に薄いものとなってしまいます。
私も昔、そういった患者さんを担当したことがあります。
呼称能力が非常に高いにもかかわらず、語想起能力が非常に低いため、会話中にはほぼ相づちや「そうですねー」といった発話しかできない患者さんがいました。
その患者さんにはもう少し語想起訓練をできれば、少しは違った会話能力になっていたのではないかと反省しています。
日常の会話は語想起能力が役割のほとんどを占めていると言っても過言ではありません。
なので、皆さんは日常の会話能力を高めるためには、必ず語想起訓練を行うようにしてください!
最後まで読んで頂きありがとうございます!
この他にも色々な記事を書いているので、読んで頂けると嬉しいです!
それではまた!
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本日は、失語症の訓練でよく行われる「呼称訓練」と「語想起訓練」についてお話ししたいと思います。
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呼称訓練と語想起訓練の違い
まずは呼称訓練と語想起訓練のそれぞれの練習方法を確認したいと思います。
【呼称訓練】
呼称訓練は絵カードを見ながら名前を答える練習方法ですね。
絵を見て、それが何の絵か理解し、どういった名前かを考えて答えます。
【語想起訓練】
語想起訓練は物をイメージして名前を答える練習方法です。
例えば、頭に「か」がつく言葉を出来るだけたくさん答える練習が語想起訓練になります。
【呼称と語想起の違い】
それでは、本題です。
言語聴覚士の訓練を見ていると、失語症の訓練としては呼称訓練を用いることが多いと思います。
しかし、それぞれには機能の違いがあり、ADLにおいても目的が異なります。
(※ADL=日常生活動作)
ズバリ
呼称は、目の前の物の名前を答えること。
語想起は、目の前に無い物の名前を答えること。
となります。
呼称と語想起のどちらが大切かというと、どちらも大切です。
呼称は目の前の物の名前を言うために必要な能力を訓練する方法です。
語想起は目の前に無い物の名前を言うために必要な能力を訓練する方法です。
会話の場面を想像してみてください。
会話中には目の前の物の名前を言う事もありますし、目の前にない物の名前を言う場合もあります。
しかし、なぜ言語聴覚士は呼称訓練ばかりやってしまうのか!?
それは、絵カードを見せて答えてもらうという取り組みやすい内容が関係しているかもしれません。
または、語想起訓練を正しく理解していないまま、語想起能力の重要性を分かっていない可能性もあります。
臨床実習できた学生さんや、新人の言語聴覚士で高頻度で後者の語想起の理解不足はみられます。
なので、本日は、語想起訓練の大切さを覚えて帰って下さい。
日常場面では語想起能力が必要!
呼称のように、目の前の物の名前を言う能力も大切です。
しかし、日常の会話場面を想像してみてください。
目の前の物の名前を言うだけで、会話は成立のするでしょうか?
目の前の物の名前を言った後は、語想起できなければすぐに会話が無くなってしまうと思います。
語想起能力がSLTAで0点の場合は、呼称能力がSLTAでほぼ満点でも、会話ですぐにつまってしまいます。
(※SLTA:標準失語症検査)
または、会話内容が非常に薄いものとなってしまいます。
私も昔、そういった患者さんを担当したことがあります。
呼称能力が非常に高いにもかかわらず、語想起能力が非常に低いため、会話中にはほぼ相づちや「そうですねー」といった発話しかできない患者さんがいました。
その患者さんにはもう少し語想起訓練をできれば、少しは違った会話能力になっていたのではないかと反省しています。
日常の会話は語想起能力が役割のほとんどを占めていると言っても過言ではありません。
なので、皆さんは日常の会話能力を高めるためには、必ず語想起訓練を行うようにしてください!
おわりに
最後まで読んで頂きありがとうございます!
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