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はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2015年07月28日
A457・「オレオレ詐欺」防止対策〜ナンバーディスプレイサービスを活用
「オレオレ詐欺」防止対策。我が家の実施例です。
電話のナンバーディスプレイサービス活用が「オレオレ詐欺防止」に役立つと思っています。

詐欺の標的にされる高齢父母、祖父母の電話をナンバーディスプレ型にして、
息子や孫の電話番号を登録しておきます。

本当の息子や孫が自分の電話(番号登録済み)からかけてくると、名前(登録名)がアナウンスされ、ディスプレイに表示されます。
詐欺犯人が別の電話から「息子や孫になりすまして」電話をかけてきても、ばれてしまう!という訳です。

1、準備

先ず(1)、(2)の準備をします。
(1)ナンバーディスプレイサービスを受けられる電話機を設置する。
(2)ナンバーディスプレイサービスを電話会社に申し込む。

市販の電話機はかなり以前の型式から(1)が可能の型式があり、現在は広く普及している様なので、既にナンバーディスプレ型の電話機になっているケースが少なくない様です。
ナンバーディスプレサービスの契約がまだならば、申し込むだけで簡単に済みます。これで準備OKです。ところが、高齢者の多くは
・(2)が契約済みかどうか分からない!
・どうやって調べるのかもわからない!
と言ったところではないでしょうか。そんな時は、誰かの手助けが必須です。

「オレオレ詐欺」を防止する為に、電話会社、行政でナンバーディスプレサービス普及キャンペーンを展開するよう提案します。

2、電話機の電話帳に家族必要な交信相手の電話番号を登録する

たまたま私は2011年9月に購入したパナソニックの電話機を使っていますので、この取扱説明書の用語、方法で記述します。

親、祖父母の電話機に子や孫の電話番号を登録しておくと、

イ、登録した番号からの電話ならば、呼び出しが「OOさんからです」と登録した子や孫の名前がアナウンスされ、スクリーンにも表示されます。
詐欺犯人が別の電話から「息子や孫になりすまして」電話をかけてきても、
違う電話からかけてきていることが分かり、(子や孫の電話が盗用された場合以外は)「オレオレ詐欺防止」の第1関門になります。
第2関門、第3関門は3項、4項をご参照下さい。

ロ、問題は「子や孫の電話番号を登録する」を、誰が実行するか!です。

普通、電話機を購入して、取扱説明書を見ながらひと通りの設定をし、諸々の機能を理解し、承知して電話を使いこなす人はごく少数派と思います。
高齢者世帯に「取扱説明書に従って、お子さんやお孫さんの電話番号を登録して下さい」などと「通知」を出したり、口頭で「説明」しても、ほとんど効果は上がらないことでしょう。

ハ、1項のキャンペーンの中で、登録する氏名を聞きながら登録作業を代行する人を派遣するのが有効と思いますが、そこにつけ込む悪意の者の排除など、行き届いた対策が必要と思われます。
電話メーカー、行政の知恵に期待しますが、家族、地域グループの努力が先ずは第一と言うところでしょうか。

3、あんしん応答

2項で登録した以外の番号からかかってきた電話には、電話機を取り上げずに、「あんしん応答」ボタン を押すと、電話機から相手に名前を尋ねるメッセージが流れ、相手の声を聞くことが出来ます。
・少しでも不信があれば「*ボタン」で受信を拒否出来ます。
(「この電話はおつなぎできません」というメッセージが流れて、電話が切れる。)

・受話器を取り上げてしまった時でも
イ、子や孫が「電話が変わった」とか「別の電話からかけている」などと言う時は、登録してある電話番号(短縮ダイヤルはワンタッチ)に確認することで真偽を確認出来ます。

ロ、行政とか、弁護士を名乗っている場合(「他に漏れると子や孫の不名誉が表ざたになる」との脅しのケースも含めて)、「行政」「弁護士会」「警察」などの窓口に連絡するワンタッチボタンが出来ないものかと願うのですが、知恵者に伺いたいところです。

4、非通知の電話や公衆電話からの電話は受けないようにセットしておく

・「番号非通知の電話」や「公衆電話からの電話」「海外など表示圏外からの電話」は「受けない」を設定しておく。
・留守電設定し、受話器を取り上げない。
後ほど再生して内容を確かめることが出来ます。
必要な電話にはこちらから連絡することが出来ます。

5、外線電話を録音する

「録音」(「再生」「消去」)の操作方法を知っておくと、通話中に遡って録音できるなど便利です。
SDメモリーカードを使って全ての要件を保存できるので、有効です。

4項、5項についても、誰が設定するか!?が問題です。
老齢者世帯に「口頭」や「文書」で、いくら促しても徹底は望めません。
1〜3項のキャンペーンに取り込んで綜合的に対処するような行政体制、支援体制を普及させて欲しいと願います。

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2015年07月22日
A456・「運転免許証」返納
先般、80才の誕生日を迎えるのを機に、「運転免許証」を返納しました。
新たに「運転経歴証明書」が交付されて、これが今後の身分証明書になります。

実際に運転を止めたのは2年程前で、右肩を痛めて「咄嗟のハンドル操作」がおぼつかない状態だった為でしたが、以後の回復が思わしくなく、また、目の方も以前より見にくくなってきたこともあって、「運転せず」の状態が続いていました。

「肩の具合さえよくなれば、まだまだ大丈夫!」とは思いましたが、動体視力とか、集中力、瞬時の判断や反応速度など安全運転での必須能力は年齢と共に確実に落ちていくでしょうから、「ここが潮時!」と思ってのことでした。

免許取得は比較的遅く40歳代になってからでした。
当時は車の普及が著しく、すっかり庶民の足になってきた頃で、そんな中で、運転出来ないことは時代に取り残される様な気分がありましたが、その劣等感からやっと解放された思いがしたものでした。

ところが、勤務していた工場があるコンビナートを含む一帯での交通事故が多発し、社員の事故も度々起こっていたことから、もらい事故でも許されずない環境になっため、立場上運転を自粛していました。転勤後も含めて10数年ペーパードライバーの状態が続きました。

50歳代後半になって、東北地方に住むこととなり、車が必需品になって急きょ教習所で自主訓練の後、遅咲きの運転生活開始となりました。
連日、仕事に私用に、存分に運転を楽しむ毎日でした。
それまでの運転空白をいくらかでも取り戻すかのようでもありました。

東京に戻ってからも、家族の用事、自分の趣味などで頻繁に運転をして、生活の間口奥行を随分広げることが出来たと思っています。

この間、無事故で通せたのが何よりのことと改めて思います。
免許返納を申し出た窓口で、係の人から「まだ期限まで2カ月ありますが、手続きしても大丈夫ですか?」と問われましたが、迷いは全くありませんでした。

10日ほどして、運転免許証と同じデザインの「運転経歴証明書」を受領しました。何か肩の荷が下りたような気がします。体に浸み込んでいた安全運転への緊張感が抜けつつあるのかもしれません。

20年ほどの運転人生でした。ハッとしたこともありましたが、その経験は以後の無事故運転の糧になりました。様々な場景が思いだされ、私の人生を豊かにしてくれています。
「もう、運転をすることがない」という安心感が背景にあって、こう言えるのかもしれません。

何はともあれ、「80才を機の運転免許返済は正解だった」と、この先も折々に思うであろう。などと思ったりします。

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2015年07月16日
A455・つぶやき / ツイッター
1、「独り言」「聞えよがし」

「何時も、ぶつぶつと、一人で訳の分からないことを”つぶやいて”いる」というのは、ぼけ老人の典型的なパターン!

などと言う話を人ごとの様に聞いていましたが、自分もあと何日かで80歳ですから戸籍上は立派な老人である訳で、「己や如何に!」と考えなければいけないことに気づきます。

自覚症状はなくとも、これに類することをしているかもしれない!
と思うと、何かその様な気になってきます。

今回のキーワードは「独り言」「つぶやき」です。

広辞林曰く;
呟く(つぶやく);小さく独り言をいう。ぶつぶつ言う
つぶやき;つぶやくこと
つぶやきごと;つぶやいていう言葉、ひとりごと

一人で何かをつぶやいている(小さく独り言をいう)だけなら、周りに迷惑をかける訳でもなく、取り立てて言うことはないのでしょうが、

もう少し声を大きくして、周囲に聞こえるような声で、あたかも独り言のように言う、または言い続けることがあります。
こうなるとはた迷惑であり、感じがよくありません。

広辞林曰く;
聞えよがし; 悪口、皮肉などを、本人がそばにいるのに気づかないふりをして、聞こえるようにいうこと

精神的に不健康な人が行うことで、この様な人は老人に限らず子供にも大人にもいます。

対象となる人がそばに居なくても、そばで聞いた人や報道などによって本人に伝わることが明らかな場合は、やはり「聞えよがし」の類になります。

永田町で、与党国会議員のある勉強会とやらで、沖縄の気に食わない新聞社2社を「つぶしてしまえ!」と言って、講師や出席者の何人かが気勢を上げたとか。新聞に報道されていました。

表立ってこんな事を言ったら袋叩きにあうだろうから、物陰から「聞えよがし」に嫌味を言って見せた。そんなところでしょうか。

当の新聞社が、偏向した思想的で”日本のため””沖縄住民のため”にならない報道しているのなら、その事実をもって正面から論戦するような国会議員であって欲しいものです。
情報に乏しい国民は、この度の「聞えよがし報道」で、議員の非を感じていますが、指摘された新聞社に非があるのかないのか、についても報道してもらいたいとも思います。
問題の一方だけを報じて、指摘された側にその事実があるかどうかを報道しないのは片手落ちです。
世間の識者、論者はどうみるのでしょうか。

2、ツイッター

「ツイッター」とは?
手元にある広辞林には(古い版の為でしょうか)出ていませんので、インターネットで検索してみました。

Twitter(ツイッター)とは、
「ツイート」と称される140文字以内の短文の投稿を共有するウェブ上の情報サービス。アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くTwitter社が運営する。

ユーザーが、「つぶやき」と呼ばれる140字以内の短い記事を書き込み、ほかのユーザーがそれを読んだり、返信をすることでコミュニケーションが生まれるインターネット上のサービス。ということだそうですね。

「国際つぶやき便」とでもいうのでしょうか。

利用経験はないのですが、効能書きや評判を聞く限りでは、正しく、適正に用いると、手短に多くの人と意見、情報の交換が出来て、便利な手段と言えそうです。

しかし、ここにも「聞えよがし」がある様です。
何事も精神が健康でない人にかかると、歪なものになってしまうのは世の常。と言えそうです。

悪意がなくとも、「言葉足らず」で誤解のもとになることもあるのでしょうが、
悪知恵を働かせる人は、ツイッターで言いたいことを言っておいて、批判が出ると、140字以内という字数制限を楯に、「言葉が足りなかった」と、言い訳の材料にするとか。

誤解を生じるようなこと、重要なことは、ツイッターでつぶやくだけでなく、
(ツイッター+ブログ)或はブログなどで発信した方が適切なようです。

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2015年07月10日
A454・「ガッツポーズは失礼」との新聞記事
1、心なごむ思いがした

国内ゴルフツアー優勝者のインタビュー記事です。
「ガッツポーズは出てきませんでした。相手に失礼ではないか、と」

この選手(34)は今季初勝利、ツアー2勝目といいますから所謂スター選手ではないのでしょうが、念願の優勝を掴みとり、長時間の緊張から解放されたであろう勝利の一瞬に、この様に相手への思いやりを忘れませんでした。
この様な人柄に親しみを覚え、心なごまされる思いがしました。

優勝を最後まで争った相手選手は若手有望株ながら未勝利との由。
この選手の言葉もまたすがすがしいものでした。
「悔しさよりも手ごたえの方が大きい。初優勝に近づいている」。

年齢では中堅と言えそうな選手と、方や若手の選手が、戦い終わってお互いの健闘を称えあう様が見えるようです。
スポーツの良さを感じさせれられたことです。

「ガッツポーズ」の良し悪しを言うつもりはありません。
時と場合に依るのかもしれないし、その場の雰囲気に依るのかもしれません。
或る時は「ガッツポーズ」で観衆と一体になって喜び合い、盛り上がる場面が有ってもよいと思いもします。

2、個人的な好みの問題なのだろうか?

以前、柔道の国際大会で、優勝した選手が試合場のタタミ(マット?)の上で飛び跳ねる様を見てガッカリさせられたことがあります。
私のように柔道を「武道」としてみてきた高齢の日本人の多くは、同じ思いではないかと思います。

柔道が国際化して世界に広まっていくことに喜びを感じていた頃もありましたが、今は単なる「格闘技」になってしまったようで、寂しく思っています。

剣道は武道の心を残してくれている様に思います。
礼に始まり礼に終わる、折り目のただしさ、姿勢の良いことに惹かれます。
高校生の試合で、勝利してガッツポーズをした選手の勝利が取り消されたとの報道を見たことがあります。
殊に学校では、剣道のみならず柔道でも、武道の本来に戻って礼儀作法、相手への思いやりの心などに重点を置いた心技体の鍛錬に励んでほしいと願っています。

大相撲は「相撲道」+「興行」なのでしょうが、「相撲道」としての規律は厳しく保たれているようで、かなり以前のことですが幕内上位の力士が勝って土俵上でわずかにガッツポーズをとったことで、協会から厳しくとがめられたことがありました。

「ゴルフ」に戻ります。
ゴルフは武道ではないでしょうが、心は通じるものがある様です。
この度の新聞記事で優勝者と準優勝者の言葉にこの「心」を見ました。
要はガッツポーズの有無ではなく、スポーツで鍛え上げたその人の「心」「人格」
なのだろうと思います。

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2015年07月04日
A453・「いてほしい人」「そうでない人」
1、ひねもす のたり のたりかな

学校でも、会社でも、同好のサークルでも、人の集まりにはほぼ例外なく
イ、「いてほしい人」
ロ、「いてもいなくてもいい人」
ハ、「いてほしくない人」
がいるものです・・・などと、ボンヤリ考えます。

今迄80年を生きてきて、子供の頃から今まで、様々な集団の中で自分はどうだったか、周囲にどんな人がいたか、アレコレと思いだしています。

短期間の付き合いもあれば、長年にわたる交流もあります。
年月の経過と共に、自分も周囲の人たちも変わっているのでしょうし、
当人が変わらなくても、環境が変わることもあって、
イ、ロ、ハの評価が或る時急に変わったり、年月を経て変わっていることに気づいたり、様々です。

「いてほしい人」が、ある時「いてほしくない人」に急変したり、
「いてもいなくてもよかった人」が、いつの間にか「いなくてはならない人」になっていたりします。

この1か月ほど、かねてからの懸案事項の資料整理と経緯を文書にまとめる作業を行っていたのですが、それがやっと一段落して、ほっと一息ついたところです。今日は朝から力が抜けたようになっていました。

そんな後遺症を感じながら、
高齢者比率が高まる一方の日本で、その一員であるわが身は、今後どのように心がけていくべきか!?
などと、ひねもす のたり のたり と考えています。

2、助けあう

自分に有形無形の利益・喜びを与えてくれる人が「いてほしい人」と言えそうです。
自分から何かを奪ったり、嫌な思いをさせられる人は「いてほしくない人になります。従って、
自分が「いてほしい人」であるために、相手に利益・喜びを与え、
「いてほしくない人」とならないために、何かを奪ったり、嫌な思いをさせない様な生き方を心がけるとよい訳です。

ところが人間には「もらうものはもらうが、出す事はお断り」という本性があると経験的に思います。これは「自己防衛本能」の一つの面と言えるのかもしれません。

また、人間は「一人では生きていけない」「集団で暮らす」動物であって、集団で生きていくために「人間社会の掟(おきて)」が必然的に生まれたのだろうと思います。

一方、人類が進化する過程で、「掟(おきて)」と同時にか、或はそれ以前にか、「力を合わせる」「助けあう」という知恵を身に着けて「自己防衛本能」と「掟(おきて)」の間を取り持つ潤滑剤のように作用したのだろうと思ったりします。

この3つがバランスの取れた状態であったことで人類は発展してきた。・・・と、勝手な筋書きを創作しで、現代に生きる自分と周辺を見渡します。

日本では、多くの人が豊かな暮らしに慣れ親しみ過ぎて、「事故災害や外敵から身を守る」という意味での「自己防衛本能」は驚くほど退化しています。
しかし、義務を伴わない自己権利意識が一方的に強く、相手を思う心が衰退している人が増加している様に思います。

3、「いてほしい人」をめざし
  家族に過剰な負担をかけないように・・


昔から「いてほしくない人」の代表的存在として「姑、小姑」があり、
「姑、小姑の嫁いびり」がある一方で、近年は「鬼嫁」なる言葉を目にします。

折角、縁あって家族となったのに、いがみ合うのは不幸なことです。
程度の差はありますが、「自分勝手」「思いやりのなさ」が限度を超えた結果のことと見受けます。

「鬼嫁」という言葉を使っても、その中身はユーモアに富んだ明るい話もあります。人生はそうありたいものと思います。

無神経に、或は無自覚に、相手の嫌がることを繰り返していると、「いてほしくない人」になること請け合いであって、これは当人が自覚すれば直せることですが、相手に迷惑をかけるという意味で「いてほしくない人」とされるケースに「高齢化し、重度要介護になった場合」を当てはめると、話が違ってきます。

私が在宅介護、施設に入る、入院する、何れかの事態になってしまったら、家族にかける負担は大変なものです。

何時まで続くか!?先の見えない介護のために、子や孫の生活を損なうようなことがあってならないと強く思っています。

従って、先ずは高度の要介護にならないように心がけています。
・持病の為の食事、運動、薬事療法を適切に続けています。
・趣味(山野草観察)、ブログ投稿などで生活のリズムを持つことで、
 生活が惰性に流れないよう心がけています。
・「”後で”をすぐに”」をモットーにして、何時も体を動かすように
 心がけています。
・子や孫たちと付き過ぎず、離れすぎず、
「世話になる」のではなく「応援する」ような感覚で、
相手の気持ちを尊重して、日々を暮らそうと思っています。

運動では
・転倒しないように、体幹を強くするメニューを行っています。
・歩幅広めのウオーキングを続けています。
・認知症(アルツハイマー)(予防?進行防止?)対策として、
「歩きながら、簡単な算数をする」メニューを最近取り入れました。(一般道路では、考え事をしながら歩くのは危険なので、公園内の遊歩道など、車・自転車の来ない所に限っています)

(この様に書くと、いかにも宣伝過剰!全てがこの通りなら私は何と立派な人物か!となりそうですが、各項目とも事実ではありますが、確実に常に実施しているか?と言うと、極めておぼつかない!となるのです。)

心ならずも重度の被介護を受ける身になってしまった場合のために、
意思を伝えることが出来るうちに、「延命治療は無用!」を家族とも話しておき、
書面にも残しておくことにしています。
なかなか思うようには行かないのでしょうが、前回ブログ/A452 4項;「延命医療無用」の意思表示 でところです。
https://fanblogs.jp/hapise/archive/589/0
延命治療など自然界ではあり得ないことで、人間社会でも欧米諸国と日本とでは随分事情が異なる様です。と言うよりも、日本が特殊な状態にある様でもあります。

「自然のままに」をキーワードとしてあれこれ考えると、もともと「終末」などというテーマは気が乗らないはずだったのに、何時か面白い?様な気分で真剣に考えていることに気づいたりします。

「子や孫たちに自分のことで過剰な負担をかけないために・・」
私なりになすべきことをあれこれ考えています。

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2015年06月28日
A452・自分の被介護を考える〜子・孫に過大な負担をかけないために(4)
(目次)
(前回まで)
1、自分の被介護を考える
2、「寝たきり老人」〜欧米ではあまり見られない?
3、終末期医療〜本人の意思 

(今回)
4、「延命医療無用」の意思表示

年を取り、衰えていくのは自然の摂理です。
「子に面倒を見てもらう」という考えもありましょうが、
私は、体が動く間は孫・子への応援を心がけ、気持ちに張りをもって行きたいと思っています。「面倒を見てもらう」的な受け身の生き方は望みません。

本題は、自分が介護される様になった時のことをテーマにしているので、「終末期」とか「その時のための本人の意志」とかに言及しますが、どうも自分のその時の姿に実感が伴いません。(もともとこの手の話題には違和感があって、活字を目にしても、黙殺する傾向がありました)

親の介護体験、同じような体験をした人の話は実感を覚えるのですが、自分のことになると、理屈通りには行きません。人間と言うのは案外こんなものかもしれない!などと思いながら話を進めます。

(4-1)「終末医療はせぬように」と意思表示する

「”安らかに命を終えるために”
”どのように生きて、どのように死んで行くか、真剣に考える時に来ている”
このブログには、反響が多くてびっくりしました。
一般の人だけではなく、医師や看護師等も書いてくれ、若い人も関心を寄せて書いてくれて大変参考になりました。
体験に基づいたコメントなので、とても説得力がありました。


この問題には高齢者だけでなく、様々な年代、立場の人が関心を寄せていること知り、意外な気がしています。
それに反して、傘寿を迎えようとしている自分が、自分のこととしては実感を伴って考えていないことに反省させられます。
「終末医療はせぬように」と言うことぐらいは最低限しておかなければいけないと、己に語りかけます。

(4-2) 「事前指示書」「エンディングノート」

「意思表示できなくなった時に医療処置の希望を書く”事前指示書”や、
残された人に伝えたいことをまとめる「エンディングノート」を書いている人は一部です。
制度化、法制化しようという動きは、反対意見もあって、日本では実現していないです。
・・・”事前指示書”といっても、いきなりは書けないと思います。最近ようやく話し合っている家族が多くなってきたと感じますが、書き残している人は、確かに少ないです。
・・・
エンディングノートや事前指示書を書いたとしても医療現場ではなかなか相手にされないというのも事実です。
・・・
書きたくないということもあるようです。刻々と医療技術も、薬も進歩するのに、書き残した意思で医療を決められてしまう恐ろしさがあるのではないでしょうか。・・・


(4-3)尊厳死に関する法制化

最近、脳腫瘍を病み、苦痛を長引かせたくないと、自ら死を選んだ米国のブリタニーさんの報道がありましたけれど、欧米の尊厳死法案は、積極的に死を早める安楽死法です。医師による自殺ほう助です。
日本で検討中の法案は、死を免れない患者に本人が望むなら延命処置をしない、または延命処置を中止しても医師が責任を問われないという内容です。

要するに、欧米では当たり前のことを、日本で法制化しようとしています。そこに大きな違いがあります。
私が危惧するのは、もし、日本で法律が出来たら、事前に尊厳死を望むことを書面で残していない患者は、逆に延命処置をしなければならなくなる可能性です。尊厳死ができなくなります。
だから、尊厳死に関する法律を作るより、終末期の高齢者の延命処置は倫理的でないという社会通念を作る方がいいと思います。自分の親が悲惨な状況で死ぬのを見たら、将来、自分は延命処置なんていやだという人ばかりになる。あと20年もすれば自然とそうなる。ただそこまで待てないから、こうやって本などで訴えるわけです」


欧米では、積極的に死を早める安楽死法があり、医師による自殺ほう助との由。日本で検討中の法案は、死を免れない患者に本人が望むなら延命処置をしない、または延命処置を中止しても医師が責任を問われないという内容だそうです。
裏を返せば、事前に尊厳死を望むことを書面で残していない患者は、延命処置をしなければならなくなる可能性があると解説されています。
何のための、誰のための法制化なのか?疑わしくなってきます。

法制化ではなく、”延命措置はいやだ”という考えが普遍化することが好ましいのでしょうが、実際にはなかなか進まないように思われます。
どの様に進めたらよいか?

「啓発は大事ですね。特に新聞やテレビの力は大きい。それがあったから、ここまで変わってきたと思うのです。

医師教育も必要ですね。日本の大学では終末期医療を教えることはほとんどないです。アメリカでは、内科学の世界的なスタンダードであるハリソンの内科学の教科書の第1章に、終末期医療について詳細に記載されています。終末期は緩和医療を行うべきとはっきり書いてあります。教科書からして違います。医学教育も変えていかないと、医師の意識改革は難しいかもしれないですね。

アメリカは、終末期医療を重視しています。
日本は軽視し過ぎています。日本の医療では、穏やかに死を迎えることの大切さが認識されていません。


(4-4) 終末医療・延命措置全般

「枯れるように死んでいくのは、本来の自然な姿。それを良しとする風潮を、みんなが持って欲しい。もちろん医療制度の問題もありますけれども。
政府は在宅の看取りばかり言っていますけれども、無理な延命処置をしなければ、今の病床数でも十分間に合うんです」

「自宅や施設だけで看取るのは無理です。看護師がいない施設も多いので、介護の人に看取りなさいというのは酷です。(注;終末医療では医師・看護師・介護ヘルパーがチームを組みます)
自宅で死んでいけることは幸せですが、みんなは無理だと思います。自宅で死ぬ人、施設で死ぬ人、病院で死ぬ人があっていいと思いますが、どこで死んでも安らかに死ねることが大切と思います」

「病院というと、病気を治すところと思われるけれども、いい死に方を提供するのも病院の役割です」

「私が現在勤務している認知症治療病棟の看護師が、”今まで、内科病棟で通常量の点滴をして亡くなった患者さんは皆苦しそうだったけれど、ここの病棟で食べるだけ飲めるだけで点滴を行わなかった患者さんは、どの人も・・穏やかになくなっていった。こんな穏やかな死は見たことがない”と言っていました。
別の看護師は、”若い頃は、病院は医療処置をするところだと思っていた。しかし今は、何もしないで穏やかに看取って上げるのも私たちの仕事だと思えるようになった”と言っています」


(4-5) 緩和医療

この様な話を聞いたとき、私たち一般市民が注意すべきは、「終末期には、すべての医療処置が悪いと短絡的に思わない」ことだろうと思います。必要な医療までをも拒否する愚に陥らないことが肝要なはずです。

「医療側も、無駄な延命治療をやめるという考え方を利用して、必要な医療を怠ることがあってはいけないですね。(これでは医師と患者の信頼関係が壊れてしまいます)
何もしないということではないです。必要な緩和医療はどんどんやるということを強調したいです」

とドクターは強調しています。

「早々とあきらめる”みなし終末期”があってはならない」
とドクターは強調します。

本当に終末期か正しく判断する責任が医師にはあります。そして、本当に終末期であるならば、無駄な医療はしない代わりに、緩和医療を積極的にやりましょうということです」

 「胃ろうは悪いが、鼻チューブは悪くないと誤解している人がいます。その誤解から、胃ろうが減り、鼻チューブや中心静脈栄養が増えるということが起きています。しかし、鼻チューブはもっと苦しいものです。問題は、経管栄養や点滴で無理に生かされている、という点なのです」

「なんでも極論に走ってはいけないと思います。がんでも、一切の治療を拒否するというのは極端な話。治る患者もたくさんいるのですから。
胃ろうは栄養を送る良い手段です。それをどのように使うかが問題なのです。胃ろうを作る対象が広がりすぎているのが問題なのです」


(4-6) まとめ

「こうして日頃から死ぬ時のことを考えていると、1日1日が大切に思えてきます。どのように生きて、どのように死んで行くか、一人一人が真剣に考える時に来ていると思います」

ドクター夫妻の長いブログはこの一文で締めくくられています。

前述の如く、自分が介護される状態になった時、子や孫に過大の負担をかけないように、この先どの様に心がけ、どの様なことをしておく必要があるのか?

あれこれ考えはしますが、おいそれと収斂することでもなく、思い迷っているときにこのドクター夫妻のブログに出合いました。

自分の体験したこと、同じ問題を抱える人との交流で得た知見で、自分なりの「介護かくあるべし」論を持っていた積りでしたが、その外堀を埋めるように、視野が拡大された思いでいます。

ドクター夫妻のブログから多くの箇所で文章を紹介させていただきました。
全て「斜字体」で表示して、私の記事との混同がない様にしたつもりです。

今後も指導書として読ませていただきながら、自分の問題を考えていこうと思っています。

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2015年06月22日
A451・自分の被介護を考える〜子・孫に過大な負担をかけないために(3)
(前回まで)
1、自分の被介護を考える
2、「寝たきり老人」〜欧米ではあまり見られない?

(今回)

3、終末期医療〜本人の意思

「意思表示が出来る時は、本人の意思を尊重することが基本」です。
しかし実際には無視される(ことが少なくないのが)のが問題です。」

と、ドクターは強調します。話が続きます。

(3-1)医師に問題はあるが、医師だけでは改善できない

「終末期医療の問題に、大半の医師は積極的にかかわろうとせず、むしろ解決を妨げています。
例えば、私が勤めた病院では、高齢者の終末期医療について”これでいいのか”と問題提起をした医師はいませんでした。・・・
(問いかけがあっても)現状を変えようとして行動を起こす医師はなかなかいません。」


これが「終末医療を改善しようと!」と行動を起こした動機だったそうです。
勤務先の北海道で、活動の場として「高齢者の終末期医療を考える会」を作り、活動の草分け的な活動をされています。
この問題の難しさの一面を次のようにも言っております。

「医師は”自分一人の力では変えられない”と思っているのではないでしょうか。延命に対する国民の意識の問題、医療制度・診療報酬の問題、看取ってくれる自宅や施設の受け皿の問題など、問題がたくさんあり過ぎて、・・・

家族との対応でも、・・・自分(医師)の考えで自然な看取りを実践しようとしても、患者の家族に一人でも反対者がいれば、後で訴訟に巻き込まれる可能性があります。・・・それを防ぐためには大変な手間と時間がかかります。多忙な医療現場でそんな余裕はありません・・・

病院経営の問題もあります。療養病床の多分7、8割は、経管栄養や中心静脈栄養で延命されている人たちです。点滴や経管栄養を行わないと病院経営が苦しくなります。・・・
療養病床は、中心静脈栄養や・・・人工呼吸器をつけたりすると診療報酬が高くなります。点滴も何もしないで看取る患者は診療報酬が低いので、経営的には不利になるため、・・・(希望しても)入院できないことが多いのです。
(こういう環境では)声を上げても無駄だとあきらめてしまう医師が多いのもわかります。」


(3-2) 欧米と日本の医学界の違い

「意思表示できる時は、本人の意思を尊重することが基本」
と、私も思いますが、実際には家族が延命するかどうかを決める(決めざるを得ない)ケースが多いようです。

「欧米ですと、そもそも医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらないと書かれています。
しかし日本の場合は、その病院に人工呼吸器などの装置があればやらざるを得ず、本人や家族からどうしてもやってほしいと言われれば、できる施設を探して紹介するようにしないと医師の責任が問われます」


本人の意思表示がなく、家族が決めなければならない場合は、延命措置を「する・しない」のどちらにしても後々まで悩まされ続けます。
日本の医学会が欧米と違って、終末期の高齢者医療で”医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらない”と、態度を明確にしないようですが、その理由が何処にあるのだろうかと思わされます。

(3-3)インフォームド・コンセント

「インフォームド・コンセント(説明の上の同意)と言うと、若い医師は、同じ価値づけをして選択肢を示します。でも、それでは家族は困ります。
"私はこれを勧めます"とか"自分の親だったら、こうします"とか"自分が患者ならこれを選びます"と優先順位を付けてあげるのが、専門職の仕事だと思います。」

(この先、点滴をするか、しないかを決めるとき、)
「医学的に意味は有りません」ということを示すだけではなく、
「むくんで、たんが増えます。たんを定期的に吸引することになると本人はかえって苦しいです」とか、わかりやすい言葉で伝えてあげる必要があります。

「点滴を500ミリリットルしたら、こうなります。しなかったらこうなります」と、過去の経験をありのままに伝えます。
そうすると、(家族の方は)「先生にお任せします」と言われることが多いです。

「食べるだけ、飲めるだけにする」と決めると、家族の表情も良くなります。
延命処置をして、先の見えない時間を憂鬱に過ごすよりも、最後の時間を患者さんと共に大切に過ごすようになります。」


「インフォームド・コンセント」が主治医の先生次第で患者と家族とを地獄へも天国へも送られることを改めて実感します。
患者、家族が主治医の先生を選べる可能性は実質的に少なく、大部分はそうは行きません。「病院とか医師の評判を調べる」というのも何かピンとこない話です。
(続く)

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2015年06月16日
A450・自分の被介護を考える〜子・孫に過大な負担をかけないために(2)
自分が介護される状態になった時、子や孫に過大な負担をかけないようにする為、この先どの様に心がけ、どの様なことをしておく必要があるのか?

所謂介護期間はゼロに近く、周囲に迷惑をかけないことが理想ではありますが、自分でコントロール出来ないケースが多々想定されて、あれこれ考えはしますがなかなか収斂しそうにありません。

この度、高齢者の終末期医療問題に取組み、活動されているドクター夫妻(*)のブログに出合いました。
要点を引用させていただきながら、頭を整理していきたいと思います。

(*)宮本顕二(北海道中央労災病院長・「高齢者の終末期医療を考える会」事務局)・礼子(桜台明日佳病院認知症総合支援センター長・「高齢者の終末期医療を考える会」代表)
著書『欧米に寝たきり老人はいない―自分で決める人生最後の医療』(中央公論新社、税抜き1400円)平成27年6月新刊

2、「寝たきり老人」〜欧米ではあまり見られない? 引用文;斜字体

ドクター夫妻「日本では高齢者が終末期に食べられなくなると、点滴や経管栄養(鼻チューブ、胃ろう)で水分と栄養が補給されます。本人は何もわからないだけでなく、とても苦しいたんの吸引をされ、床ずれもできます。栄養の管を抜かないように手が縛られることもあります。
人生の終わりがこれでよいのだろうかとブログで発信すると、多くの読者から体験に基づいた切実な意見が寄せられました。これを本にして多くの人に紹介し、高齢者の延命問題を一緒に考えたいと思いました」


人が老齢化し、病気など他の要因も加わって衰弱して自分で食事を摂れなくなったなら、本能的に己の運命を悟るのだろうと思っています。

しかし、患者を慕う人々は「何時までも長生きを!」と願い、医療関係者は倫理観とか作られた社会通念などで、何かをしなければ!と思い、点滴やら人工的な栄養補給など延命措置を行ないます。

医療者は「処置した」という実績を残し、身内の者は「処置をした」ということである程度、とりあえず安堵します。

点滴や経管栄養(鼻チューブ、胃ろう)などの是非の評価は、老衰なのか、ガンなのか、その他の病気なのかなど時と場合の問題はあるでしょうが、
誰のための処置なのか!?の観点に立つと、
処置される当人が望むことなのか?
苦しみが増すばかりではないのか?
親、配偶者或は祖父母を介護し、付き添っている人の多くはこの思いで葛藤し続けます。

「延命措置は望まない!」
私も私の家族も同じ思いでいます。
私の場合は「延命措置は行わないこと」を書き置こうと思っています。
同じ考えの人が最近は随分増えている様に感じます。

「終末期の高齢者に延命治療が普通に行われる背景に、どんな状態でも延命すべきと思い込んでいる医師が多数いる」

という実態があるとのことですが、「終末期の高齢者医療」について、現在のような「延命治療」ではなく、当人の命運のままに、苦しまずに、「自然のままに生きる」手助けをする医療(緩和医療という言葉があるそうですが)に変わっていってほしいと思うのです。

病院が延命治療に拘るのは、遺族の一部からの賠償請求に備えてのこともある様で、医師だけでは解決できない要因が多分にあるとも言われます。

それにしても、日本とスエーデン、オーストラリアの医師の感覚があまりにも違うことに強い驚きを覚えます。(以下の記事をご参照)

「(日本では)医学生時代は終末期医療の教育を受けませんでした。医療現場では終末期医療について、先輩や同僚と話すことはありません。そのため、・・・点滴や経管栄養を減らすとか、行わないとかは考えもしませんでした。
むしろ、脱水状態や低栄養にしてはいけないと思い、終末期の高齢者だからといって、医療の内容を変えることはしませんでした」
・・・
「スウェーデンでは(2007年海外視察)・・・食べなくなった高齢者に点滴も経管栄養もしないで、食べるだけ、飲めるだけで看取みとります。(これは衝撃的でした)
・・・患者は苦しまない。かえって楽に死ねるとわかり、夫と私の常識はひっくり返ったのです。
・・・
日本では、高齢患者が・・・”誤嚥ごえん性肺炎”で亡くなることが多く、・・誤嚥性肺炎対策が高齢者医療の重要なテーマです。
しかし、この誤嚥性肺炎について、スウェーデンで尋ねたら、”何それ?”ときょとんとされたのが衝撃でした。スウェーデンでは、誤嚥性肺炎を繰り返すような悪い状態になる前に亡くなっているので、あまり問題にならないのです。延命処置で病気を作って、かえって患者を苦しめている日本の現状を強く認識しました。」


私は昨年97才の母を看取りました。寝たきりになって8か月を自宅介護しましたが、内科医、看護士さん、介護ヘルパーさんと、何時も、”誤嚥性肺炎を起こさないように”と話し合っていました。如何にスエーデンであっても、医師が知らないとは?! 多分に信じがたい思いです。

「・・・
スウェーデンがあまりにも日本と違うことをしているので、他の国の実態を確かめようとオーストラリに行ったのですが、ここも同じで、・・日本のほうが特殊な国だったのです。

ただ、よく考えてみると、日本も昔はスウェーデンと同じで、食べられなくなった高齢者はリンゴの搾り汁を口に含む程度で、家で穏やかに亡くなっていました。昔の日本の終末期医療は、今のスウェーデンやオーストラリアと同じであったことに気がつきました。
・・・
(他にも)オーストリア、オランダ、スペイン、アメリカと6か国の終末期医療を視察し、・・無意味な延命治療をしないというプラス面・・・、必要な治療が受けられないなどのマイナス面も(冒頭紹介の著書に)書いています。」

「延命処置をしないというと勘違いされるのですが、何もしないわけじゃない。延命処置はしなくても、緩和医療には手を尽くす。延命処置をする時間があったら、緩和医療に時間や人を割こうというのが、海外視察を通じて学んだことです」


紹介文にある様に、日本でも、私が子供の頃の70〜80年前は、リンゴの搾り汁を口に含む程度の、家で穏やかな終末期医療が行われていたように思いだされます。

近年、日本は豊かになり、医療技術の進歩、医療資源が強化されたことが、こと高齢者医療に於いては、病院の経営とか、関連企業・団体の利害とか、処置をしなかったことへの賠償訴訟など様々な人間関係が絡んで、本来患者のためにあるべき医療から大きくかい離してしまっている部分が目立つようになってしまっているのだと理解されます。

「先祖帰り」といいますか、日本にあった昔の姿が、今の世界の多くの国の姿であり、日本は特異な存在になっていることを関係者それぞれが知るよう努力する。という流れが大きくなることを願うのです。

一筋縄にはいかないのでしょうが「日本では緩和医療がおろそかにされている」という事実を我々一般人もよく知ることが大切だと思うのです。何れは自分の問題となることですね。
「転ばぬ先の杖」「備えあれば患いなし」。先人の知恵に学びます。

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2015年06月10日
A449・自分の被介護を考える〜子・孫に過大な負担をかけないために
1、自分の被介護を考える

「世界一の長寿を誇る日本!」などという言葉を目にすることがありますが、介護されている期間が男女とも10年以上あるという実態を直視するならば、ある制限された場合にのみ肯定されるものであって、代わって実態にそぐわない老齢者医療の姿が浮かび上がってきます。

「90歳以上の親を70歳〜80歳の子世代が介護し、更には50歳〜60歳代の孫世代が関与する」・・こんな構図が日本のごく普通のパターンになってきているのではないでしょうか。

親、祖父母の介護を行っているとき、身内の心情として「何時までも!」と願う気持ちに支配される一方で、「本人は今、どう感じているのだろうか?」との思いに襲われます。

高齢者の医療・介護の現状について、
・介護で体験したこと、見聞きしたこと、感じたことをもとにして
・自分が被介護者になるこにどう備えるか、を考えます。

「家の人は大変だろうが、在宅介護が望ましい」と第三者は言います。
「その通りだけれど、そんなものではない!」と、実際に介護に当たる人は(言うか言わないかは別として)思います。
そうしたくても出来ない多くの家族は「病院」「施設」を選びます。

被介護者の多くは「在宅」を強く望むことでしょう。
心ならずも「病院」「施設」に被介護者を託した人は「家に帰りたい!という声が何時までも耳から消えない」と言います。在宅介護を体験した者の一人として、その心情をいたく察することが出来ます。

「望ましい」と言われる「在宅介護!」
改めて言うまでもなく「かくありたい!」けれども、実際に在宅介護に当たる人は己と家族の人生を事実上否定する現実を体験し続けます。

「何時までもいて欲しい」と心底願いながら、一方では、何時まで続くか先の見えないのが在宅介護です。
しかも症状が次第に進んで、被介護人によって状況は様々ですが、徘徊したり、狂暴化したり、意思が通じなくなったり、苦痛を訴え続けたり、訳のわからない言動を繰り返したり、老衰が進んだり、・・・何時しか被介護者の面相はすっかり変わってしまい、人格も全くの別人になってしまいます。

「かっての面影は消えて、やせ細り、厳しい形相になった姿を小さな孫やひ孫に見せては、よい思い出を壊してしまうのではないかと思った」という回想も聞かれます。

介護に当たる人は悩み、苦しみながら一刻一刻、一日一日を夢中で過ごします。
後期高齢者で介護に当たっている人が体を痛め、体調をくづして、看護士さんが被介護者よりも介護者の状態を憂慮するケースも少なくないと聞きます。

「寝たきりの在宅介護」になると、ドクターと看護士さんと介護ヘルパーさんのチームが組まれ、家族の労苦は相当程度に救われますが、この体制も地域によっては人材確保が困難と言われます。

この様な状態が今後も続く!と言うより、より悪い状態になっていくであろうと予想されます。
子や孫世代にこの様な状態を受け継がせないように、少なくとも自分はどうするか?!

あれこれ考えはしますが、なかなか考えが収斂しそうにありません。
こんな折、高齢者医療の変革活動を進めるドクター夫妻(*)のブログに出合いました。
要点を引用させていただきながら、頭を整理していきたいと思います。
(続く)

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2015年06月04日
A448・自転車の交通違反罰則強化〜自転車も「車」ですよね!
1、自転車の交通違反罰則強化

6月1日から「自転車の交通違反罰則強化」が実施され、各地での取り締まり
の状況が新聞、テレビでたと報じられています。一時的なキャンペーンではなくではなく、無違反が定着するまで継続して頂きたいと願っています。

これは2013年6月に公布された改正道路交通法(一部は同年12月に施行)での「2年以内に自転車の危険な運転を防止するための講習に関する規定の整備をする」を受けてのことだそうです。不遜ながら当時はあまり意識しなかったのか忘れていました。

私も車を運転していた頃は無謀な自転車に怖い思いをしたことが何度もありましたし、高齢化のため車の運転を止めた後も、歩道を歩いていて、他人迷惑に全く無関心な、ルール無知、無自覚な(子供よりも、大人の)自転車を日常普通に見かけます。

自転車に限らず、何事においても、「自由」であることの有難さを「勝手気まま」と錯覚している人が日本人の多数派になってしまっている様に思ったりもします。

「社会の一員」であることを自覚せずに、ひたすら「気分のおもむくまま!」「辺りかまわず!」の無自覚な行動に慣れきってしまっているように見受けられます。多くの人がこんな方向に傾斜している様に思われます。

この度の「自転車の交通違反罰則強化」はこんな風潮への「目覚ましの警鐘」
「ショック療法」になってほしいと期待しています。

「信号無視はいけません」
「一時停止表示を無視してはいけません」
「酔っ払い運転はいけません」
などなど、それぞれの「知識」「感覚」は誰でも持ち合わせているのに、違反した「行動」を繰り返す人が多いのは、

「権利とか自由とかは義務・責任と表裏一体であることを不覚にも忘れたが為の行動であろうと思われます。

この度の「自転車の交通違反罰則強化」は、日本人社会の掟によって、本来の己を見失っている人に自覚を呼び起こしてもらうための措置であって欲しいと願っています。

「住みにくい世の中になる」とマイナスにとらえるのではなく、
「お互いが住みやすい世の中にする」為に、各々が「人様に迷惑をかけないように」「己の行動に自覚をもつように」戒めあうキッカケになってほしいと願っています。

2、自転車は「軽車両」

「自転車は軽車両」であり「道路交通法の適用を受ける」という認識がなく、歩行者気取りの人が驚くほどに多いのではないでしょうか。

多発する自転車事故は、自動車事故を含めた全交通事故の約2割を占めるそうで、死亡事故も少なくなく、自転車の加害者が数千万円の賠償判決を受けても、保険にも加入していなくて悲惨な状態になっているケースが稀ではないと聞きます。

子供が死亡事故を起こし、親が9千万円以上の賠償を課せられたという報道もあります。

大人にも、高校生〜小学生にも、より徹底した自転車安全教育が必須であり、
一人一人が必要な知識を持ち、常に自覚ある行動を要する時代と思われます。
まさかに備えて「自転車保険」が必須であり、すぐにも手続きすべきと思います。
「そのうちに!」は「事故を起こすまで何もしない」に繋がります。

自転車事故の発生原因には、
・安全の不確認や一時停止違反、信号無視など、運転者が交通ルールを守らないことによるものが多く、約6割に走行上の法令違反が認められるそうです。
・また、「自転車は軽車両」という認識がなかったり、
以下の様な自転車運転上の基本ルールを知らない人も少なくないようです。
(1)車道走行が原則で、歩道を走行できるのは認められた所だけの例外、
(2)車道や路側帯は左側を通行すべきこと、
(3)歩道では歩行者優先で車道寄りを徐行、
(4)飲酒運転や(対策車以外は)二人乗りは禁止 など

この度の取り締まり強化で「危険行為」とされたのは、
信号無視や遮断踏切立入り、一時停止違反に加えて、酒酔い運転やブレーキのない自転車での走行、安全運転義務違反など14項目です。

中でも「安全運転の義務の規定に違反する行為」と定められた項目では、
・スマートフォンや携帯電話を操作しながらの運転や
・音楽を聴きながら走行することなども対象になります。
“ながらスマホ”による事故は、自転車だけでなく、自動車運転者や歩行者でも発生しており、安全運転教育をする意義は大きい。と解説されています。
同感です。
・歩道をベルを鳴らしながら走ることも摘発の対象になります。

改正道交法で義務化される安全講習は、14項目に該当する危険運転を繰り返して、3年以内に2回以上検挙された運転者が対象となり、
講習は3時間で、教本や視聴覚教材が用いられるうえ、自転車の運転の適性調査に基づいて個別指導が行われるようです。受講命令に背いた場合は5万円以下の罰金が科せられる。とされています。

これまで自転車の安全運転教育は、警察庁や学校が中心となって小中学校や高校を対象に実施しているものが多かった様ですが、世の中の実態から見て、大学生や成人、高齢者に対する教育が急務と思われます。

こと自転車に限らず、「人様に迷惑をかけないように」「社会の一員である自覚をもち行動するに」戒めあうキッカケになってほしいと願っています。

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