2015年06月22日
A451・自分の被介護を考える〜子・孫に過大な負担をかけないために(3)
(前回まで)
1、自分の被介護を考える
2、「寝たきり老人」〜欧米ではあまり見られない?
(今回)
3、終末期医療〜本人の意思
「意思表示が出来る時は、本人の意思を尊重することが基本」です。
しかし実際には無視される(ことが少なくないのが)のが問題です。」
と、ドクターは強調します。話が続きます。
(3-1)医師に問題はあるが、医師だけでは改善できない
「終末期医療の問題に、大半の医師は積極的にかかわろうとせず、むしろ解決を妨げています。
例えば、私が勤めた病院では、高齢者の終末期医療について”これでいいのか”と問題提起をした医師はいませんでした。・・・
(問いかけがあっても)現状を変えようとして行動を起こす医師はなかなかいません。」
これが「終末医療を改善しようと!」と行動を起こした動機だったそうです。
勤務先の北海道で、活動の場として「高齢者の終末期医療を考える会」を作り、活動の草分け的な活動をされています。
この問題の難しさの一面を次のようにも言っております。
「医師は”自分一人の力では変えられない”と思っているのではないでしょうか。延命に対する国民の意識の問題、医療制度・診療報酬の問題、看取ってくれる自宅や施設の受け皿の問題など、問題がたくさんあり過ぎて、・・・
家族との対応でも、・・・自分(医師)の考えで自然な看取りを実践しようとしても、患者の家族に一人でも反対者がいれば、後で訴訟に巻き込まれる可能性があります。・・・それを防ぐためには大変な手間と時間がかかります。多忙な医療現場でそんな余裕はありません・・・
病院経営の問題もあります。療養病床の多分7、8割は、経管栄養や中心静脈栄養で延命されている人たちです。点滴や経管栄養を行わないと病院経営が苦しくなります。・・・
療養病床は、中心静脈栄養や・・・人工呼吸器をつけたりすると診療報酬が高くなります。点滴も何もしないで看取る患者は診療報酬が低いので、経営的には不利になるため、・・・(希望しても)入院できないことが多いのです。
(こういう環境では)声を上げても無駄だとあきらめてしまう医師が多いのもわかります。」
(3-2) 欧米と日本の医学界の違い
「意思表示できる時は、本人の意思を尊重することが基本」
と、私も思いますが、実際には家族が延命するかどうかを決める(決めざるを得ない)ケースが多いようです。
「欧米ですと、そもそも医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらないと書かれています。
しかし日本の場合は、その病院に人工呼吸器などの装置があればやらざるを得ず、本人や家族からどうしてもやってほしいと言われれば、できる施設を探して紹介するようにしないと医師の責任が問われます」
本人の意思表示がなく、家族が決めなければならない場合は、延命措置を「する・しない」のどちらにしても後々まで悩まされ続けます。
日本の医学会が欧米と違って、終末期の高齢者医療で”医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらない”と、態度を明確にしないようですが、その理由が何処にあるのだろうかと思わされます。
(3-3)インフォームド・コンセント
「インフォームド・コンセント(説明の上の同意)と言うと、若い医師は、同じ価値づけをして選択肢を示します。でも、それでは家族は困ります。
"私はこれを勧めます"とか"自分の親だったら、こうします"とか"自分が患者ならこれを選びます"と優先順位を付けてあげるのが、専門職の仕事だと思います。」
(この先、点滴をするか、しないかを決めるとき、)
「医学的に意味は有りません」ということを示すだけではなく、
「むくんで、たんが増えます。たんを定期的に吸引することになると本人はかえって苦しいです」とか、わかりやすい言葉で伝えてあげる必要があります。
「点滴を500ミリリットルしたら、こうなります。しなかったらこうなります」と、過去の経験をありのままに伝えます。
そうすると、(家族の方は)「先生にお任せします」と言われることが多いです。
「食べるだけ、飲めるだけにする」と決めると、家族の表情も良くなります。
延命処置をして、先の見えない時間を憂鬱に過ごすよりも、最後の時間を患者さんと共に大切に過ごすようになります。」
「インフォームド・コンセント」が主治医の先生次第で患者と家族とを地獄へも天国へも送られることを改めて実感します。
患者、家族が主治医の先生を選べる可能性は実質的に少なく、大部分はそうは行きません。「病院とか医師の評判を調べる」というのも何かピンとこない話です。
(続く)
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・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(1)
2-1、「身体の健康」
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2-2、「運動」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(3)
2-3、「食習慣・食生活」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(4)
3、「心・頭脳の健康」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(5)
4-1、「病気・傷害・医療」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(6)
4-2、「糖尿病」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(7)
5、「福祉・介護・看護」
「ジャンルなし」
・「ハッピー健康習慣」バックナンバー(8)
1、自分の被介護を考える
2、「寝たきり老人」〜欧米ではあまり見られない?
(今回)
3、終末期医療〜本人の意思
「意思表示が出来る時は、本人の意思を尊重することが基本」です。
しかし実際には無視される(ことが少なくないのが)のが問題です。」
と、ドクターは強調します。話が続きます。
(3-1)医師に問題はあるが、医師だけでは改善できない
「終末期医療の問題に、大半の医師は積極的にかかわろうとせず、むしろ解決を妨げています。
例えば、私が勤めた病院では、高齢者の終末期医療について”これでいいのか”と問題提起をした医師はいませんでした。・・・
(問いかけがあっても)現状を変えようとして行動を起こす医師はなかなかいません。」
これが「終末医療を改善しようと!」と行動を起こした動機だったそうです。
勤務先の北海道で、活動の場として「高齢者の終末期医療を考える会」を作り、活動の草分け的な活動をされています。
この問題の難しさの一面を次のようにも言っております。
「医師は”自分一人の力では変えられない”と思っているのではないでしょうか。延命に対する国民の意識の問題、医療制度・診療報酬の問題、看取ってくれる自宅や施設の受け皿の問題など、問題がたくさんあり過ぎて、・・・
家族との対応でも、・・・自分(医師)の考えで自然な看取りを実践しようとしても、患者の家族に一人でも反対者がいれば、後で訴訟に巻き込まれる可能性があります。・・・それを防ぐためには大変な手間と時間がかかります。多忙な医療現場でそんな余裕はありません・・・
病院経営の問題もあります。療養病床の多分7、8割は、経管栄養や中心静脈栄養で延命されている人たちです。点滴や経管栄養を行わないと病院経営が苦しくなります。・・・
療養病床は、中心静脈栄養や・・・人工呼吸器をつけたりすると診療報酬が高くなります。点滴も何もしないで看取る患者は診療報酬が低いので、経営的には不利になるため、・・・(希望しても)入院できないことが多いのです。
(こういう環境では)声を上げても無駄だとあきらめてしまう医師が多いのもわかります。」
(3-2) 欧米と日本の医学界の違い
「意思表示できる時は、本人の意思を尊重することが基本」
と、私も思いますが、実際には家族が延命するかどうかを決める(決めざるを得ない)ケースが多いようです。
「欧米ですと、そもそも医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらないと書かれています。
しかし日本の場合は、その病院に人工呼吸器などの装置があればやらざるを得ず、本人や家族からどうしてもやってほしいと言われれば、できる施設を探して紹介するようにしないと医師の責任が問われます」
本人の意思表示がなく、家族が決めなければならない場合は、延命措置を「する・しない」のどちらにしても後々まで悩まされ続けます。
日本の医学会が欧米と違って、終末期の高齢者医療で”医学的適応のないことは、患者の意思にかかわらず、最初から医師の判断でやらない”と、態度を明確にしないようですが、その理由が何処にあるのだろうかと思わされます。
(3-3)インフォームド・コンセント
「インフォームド・コンセント(説明の上の同意)と言うと、若い医師は、同じ価値づけをして選択肢を示します。でも、それでは家族は困ります。
"私はこれを勧めます"とか"自分の親だったら、こうします"とか"自分が患者ならこれを選びます"と優先順位を付けてあげるのが、専門職の仕事だと思います。」
(この先、点滴をするか、しないかを決めるとき、)
「医学的に意味は有りません」ということを示すだけではなく、
「むくんで、たんが増えます。たんを定期的に吸引することになると本人はかえって苦しいです」とか、わかりやすい言葉で伝えてあげる必要があります。
「点滴を500ミリリットルしたら、こうなります。しなかったらこうなります」と、過去の経験をありのままに伝えます。
そうすると、(家族の方は)「先生にお任せします」と言われることが多いです。
「食べるだけ、飲めるだけにする」と決めると、家族の表情も良くなります。
延命処置をして、先の見えない時間を憂鬱に過ごすよりも、最後の時間を患者さんと共に大切に過ごすようになります。」
「インフォームド・コンセント」が主治医の先生次第で患者と家族とを地獄へも天国へも送られることを改めて実感します。
患者、家族が主治医の先生を選べる可能性は実質的に少なく、大部分はそうは行きません。「病院とか医師の評判を調べる」というのも何かピンとこない話です。
(続く)
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