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プロフィール

はぴせ
元会社員の後期高齡者。自称平均的な日本人。札幌市出身、東京都在住。「心と体の健康維持・増進」を願い、求める極意は「自然体」で「頑張りすぎない程度に頑張って」日々を暮らすこと。
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2016年01月06日
A482・年齢〜「満」と「かぞえ」
1、今と昔

お正月閑話です。
試験とか塾とかに追われている孫たちが時間を割いて、新年を祝うために我が家に集まってくれました。

一番下は小学4年ですが、「おじいちゃん、理科を教えて」と言って演習帳を持ってきて開きましたが、覚えていないこともあります。
説明文を読んでいると、孫は指で文面に沿って早口でつぶやきながら、あっという間に私を追い抜いて先に進み、「アッそうか」と言いながら回答欄を埋めていきます。
こんな時はおじいちゃんの出番はありませんでした。

40年程も前のことですが、小学6年の子を持つ中年の同僚が「中学入試の問題を読むだけで時間がなくなりそうで、とてもついて行けない」と話していたのを思い出しました。

学童期の子供たちの読解速度・集中力の高さに驚き、頼もしく思わせられたことです。

スマホとかタブレットとか最近の機器を使いこなすことでも、高齢者たちは逆立ちしても全く歯が立たないことでしょう。

「今」のことでは全くかなわないので、「昔」のことを話題にしてみました。
「齢を数えるのに、「満」と「かぞえ」があるのを知っている?」と聞きますと、案の定、知りません。
やっとオジイちゃんの出番です。

2、「満年齢」と「かぞえ年齢」

「おじいちゃんが子供の頃はお正月に年が一つ増えた」
「大晦日の夕食の時に、おじいちゃんのお父さんが子供たち一人一人に、OOは明日から**歳になる。と言っていた」
と話し、
「満年齢」とは?
「かぞえ年齢」とは?
について説明していくと、孫たちは次第に興味を持ち始めてあれこれ質問が出たり、会話が盛り上がりました。その中で、
「何時から変わったの?」
と問われて、はっきり覚えていなかった為「調べておくからね!」となって、
お蔭で私も「知ることは楽しきかな」を実感で来た・・そんな正月でした。

「満年齢」と「かぞえ年齢」についての話と「何時から変わったの?」への答えを以下に列記します。

(1)「数え年」は始まりを1歳とした理由は
 イ、大昔は0の概念がなかったこともあるだろうし、あるいは
 ロ、序数として扱い、1を起点とした。
   生まれて1年目の齢=1歳とした。
(参考) 元号、学年、妊娠月齢、所番地など1から始まる。(例外0番地)
(2)元日で一斉に加齢する理由
個人ごとに日付で細かく加齢するのは扱いが煩雑だから。
(満年齢でも、一日のうち朝生まれても夜生まれても一律に○日生まれと扱い、日の変わりで一斉に加齢す  る。
 それを年単位で、何月何日に生まれても元日に一斉に加齢するようにしたと考えられる)
(3)年齢の数え方
 イ、数え年は、生まれた時点の年齢を1歳とし、以後元日が来るごとに1歳加算する。それに対して
 ロ、満年齢は、生まれた時点の年齢を0歳とし、以後誕生日前日午後12時に1歳加算する。
 ハ、従って、満年齢と数え年の関係は次のようになる。
   自分の今年の数え年は、元日から誕生日前日午後12時までは「満年齢+2」、それ以降は「満年齢+1」で   計算する。
 ニ、日本・中国・朝鮮半島・ベトナムの東アジア諸国では古くから満年齢は使われず、数え年が使われた。
   しかし多くの国では満年齢に切り替わり、現在は韓国のみで民間で広く使われている。
(4)「何時から変わったの?」
 イ、日本でも古くから数え年が使われていたが
  明治6年2月5日の「太政官布告第36号(年齡計算方ヲ定ム)」を受け、満年齢を使用することとなった。
  ただし、満年齢を使用することとしながらも、実際は数え年が広く使われていた。
 ロ、明治35年12月2日 法律第50号「年齢計算ニ関スル法律」(1902年12月22日施行)で、明治6年太政官布  告第36号が廃止され、満年齢に一本化されることとなった。
  それでも一般には数え年が使われ続けたことから、
 ハ、昭和24年5月24日 法律第96号「年齢のとなえ方に関する法律」(1950年1月1日施行)により
  国民には満年齢によって年齢を表すことを改めて推奨し、
  国・地方公共団体の機関に対しては満年齢の使用を義務付け、数え年を用いる場合は明示することを義務  付けた。

同法制定の理由は以下の4点である。
1.「若返る」ことで日本人の気持ちを明るくさせる効果
2.正確な出生届の促進
3.国際性向上
4.配給における不合理の解消(昭和20年代前半、敗戦後の食糧難で配給制度がとられていたが、配給量の基礎となるカロリー計算は満年齢を基に算定されていたにも関わらず実際の配給の現場では数え年を基に支給されていたため、2才の赤ん坊や50代であるか60代になるかで配給の有無、配給量が変わるなどの支障が生じていた)

(ついでながら)
・本来、数え年で行われてきた伝統行事である七五三や年祝い(古稀・喜寿など)も数え年・満年齢のいずれで祝ってもよいとされていることが多い。

・また、日本の競走馬の年齢(馬齢)も1990年代頃までは数え年によっていた。しかし2001年からは馬齢の国際表記に従って、「生まれた年を0歳、(新たに1月1日を迎える毎に)1歳加齢する(=数え年から1を引いたもの)」とすることになった。つまり加齢日は現在も一律に1月1日であり、馬齢=「満年齢」ではない。

故郷の北海道は厳しい冬のさなかですが、現住地の首都圏は晴れて穏やかなお正月3が日でした。
昨年傘寿を迎え、元日に数え年は1増えて82歳となりました。随分馬齢を重ねて来たものだと我ながら感心します。
今年のテーマは「数病息災」。
加齢性の不調が目立つようになってきました。
適度に体を動かし(程ほどのインターバル早歩き)
脳を連休させない(ブログを書いたり、「後でを直ぐに」の励行)などで
子世代、孫世代にあらぬ迷惑をかけず、逆に応援者であり続けるようにして、今年一年を過ごしたいと願っています。


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