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2016年10月25日
漫画『もはや私は貴腐人です』1巻の感想とあらすじ
『もはや私は貴腐人です』1巻の感想。
もはや私は貴腐人です
著者:鶴 ゆみか
掲載:KCデラックス ヤングマガジン
1巻発売日:2015年11月6日
この世にあるモノは大抵2つに分けられる。男か女、賛成か反対、好きか嫌い、このように私たちは常に選択を迫れている。
今日もまた、いつものように集結する名もなき4人の女性たちは、あることについて真剣に議論を交わしていた。どちらが“攻め”で、どちらが“受け”かを・・・。その対象はリアルの人間や二次元キャラに留まらず、たとえそれが無機物だろうともあらゆる物に対して受け攻めを当てはめ妄想を膨らませてしまう。異なる視点と感性を持つ4人の女性たちは、導き出す答えも1人1人異なり、妄想は留まることなく膨らみ続け、議論はさらに熱く萌え上がるのだった。貴腐人である彼女たちのシアワセ腐ライフには、いくつになっても卒業は訪れない。
腐女子を経て貴腐人へと進化を遂げた4人の女性たちが、あらゆる物に対して‟受け”と‟攻め”を当てはめ、萌えながら腐談義する様子を描いたギャグ漫画。
BL作品には全く興味ありませんが、腐女子という方々には以前から興味があったので読んでみました。他サイトのレビューなどを読んでみると「分かる」と共感する人が結構いたので、たぶん腐女子(貴腐人)あるあるネタが繰り広げられているのだと思います。あるあるを交えてエッセイ的に腐女子の生態をギャグテイストで描いた作品ですね。正直言わせてもらいますと、読んでてかなり引きはしましたけど結構笑わされてしまいました。
貴腐人という言葉を知らなかったので、調べたこと一応書いておきます。最初はこの漫画特有の名称だと思ったんですけど腐女子関連の専門用語でした。男性同士の恋愛を描いた作品や自カプ(キャラ同士を勝手に脳内でカップリングすること)などを愛でる人達を腐女子と呼ばれることなら比較的分かってる人多いと思います。そのような腐女子の中で、年を重ねてもそこから卒業できずにいつまでも愛し続けている人が、自分を女子と名乗ることに抵抗を感じる場合に使われる名称、あるいは年齢関係なく深くこじらせた人のことだそうです。さらに進化(?)すると、汚超腐人(おちょうふじん)という人達も存在します。何か間違っていたらごめんなさい。
主要メンバーは名も無きAさん、Bさん、Cさん、Tさんの貴腐人女性4人組です。
Aさんはカップリングなら無機物でもなんでもカモンな雑食OL。Bさんはこのメンバーのまとめ役的ポジのおしゃれで美人なお姉さん。Cさんは対象に感情移入しすぎて燃え上がり、興奮しがちな保育士さん。Tさんは他3名よりはこじらせていない新人腐女子のなかなか花開かない漫画家さん。
彼女たちほどの猛者にもなると、カップリングは人でなくても萌えてしまうようです。椅子と机、牡蠣2つの品種、ラブホ、夏目漱石の「こゝろ」まで、様々なモノを擬人化して妄想を膨らませ、暴走気味に楽しむことができます。彼女たちの目に止まり、少しでも興味をもたれたが最後、逃れられない妄想という名の檻に囚われてしまうことになります。彼女たちの気がそれるまで、いつまでも・・・。
ストーリーの流れは、シチュを発見し、談義しながら妄想を展開させ、キャラ暴走(特にCさん)、最後に・・・という感じで繰り広げられています。
Cさん面白すぎますね。彼女のカップリングへのこだわりの強さ、明らかに他よりもテンション一段階上を行く妄想、感情移入しすぎておかしくなってる様子、これはやばすぎて決して子供たちには見せられない姿でしょうね。
これがもし仮にリアルな姿なのだとしたら、腐女子の柔軟でどこまでも広がる豊富な想像力には脱帽。ただ、あまりにも深く沈みすぎると、もう2度と帰ってはこられないんだろうなとも思いました。底なし沼に自分から足を踏み入れてるようにお見え、助けなんて不要といった感じでしょうか。
腐女子の方々が「あるある」と共感しながら楽しむ漫画ではあるんでしょうが、男性でも彼女たちの考え方・生態を知ることができる作品。時には「うわぁ・・・」と若干引きながら、彼女たちのハイテンションなやりとりに笑わせてもらえます。
腐女子について知りたかったという理由から手に取った作品でしたが、予想していた以上に面白かったです。これならそうそうネタに困ることはないでしょうから、次巻も期待できそうですね。
【eBookJapan】 もはや私は貴腐人です
↑無料で立ち読みできます
もはや私は貴腐人です
著者:鶴 ゆみか
掲載:KCデラックス ヤングマガジン
1巻発売日:2015年11月6日
この世にあるモノは大抵2つに分けられる。男か女、賛成か反対、好きか嫌い、このように私たちは常に選択を迫れている。
今日もまた、いつものように集結する名もなき4人の女性たちは、あることについて真剣に議論を交わしていた。どちらが“攻め”で、どちらが“受け”かを・・・。その対象はリアルの人間や二次元キャラに留まらず、たとえそれが無機物だろうともあらゆる物に対して受け攻めを当てはめ妄想を膨らませてしまう。異なる視点と感性を持つ4人の女性たちは、導き出す答えも1人1人異なり、妄想は留まることなく膨らみ続け、議論はさらに熱く萌え上がるのだった。貴腐人である彼女たちのシアワセ腐ライフには、いくつになっても卒業は訪れない。
腐女子を経て貴腐人へと進化を遂げた4人の女性たちが、あらゆる物に対して‟受け”と‟攻め”を当てはめ、萌えながら腐談義する様子を描いたギャグ漫画。
BL作品には全く興味ありませんが、腐女子という方々には以前から興味があったので読んでみました。他サイトのレビューなどを読んでみると「分かる」と共感する人が結構いたので、たぶん腐女子(貴腐人)あるあるネタが繰り広げられているのだと思います。あるあるを交えてエッセイ的に腐女子の生態をギャグテイストで描いた作品ですね。正直言わせてもらいますと、読んでてかなり引きはしましたけど結構笑わされてしまいました。
貴腐人という言葉を知らなかったので、調べたこと一応書いておきます。最初はこの漫画特有の名称だと思ったんですけど腐女子関連の専門用語でした。男性同士の恋愛を描いた作品や自カプ(キャラ同士を勝手に脳内でカップリングすること)などを愛でる人達を腐女子と呼ばれることなら比較的分かってる人多いと思います。そのような腐女子の中で、年を重ねてもそこから卒業できずにいつまでも愛し続けている人が、自分を女子と名乗ることに抵抗を感じる場合に使われる名称、あるいは年齢関係なく深くこじらせた人のことだそうです。さらに進化(?)すると、汚超腐人(おちょうふじん)という人達も存在します。何か間違っていたらごめんなさい。
主要メンバーは名も無きAさん、Bさん、Cさん、Tさんの貴腐人女性4人組です。
Aさんはカップリングなら無機物でもなんでもカモンな雑食OL。Bさんはこのメンバーのまとめ役的ポジのおしゃれで美人なお姉さん。Cさんは対象に感情移入しすぎて燃え上がり、興奮しがちな保育士さん。Tさんは他3名よりはこじらせていない新人腐女子のなかなか花開かない漫画家さん。
彼女たちほどの猛者にもなると、カップリングは人でなくても萌えてしまうようです。椅子と机、牡蠣2つの品種、ラブホ、夏目漱石の「こゝろ」まで、様々なモノを擬人化して妄想を膨らませ、暴走気味に楽しむことができます。彼女たちの目に止まり、少しでも興味をもたれたが最後、逃れられない妄想という名の檻に囚われてしまうことになります。彼女たちの気がそれるまで、いつまでも・・・。
ストーリーの流れは、シチュを発見し、談義しながら妄想を展開させ、キャラ暴走(特にCさん)、最後に・・・という感じで繰り広げられています。
Cさん面白すぎますね。彼女のカップリングへのこだわりの強さ、明らかに他よりもテンション一段階上を行く妄想、感情移入しすぎておかしくなってる様子、これはやばすぎて決して子供たちには見せられない姿でしょうね。
これがもし仮にリアルな姿なのだとしたら、腐女子の柔軟でどこまでも広がる豊富な想像力には脱帽。ただ、あまりにも深く沈みすぎると、もう2度と帰ってはこられないんだろうなとも思いました。底なし沼に自分から足を踏み入れてるようにお見え、助けなんて不要といった感じでしょうか。
腐女子の方々が「あるある」と共感しながら楽しむ漫画ではあるんでしょうが、男性でも彼女たちの考え方・生態を知ることができる作品。時には「うわぁ・・・」と若干引きながら、彼女たちのハイテンションなやりとりに笑わせてもらえます。
腐女子について知りたかったという理由から手に取った作品でしたが、予想していた以上に面白かったです。これならそうそうネタに困ることはないでしょうから、次巻も期待できそうですね。
【eBookJapan】 もはや私は貴腐人です
↑無料で立ち読みできます
2016年10月24日
【フルメタル・パニック? ふもっふ】アニメ 感想&あらすじ シリアスなしの暴走ラブコメディ
フルメタル・パニック? ふもっふ
2003年8月フジテレビにて放送
監督:武本康弘
原作:賀東招二
脚本:賀東招二、志茂文彦
相良宗介の声:関智一
千鳥かなめの声:ゆきの さつき
テレサ・テスタロッサの声:ゆかな
あらすじ・概要
いかなる国家にも属さず、世界の平和維持を目的として、軍事によってあらゆる紛争に介入する対テロ極秘傭兵組織ミスリル。世界の先を行く武力を有する彼等の次なる作戦は、日本の女子高生・千鳥かなめを各諜報機関から護衛すること。彼女の身辺警護を命じられたミスリルに所属する最年少エージェント・相良宗介は、高校生として学校に潜入し任務に就いたのだが、戦場での生き方しか知らなかった彼はいちいちやり過ぎてしまう戦場ボケ男だった。
主要登場人物
・相良宗介
主人公。秘密傭兵組織「ミスリル」に所属する兵士。階級は軍曹。コードネーム「ウルズ7」。専門は偵察、AS(アーム・スレイヴ)の操縦。幼い頃から戦場で育ったため、一般の常識は欠如しており、高校では軍事オタク、変人として扱われています。怪しげなコネクションを持ち、各種物資のみならず、怪しげなモノまで調達しています。
・千鳥かなめ
ヒロイン。都立陣代高校に通う女子高生。すれ違った人が振り返るほどの美人。活発で率直に物事を言うストレートな性格をしています。時代劇や熱血モノ作品が好き。作中ではもっぱら暴走する宗介のツッコミ役。「ウィスパード」という能力を有していることからテロリストの標的になっています。
・テレサ・テスタロッサ
16歳のミスリル作戦部西太平洋戦隊総司令官。潜水艦「ドゥアーハー・デ・ダナン」艦長。階級は大佐。指揮能力に優れ、高い思考力・洞察力を持っています。その反面何もないところで転んだりもする運動音痴。あと、宗介に想いを寄せています。
・林水敦信
都立陣代高校生徒会長。通常の制服とは違う特注の白い制服を身に纏い、常に扇子を持っています。堂々と落ち着き払った物腰をしており、類稀な頭脳を持つ策士でもあることから、宗介からは会長閣下と呼び慕われ何かと馬があうようです。
・ボン太くん
大きなクリクリした目をした犬のようなねずみのような着ぐるみ。遊園地「ふもふもランド」のマスコットキャラクター。中に入ると音声は全て「ふもっふ」「ふもふも」といった言葉に変換されてしまいます。宗介によって戦闘用強化服に改造され、量産した愛らしいポン太くんの集団に壊滅された犯罪組織は物理的ダメージのみならず、精神的にも大きな傷を刻まれます。
感想
日本の女子高生をテロ組織から守るため護衛任務に就いた秘密傭兵組織に属する少年が、戦場で育ったことで一般常識が欠如していたため、やり過ぎな対処法によって周囲を巻き込み大暴走していく話。
一応『フルメタル・パニック』の2期にあたる作品ですが、『1期』と『TSR』を本編とするならこの『ふもっふ』は番外編的な話ですね。1期の学園ラブコメをより強調、あるいはふざけまくった作りになっています。たしか制作も1期のGONZOから京都アニメーションに変わっていたと思います。私は本編より断然こちらの方が好みです。
前回本編を紹介したときにも書いたと思いますが、2015年にアニメ4期の製作が発表されています。4期は本編の続きになるのか、あるいは『ふもっふ』の続編になるのか楽しみです。
今作は基本設定はそのまま変更せず、1期にあったシリアス展開を完全に排除し、完全にラブとコメディに特化させた作りになっています。無自覚で危険なボケをかます宗介、他登場人物たちもほぼボケ担当、そしてそれらにツッコミを入れるかなめという分かりやすい図式です。
宗介とかなめのやりとりはどつき漫才でも見てるかのようですね。1期よりも宗介の危険なボケには拍車が掛かっており、かなめのテンションも若干高くなってるように感じられ、特に彼女のツッコミはより激しくなりキレも研ぎ澄まされていたと思います。
宗介はあらゆる出来事に対して戦場での対処法を試み解決しようとする戦争ボケをかまします。下駄箱を開けられた痕跡を見つければ迷わず爆破、ラブレターを脅迫状だと深読みして呼び出された場所で完全武装し待機、購買パンを購入するため上空へ発砲し声高々と「コッペパンを要求する!!」などなど。高すぎる武力を持つ天然人間がボケをかますと、それだけでもやばすぎるほど危険な兵器になりますね。そして、そこにすからず「スパーン!」とハリセンでツッコミを入れるかなめという流れを延々繰り返します。
流れは同じでもボケまでのフリや原因・きっかけとなるシチュエーションは様々にあり、軍人ネタのバリエーションも多くてしっかり組み立てられていましたね。
本編キャラより濃いサブキャラたちによってさらに騒がしくなっています。
大人びた雰囲気を持ち、冷静で常に落ち着き払った姿勢を崩さない林水生徒会長はキャラ立ちすぎですね。宗介の軍人的暴走にも一切動じることがないどころか、彼が下駄箱を爆破した際には理由を聞いた上で納得し理解を示してしまうなど、宗介とは別の種類の変人ですね。閣下とまで呼び慕われていますし。
それから婦人警官の若菜陽子も忘れらないキャラですね。暴走キャラとしては宗介にも劣らないほどイカれてます。作業してる内にテンション上がりまくって周りが一切見えなくなるタイプの人間です。ハイテンションになった彼女を止めるのは至難。VSポン太くん(中身宗介)とのバトルは見物ですよ。
個人的には一切はずれなしのエピソードでした。特に好きなのは第7話の「やりすぎのウォークライ」と、第11話の「仁義なきファンシー」ですね。
「やりすぎのウォークライ」では、廃部危機のラグビー部に助っ人としてやってきた宗介によって、争いを好まない部員たちが軍隊式の訓練を受けさせられ少しずつおかしくなっていく様が面白すぎました。
「仁義なきファンシー」では、私のお気に入りキャラクターポン太くんの可愛くも逞しい活躍が見れたので大満足。中身はどうあれ「ふもふも」言ってる姿はかわいいですね。
ラブコメ学園モノとしての出来は良く、ギャグは笑えて非常に面白かったです。個人的にギャクアニメとしてはトップクラスの作品なので、このジャンスが好きな人でまだ観たことない人にはぜひおすすめしたい1本です。
不満ってほどでもないですが、テッサたちミスリル関係者をもっと出して欲しかったですね。あとこのギャグ作風に本編の敵役が絡んでるところも見たかったかなという希望もあります。
話はテンポよく進みノリも良く、キャラも個性的、ギャグアニメの割に良く動く作画、どの回も楽しませてもらえました。本編未視聴でも楽しめる作りではありますが、やはり予備知識はあった方が楽しめますね。バンダイチャンネルで1話無料で観れたと思いますので、よければ試しに視聴してみてください。
フルメタルパニック?ふもっふBlu-ray BOX (PS3再生・日本語音声可) (北米版)[Import] | ||||
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2016年10月23日
【紹介した作品の新刊発売情報】王様達のヴァイキング 第11巻 他3作品
2016年10月24日〜10月30日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。
王様達のヴァイキング 11 (ビッグコミックス)
王様達のヴァイキング 第11巻 2016年10月28日発売
王様達のヴァイキングの過去記事はこちら
くーねるまるた 10 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
くーねるまるた 第10巻 2016年10月28日発売
くーねるまるたの過去記事はこちら
試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。
蘭と葵 1 (マーガレットコミックス)
蘭と葵 第01巻
著者:上田 倫子
掲載:マーガレットコミックス
2016年10月25日発売
豊臣の滅亡をもって戦乱の世が終わりを向かえようとしているなか、国の乱れを正す手伝いをしたいという思いを抱く伊賀・服部半蔵の娘・蘭は、父の決めた祝言を抜け出し、単身江戸城へと向かう。弟である国松を跡継ぎに据えたい母・お江に疎まれている竹千代は、ある日狩りの最中1人になったところを刺客に狙われ、そこに現れた蘭によって命を救われる。蘭は刺客に間違われ囚われてしまうが、竹千代の弁明もあり疑いは晴れ、将軍・秀忠に黒幕を捕らえる命を下された。こうして蘭と竹千代の物語は始まった。
戦乱の世では忍仕事に従事していた女の忍・蘭が、江戸城で刺客に狙われていた竹千代を助けたことから、徳川の後継者争いに巻き込まれていき、その中で2人の絆が深まっていく物語。
歴史ロマンです。歴史にはあまり詳しくないですけど、主人公の1人竹千代は後の将軍・家光でしたね。蘭は服部半蔵の娘として、自身も忍の訓練を受けて仕事に従事していたこともあり、かなり腕の立つ女性です。嫡男の竹千代に抱きつくなど、少々礼儀に欠くところはありそうです。
後継争いの結末は謎でもなんでもないので、そこに至るまでの江と春日局の女の戦い、それと蘭と竹千代の関係がどう変化してどこに収まるのかが見所ですかね。
あと、どうでもいい話ですけど、たしか国松の方が容姿端麗と言われてた気がするんですけど、作中ではどう見ても竹千代の方が凛々しかったです。
試し読みは月間YOUさんのサイトで1話を配信しています。
スローモーションをもう一度 1 (ビッグコミックス)
スローモーションをもう一度 第01巻
著者:加納 梨衣
掲載:ビッグ コミックス
2016年10月28日発売
高校では「ダサいやつ」にはなってはいけないと理解した高校1年の大滝ヒロは、学校では自分の趣味を隠しイケてるグループに属していた。そんな彼が愛してやまないもの、それは「80年代文化」。80年代のアイドルや歌、雑誌やおもちゃを好み、密かに1人で楽しんでいた。そんなある日、ヒロは先生に頼まれ隣の席の地味な女の子・薬師丸さんの家に忘れ物を届けに行くと、そこには80年代アイドルの恰好をした彼女が!?はじめて同じ趣味を持つ同世代を見つけた2人は、それを通じて距離を近づけていき、次第にお互いを異性として意識しだすことに・・・。
これまで80年代文化を愛好していることを周囲には隠し、独りで楽しんでいた男女2人の高校生が、共通の趣味を持っていることを知ったことで一緒に遊ぶようになり、次第に距離を縮めていくというラブストーリー。
80年代はあまり馴染みのない年代ではありますが、こういうの嫌いじゃないです。最近古いアニメにハマってるんですけど、今の時代にはない、あるいはもう出来ない魅力を目にすることができて楽しいです。
いろいろなところで古臭さが滲み出てましたね。主人公の大滝くんは運動神経抜群のイケてるグループに属して女子人気も高いけど、80年代文化が大好きな男子高校生。ヒロインの薬師丸さんは学校では地味な女の子だけど、大滝くんと同じ80年代文化を好み、自分の部屋では当時のアイドルの格好をして過ごしている女子高生。
これはかなり甘々なラブストーリーになる予感。1話だけでもニヤ〜っとしてしまいました。ドキッとするシチュエーションも昔ながらの演出っぽいのかな?そんなベタな演出を1話以降も繰り広げてくれそうです。歌やゲームなどのネタは分からないものばかりなんですけど、薬師丸さんはすごく可愛く、主人公が彼女に放ったセリフの通り「すごくいい」です。
試し読みはビッグコミックスピリッツさんのサイトで1話を配信しています。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。
王様達のヴァイキング 11 (ビッグコミックス)
王様達のヴァイキング 第11巻 2016年10月28日発売
未曾有の連続サイバーテロ事件、真相は!?
被害企業20社、被害想定400億円以上。
日本国内ショッピングサイトへの連続テロ事件。
復旧が1秒遅れるごとに日本経済が沈みゆく…。
この巨大サイバーテロ事件が、蘇芳経産大臣と笑い猫の父子に繋がり…!?
是枝と坂井の眼前に、想定外の策謀が立ちはだかる! (小学館コミックより引用)
王様達のヴァイキングの過去記事はこちら
くーねるまるた 10 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
くーねるまるた 第10巻 2016年10月28日発売
マルタの食いしん坊道は続く!待望の最新刊
ポルトガルからやってきたビンボーでくいしんぼーな女の子、マルタは今日も美味しいものに目がありません!
寒い冬だって、コタツで甘酒や納豆を作って楽しんじゃう。
そんな中、かつての恩師に「研究室にもどらない?」とスカウトを受け…!?
季節の移ろいの中で、優しい人たちに囲まれ、毎日を大切に生きるマルタの美味しい日々がたくさん詰まった最新刊! (小学館コミックより引用)
くーねるまるたの過去記事はこちら
試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。
蘭と葵 1 (マーガレットコミックス)
蘭と葵 第01巻
著者:上田 倫子
掲載:マーガレットコミックス
2016年10月25日発売
豊臣の滅亡をもって戦乱の世が終わりを向かえようとしているなか、国の乱れを正す手伝いをしたいという思いを抱く伊賀・服部半蔵の娘・蘭は、父の決めた祝言を抜け出し、単身江戸城へと向かう。弟である国松を跡継ぎに据えたい母・お江に疎まれている竹千代は、ある日狩りの最中1人になったところを刺客に狙われ、そこに現れた蘭によって命を救われる。蘭は刺客に間違われ囚われてしまうが、竹千代の弁明もあり疑いは晴れ、将軍・秀忠に黒幕を捕らえる命を下された。こうして蘭と竹千代の物語は始まった。
戦乱の世では忍仕事に従事していた女の忍・蘭が、江戸城で刺客に狙われていた竹千代を助けたことから、徳川の後継者争いに巻き込まれていき、その中で2人の絆が深まっていく物語。
歴史ロマンです。歴史にはあまり詳しくないですけど、主人公の1人竹千代は後の将軍・家光でしたね。蘭は服部半蔵の娘として、自身も忍の訓練を受けて仕事に従事していたこともあり、かなり腕の立つ女性です。嫡男の竹千代に抱きつくなど、少々礼儀に欠くところはありそうです。
後継争いの結末は謎でもなんでもないので、そこに至るまでの江と春日局の女の戦い、それと蘭と竹千代の関係がどう変化してどこに収まるのかが見所ですかね。
あと、どうでもいい話ですけど、たしか国松の方が容姿端麗と言われてた気がするんですけど、作中ではどう見ても竹千代の方が凛々しかったです。
試し読みは月間YOUさんのサイトで1話を配信しています。
スローモーションをもう一度 1 (ビッグコミックス)
スローモーションをもう一度 第01巻
著者:加納 梨衣
掲載:ビッグ コミックス
2016年10月28日発売
高校では「ダサいやつ」にはなってはいけないと理解した高校1年の大滝ヒロは、学校では自分の趣味を隠しイケてるグループに属していた。そんな彼が愛してやまないもの、それは「80年代文化」。80年代のアイドルや歌、雑誌やおもちゃを好み、密かに1人で楽しんでいた。そんなある日、ヒロは先生に頼まれ隣の席の地味な女の子・薬師丸さんの家に忘れ物を届けに行くと、そこには80年代アイドルの恰好をした彼女が!?はじめて同じ趣味を持つ同世代を見つけた2人は、それを通じて距離を近づけていき、次第にお互いを異性として意識しだすことに・・・。
これまで80年代文化を愛好していることを周囲には隠し、独りで楽しんでいた男女2人の高校生が、共通の趣味を持っていることを知ったことで一緒に遊ぶようになり、次第に距離を縮めていくというラブストーリー。
80年代はあまり馴染みのない年代ではありますが、こういうの嫌いじゃないです。最近古いアニメにハマってるんですけど、今の時代にはない、あるいはもう出来ない魅力を目にすることができて楽しいです。
いろいろなところで古臭さが滲み出てましたね。主人公の大滝くんは運動神経抜群のイケてるグループに属して女子人気も高いけど、80年代文化が大好きな男子高校生。ヒロインの薬師丸さんは学校では地味な女の子だけど、大滝くんと同じ80年代文化を好み、自分の部屋では当時のアイドルの格好をして過ごしている女子高生。
これはかなり甘々なラブストーリーになる予感。1話だけでもニヤ〜っとしてしまいました。ドキッとするシチュエーションも昔ながらの演出っぽいのかな?そんなベタな演出を1話以降も繰り広げてくれそうです。歌やゲームなどのネタは分からないものばかりなんですけど、薬師丸さんはすごく可愛く、主人公が彼女に放ったセリフの通り「すごくいい」です。
試し読みはビッグコミックスピリッツさんのサイトで1話を配信しています。
2016年10月22日
漫画『ゆうべはお楽しみでしたね』1巻の感想とあらすじ
『ゆうべはお楽しみでしたね』1巻の感想。
ゆうべはお楽しみでしたね
著者:金田一 蓮十郎
掲載:ヤングガンガンコミックス
1巻発売日:2015年3月25日
MMORPG『ドラゴンクエストX』の世界で、プクリポという種族を選択して遊んでいるプレイヤーのパウダー。ゲーム内で仲良くなったゴローさんが引っ越し先を探していることを知り、自分が現在祖父の使っていなかった1軒家に1人暮らし中のことから、空き部屋を1つ貸してシェアハウスすることになった。
パウダーはネカマと呼ばれるゲーム内では女の子キャラを使っている男性であり、そのことは周囲の人やゴローさんにも公言していたのだが、待ち合わせ先に向かうとそこにはなぜかギャル風の女の子が・・・。
こうして、お互い同性だと勘違いしていたネカマとネナベの2人は、シェアハウス生活が始めるのだった。
ゲーム内では女性キャラを使っていたネカマと、逆に男性キャラを使っていたネナベの、勘違いから始まった異性同士のシェハウス生活を描いた物語。
スクエニが運営している実在のオンラインゲーム『ドラゴンクエストX』を題材とし、ドラクエの世界を舞台にしたファンタジーではなく、それをプレイしている2人の日常を描いている話です。実録本ではなくフィクション。
著者は『ニコイチ』『ライアー×ライアー』『ラララ』などで知られる金田一蓮十郎さんです。私が好きになった作品を多く描いてきた漫画家さんだったので、今回は評判とか気にせず作者買いしました。
私はドラクエ10をプレイしたことはありませんけど、特に違和感なく普通に楽しめました。ただ、ネトゲ自体に疎い人にとってはちんぷんかんぷんなところもあるかも。ネトゲの知識が少しでもあるのならドラクエ10を未プレイの人でも楽しめると思いますが、そうでない人が楽しめるかはちょっと分かりません。まあ、そんなに詳しい方でもない私も楽しめましたし、読み終わった後は無性にネトゲをやりたいという衝動に駆られたので、今までふれたことのない人はこの作品を通じてネトゲやドラクエに興味を持つことができるかもしれません。
メインの登場人物は2人だけです。
通称「バウ」ことパウダーはプクリポ(♀)というマスコットみたいなかわいい種族です。リアルの姿は、さつきたくみ22歳、書店に勤めているひょろっとした冴えない男性です。いわゆるネカマ。そのことは周りに隠さず公言しています。遊び方は戦闘よりもキャラにおしゃれなどをさせ、ロケ地を探して写真撮影をしたり、フレンドとのんびりおしゃべりをする方が好きみたいですね。
ゴローさんはゲーム内でオーガ(♂)といういかついキャラを操る頼れる存在。リアルの姿は、おかもとみやこという名前のギャル系女子です。ネナベではあるんですけど、本人は別に男の振りをしているわけでもなく、ネカマ・ネマベなどの専門用語も知らなかったようです。遊び方はもっぱら戦闘。
2人ともリアルの印象とゲーム内での印象は真逆ですね。リアルではおしゃれに全然気を使っていないパウさんだけど、ゲーム内ではおしゃれや撮影、おしゃべりを楽しんでいます。逆にゴローさんはリアルだとファッションに余念がないリア充オーラ全開の女性なんですが、ゲーム内だとおしゃれさの欠片もない無骨な鎧に身を包み、コロシアムにこもって戦闘ばかりしてます。
最初は苦手なギャルと1つ屋根の下で暮らすことをしぶっていたバウさんも、なんだかんだで楽しそうです。お互いの全然違うプレイスタイルを見せ合い、それに付き合ってみたりして、楽しさを共有できてるあたりいい関係のように見えます。ギャル系のゴローさんに苦手意識を持っていたバウが、一緒に暮らしていく内に少しずつ打ち解けていき、思っていたほど解り合えない存在ではないと偏見をなくしていく様子も見ていて面白いですね。
世間の一般的な常識や先入観に対して小石を投じるかのような話作り、登場人物の二面性など、金田一蓮十郎らしい要素がつまっていて他作品に負けないぐらい面白かったです。
ゲーム紹介も踏まえている作品だと思われるので、読んでいたらドラクエ10やってみたくなりましたね。プクリポかわいい。おしゃれして写真撮影とかしてみたいです。
苦手意識が完全に抜けたわけではないバウさんですけど、ゴローさんのことを気づかい意識するようになってきたので、ゲーム要素だけでなくラブコメ展開も期待できそうです。今後登場人物増えるのかな?このまま2人だけでもいいように思えますけど。
【eBookJapan】 ゆうべはお楽しみでしたね
↑無料で立ち読みできます
ゆうべはお楽しみでしたね
著者:金田一 蓮十郎
掲載:ヤングガンガンコミックス
1巻発売日:2015年3月25日
MMORPG『ドラゴンクエストX』の世界で、プクリポという種族を選択して遊んでいるプレイヤーのパウダー。ゲーム内で仲良くなったゴローさんが引っ越し先を探していることを知り、自分が現在祖父の使っていなかった1軒家に1人暮らし中のことから、空き部屋を1つ貸してシェアハウスすることになった。
パウダーはネカマと呼ばれるゲーム内では女の子キャラを使っている男性であり、そのことは周囲の人やゴローさんにも公言していたのだが、待ち合わせ先に向かうとそこにはなぜかギャル風の女の子が・・・。
こうして、お互い同性だと勘違いしていたネカマとネナベの2人は、シェアハウス生活が始めるのだった。
ゲーム内では女性キャラを使っていたネカマと、逆に男性キャラを使っていたネナベの、勘違いから始まった異性同士のシェハウス生活を描いた物語。
スクエニが運営している実在のオンラインゲーム『ドラゴンクエストX』を題材とし、ドラクエの世界を舞台にしたファンタジーではなく、それをプレイしている2人の日常を描いている話です。実録本ではなくフィクション。
著者は『ニコイチ』『ライアー×ライアー』『ラララ』などで知られる金田一蓮十郎さんです。私が好きになった作品を多く描いてきた漫画家さんだったので、今回は評判とか気にせず作者買いしました。
私はドラクエ10をプレイしたことはありませんけど、特に違和感なく普通に楽しめました。ただ、ネトゲ自体に疎い人にとってはちんぷんかんぷんなところもあるかも。ネトゲの知識が少しでもあるのならドラクエ10を未プレイの人でも楽しめると思いますが、そうでない人が楽しめるかはちょっと分かりません。まあ、そんなに詳しい方でもない私も楽しめましたし、読み終わった後は無性にネトゲをやりたいという衝動に駆られたので、今までふれたことのない人はこの作品を通じてネトゲやドラクエに興味を持つことができるかもしれません。
メインの登場人物は2人だけです。
通称「バウ」ことパウダーはプクリポ(♀)というマスコットみたいなかわいい種族です。リアルの姿は、さつきたくみ22歳、書店に勤めているひょろっとした冴えない男性です。いわゆるネカマ。そのことは周りに隠さず公言しています。遊び方は戦闘よりもキャラにおしゃれなどをさせ、ロケ地を探して写真撮影をしたり、フレンドとのんびりおしゃべりをする方が好きみたいですね。
ゴローさんはゲーム内でオーガ(♂)といういかついキャラを操る頼れる存在。リアルの姿は、おかもとみやこという名前のギャル系女子です。ネナベではあるんですけど、本人は別に男の振りをしているわけでもなく、ネカマ・ネマベなどの専門用語も知らなかったようです。遊び方はもっぱら戦闘。
2人ともリアルの印象とゲーム内での印象は真逆ですね。リアルではおしゃれに全然気を使っていないパウさんだけど、ゲーム内ではおしゃれや撮影、おしゃべりを楽しんでいます。逆にゴローさんはリアルだとファッションに余念がないリア充オーラ全開の女性なんですが、ゲーム内だとおしゃれさの欠片もない無骨な鎧に身を包み、コロシアムにこもって戦闘ばかりしてます。
最初は苦手なギャルと1つ屋根の下で暮らすことをしぶっていたバウさんも、なんだかんだで楽しそうです。お互いの全然違うプレイスタイルを見せ合い、それに付き合ってみたりして、楽しさを共有できてるあたりいい関係のように見えます。ギャル系のゴローさんに苦手意識を持っていたバウが、一緒に暮らしていく内に少しずつ打ち解けていき、思っていたほど解り合えない存在ではないと偏見をなくしていく様子も見ていて面白いですね。
世間の一般的な常識や先入観に対して小石を投じるかのような話作り、登場人物の二面性など、金田一蓮十郎らしい要素がつまっていて他作品に負けないぐらい面白かったです。
ゲーム紹介も踏まえている作品だと思われるので、読んでいたらドラクエ10やってみたくなりましたね。プクリポかわいい。おしゃれして写真撮影とかしてみたいです。
苦手意識が完全に抜けたわけではないバウさんですけど、ゴローさんのことを気づかい意識するようになってきたので、ゲーム要素だけでなくラブコメ展開も期待できそうです。今後登場人物増えるのかな?このまま2人だけでもいいように思えますけど。
【eBookJapan】 ゆうべはお楽しみでしたね
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2016年10月21日
【バチバチ】マンガ 感想&あらすじ 全力のぶつかりあいで熱くさせる相撲漫画。
少年チャンピオン・コミックス。2009年24号から連載中。
バチバチ:全16巻
バチバチBURST:全12巻
鮫島、最後の十五日:既刊9巻
著者:佐藤タカヒロ
他作品:いっぽん!
鯉太郎はその後知人に引き取られたが、周囲の心無い中傷は父だけでなく息子にも向けられ、その影響から近隣でも有名な不良少年へ成長していた。相撲を嫌いだと言いながら密かに稽古に励んでいた鯉太郎は、大相撲の巡業へ赴き、そこで序二段と幕下の現役力士を負かしてしまう。それがきっかけとなり空流部屋に入門することになった鯉太郎は、父が届かなかった横綱という頂を目指し、怪物揃いの力士が待ち構える壮絶な戦いの日々へ身を投じていく。
・鮫島 鯉太郎
主人公。角界を追放され交通事故でこの世を去った大関・火竜の息子。体格は角界の中では小柄で太りにくい体質。不良であったことから荒くれ者であったが、空流部屋での暮らし、親方や兄弟子たちとの交流で、落ち着きと品格を持つようになる。得意の型は「ぶちかまし」「はり手」による押し相撲。兄弟子に伝授してもらった投げ技も使います。
・仁王 剛平/阿形 剛平
鯉太郎の兄弟子で空流部屋の部屋頭。幕下までは阿形、関取になってからは仁王へと四股名を変えています。気性は荒く手が出がちだが、仲間思いで弟弟子からの信頼は厚い。圧倒的な怪力で真正面からぶち当たり力でねじ伏せる相撲をとります。吽形亘孝とは同期で、「力の阿形」「技の吽形」と呼ばれる間柄。
・空流 旭
空流部屋の親方。現役時代の四股名は「春風」。右目を失明しています。飄々をしていながらも相撲への姿勢は真摯であり、弟子たちへの指導も的確。角界の現状に憂慮しています。娘を溺愛。
・王虎 剣市
虎城部屋の親方・元横綱「虎城昇」の1人息子。自分を特別な存在だと思っており、それに見合う実力も兼ね備えていることから、他者を蔑み見下す傾向にあります。マスコミや客の前だけは猫をかぶり愛想よく振舞いますが、同じ力士に対しては尊大な態度をとります。鯉太郎を自分がのし上がるために利用しようという企みを持つ。
・斎藤 真琴
マコ姉。鯉太郎を引き取り育てた火竜の友人・正一の娘。鯉太郎にとっては頭が上がらない姉的存在。料理が得意。なにかと傷の多いやんちゃな鯉太郎を常に心配しており、度々取組を観戦したり空流部屋に様子を見に来ることもあります。
【eBookJapan】 バチバチ 無料で立ち読みできます
【eBookJapan】 バチバチBURST 無料で立ち読みできます
【eBookJapan】 鮫島、最後の十五日 無料で立ち読みできます
角界を追放され交通事故によりこの世を去った大関の父を持つ主人公が、「死んで生きれるか」という父の言葉を胸に、無念を晴らすため、父を越えるため、ライバルたちとしのぎを削る壮絶な戦いに身を投じる物語。
相撲漫画です。格闘技的な土俵上での真剣勝負のみならず、相撲界の慣習や文化などもリアルに描いた作品。
長年待ち望まれた日本人力士の優勝などにより、実際の相撲界もかなり熱が高まってますが、漫画も負けじと『バチバチ』や『火ノ丸相撲』といった人気作が生まれていますね。
今回紹介させていただくこの作品は、全16巻の『バチバチ』、全12巻からなる2部作目の幕下編『バチバチBURST』、そして3部作目にあたる現在連載中の幕内編『鮫島、最後の十五日』が発行されています。
国技のわりには相撲漫画はそれほど数はなく、私もほとんど読んだことのなかったジャンルです。ですが、今なら自信をもってこの作品を相撲漫画の代表作に挙げられますね。あくまで個人的にはですけどそれほど好きになった作品です。
ストーリーに関しては難しいことは全くありません。良い意味で王道とも言えるベタな展開で物語は進み、ストレートに物事を表現しているので非常にわかりやすいです。
本格的に相撲を始めた不良少年が、厳しさのなかに優しさも伺える師匠や兄弟子たちに揉まれ、出会ったライバルたちとしのぎを削りながら成長していく。このような、少年漫画ならではの王道的な熱い展開を見せてくれる漫画です。『バチバチ』というタイトルも、本作の内容を単純かつ明確に表していると思います。
主人公の鯉太郎は巨人揃いの力士の中では背が低く、相撲するうえで致命的な太りにくい体質ということもあり、出だしから体格という大きなハンデを背負っています。普通に考えて小柄な力士がこの世界でのし上がるなら、バリエーション豊かな相撲技を身に着けて巨大な敵に対抗しそうなものです。しかし、この主人公は体格差なんてなんのその、頭からの突進『ぶちかまし』による真っ向勝負を好む気迫が溢れすぎてる男。無謀ともいえる戦法をとりますが、常軌を逸しているかのようにも見える彼の気迫には圧倒され、この主人公から目を離すことができなくなってしまいました。
単純な技や身体的な成長のみならず、空流部屋での師匠や兄弟弟子、それにライバルたちとの交流を積み重ねていくうちに、戦う相手や相撲そのものに敬意を払うようになっていきます。父である荒くれ大関・火竜が最後まで見につけることができなかった品格、これを徐々に身に付けていくなかで心の成長も遂げ、真の力士へと着実に進歩しています。
最大の見所はなんといっても迫力ある土俵上での真剣勝負ですね。それほど細かく描き込まれている絵ではなく、どちらかと言うと大味気味のダイナミックな絵ですが、この作品の内容とはマッチしてると思います。
力士たちの溢れ出す気迫、巨体同士が全身全霊でぶつかり合った衝撃、引けぬ意地の張り合い、持ちうる技を駆使した応酬、どれも目を釘付けられてしまう迫力があり、息つく間もない攻防には圧倒されてしまいます。
その勝負を見守る観客の熱狂も激しく燃え上がっていますね。出血多すぎて若干引き気味になってしまうこともありますが、真っ向からの意地と意地のぶつかり合い、少しでも気を抜けば崩されてしまう一瞬のせめぎ合い、そんな極限の戦いを目にしてしまったら心が奮い立たされるのも道理かと思ってます。会場全体が揺れているかのような歓声はこの作品の熱さの現れですね
作品の魅力をより引き立てている登場生人物たちは1人1人個性が立っていて面白い。生い立ち、積み上げてきた日々、それぞれの性格などをしっかり作り上げているので感情移入し易く、そんなキャラクターから生まれる人間ドラマも面白味が増しています。土俵上で立ち会っている両者のバックボーンを理解し、心理描写まで伺えると、読んでる私の勝負熱も否応なく高まってきますね。
最高に熱くなれる漫画。全力で取り組んでいる熱い力士ばかりなので必然的に多くの感動が生まれます。相撲だけに関わらず、全力、本気、それと愚直なまでのバカの姿というのは、人を強く引き付ける魅力がありますね。無気力試合なんて萎えるだけです。鯉太郎の決して折れない強靭な精神、何度でも息を吹き返す姿には心打たれ、こちらもそれに応えて本気のエールを送りたくなりますね。
それなりにギャグも挟まれているので笑いもあり、実際の相撲に興味ない人でも充分楽しめる内容になってると思います。出血多いのが難点ではありますが、シンプルなストーリーでテンポよく話が進むので読みやすい作品です。自信を持っておすすめできますので、よければ読んでみてください。
バチバチ:全16巻
バチバチBURST:全12巻
鮫島、最後の十五日:既刊9巻
著者:佐藤タカヒロ
他作品:いっぽん!
あらすじ・概要
かつて角界に旋風をもたらし、新たな横綱の誕生を熱望視されながらも、暴力事件を起こし相撲界を追放された元大関・火竜を父に持つ鮫島鯉太郎。関取として死んだも同然となった父は、酒に溺れて見る影もなくなり、遂にはトラックに跳ねられ人生の死を迎えてしまった。鯉太郎はその後知人に引き取られたが、周囲の心無い中傷は父だけでなく息子にも向けられ、その影響から近隣でも有名な不良少年へ成長していた。相撲を嫌いだと言いながら密かに稽古に励んでいた鯉太郎は、大相撲の巡業へ赴き、そこで序二段と幕下の現役力士を負かしてしまう。それがきっかけとなり空流部屋に入門することになった鯉太郎は、父が届かなかった横綱という頂を目指し、怪物揃いの力士が待ち構える壮絶な戦いの日々へ身を投じていく。
主要登場人物
・鮫島 鯉太郎
主人公。角界を追放され交通事故でこの世を去った大関・火竜の息子。体格は角界の中では小柄で太りにくい体質。不良であったことから荒くれ者であったが、空流部屋での暮らし、親方や兄弟子たちとの交流で、落ち着きと品格を持つようになる。得意の型は「ぶちかまし」「はり手」による押し相撲。兄弟子に伝授してもらった投げ技も使います。
・仁王 剛平/阿形 剛平
鯉太郎の兄弟子で空流部屋の部屋頭。幕下までは阿形、関取になってからは仁王へと四股名を変えています。気性は荒く手が出がちだが、仲間思いで弟弟子からの信頼は厚い。圧倒的な怪力で真正面からぶち当たり力でねじ伏せる相撲をとります。吽形亘孝とは同期で、「力の阿形」「技の吽形」と呼ばれる間柄。
・空流 旭
空流部屋の親方。現役時代の四股名は「春風」。右目を失明しています。飄々をしていながらも相撲への姿勢は真摯であり、弟子たちへの指導も的確。角界の現状に憂慮しています。娘を溺愛。
・王虎 剣市
虎城部屋の親方・元横綱「虎城昇」の1人息子。自分を特別な存在だと思っており、それに見合う実力も兼ね備えていることから、他者を蔑み見下す傾向にあります。マスコミや客の前だけは猫をかぶり愛想よく振舞いますが、同じ力士に対しては尊大な態度をとります。鯉太郎を自分がのし上がるために利用しようという企みを持つ。
・斎藤 真琴
マコ姉。鯉太郎を引き取り育てた火竜の友人・正一の娘。鯉太郎にとっては頭が上がらない姉的存在。料理が得意。なにかと傷の多いやんちゃな鯉太郎を常に心配しており、度々取組を観戦したり空流部屋に様子を見に来ることもあります。
【eBookJapan】 バチバチ 無料で立ち読みできます
【eBookJapan】 バチバチBURST 無料で立ち読みできます
【eBookJapan】 鮫島、最後の十五日 無料で立ち読みできます
感想
角界を追放され交通事故によりこの世を去った大関の父を持つ主人公が、「死んで生きれるか」という父の言葉を胸に、無念を晴らすため、父を越えるため、ライバルたちとしのぎを削る壮絶な戦いに身を投じる物語。
相撲漫画です。格闘技的な土俵上での真剣勝負のみならず、相撲界の慣習や文化などもリアルに描いた作品。
長年待ち望まれた日本人力士の優勝などにより、実際の相撲界もかなり熱が高まってますが、漫画も負けじと『バチバチ』や『火ノ丸相撲』といった人気作が生まれていますね。
今回紹介させていただくこの作品は、全16巻の『バチバチ』、全12巻からなる2部作目の幕下編『バチバチBURST』、そして3部作目にあたる現在連載中の幕内編『鮫島、最後の十五日』が発行されています。
国技のわりには相撲漫画はそれほど数はなく、私もほとんど読んだことのなかったジャンルです。ですが、今なら自信をもってこの作品を相撲漫画の代表作に挙げられますね。あくまで個人的にはですけどそれほど好きになった作品です。
ストーリーに関しては難しいことは全くありません。良い意味で王道とも言えるベタな展開で物語は進み、ストレートに物事を表現しているので非常にわかりやすいです。
本格的に相撲を始めた不良少年が、厳しさのなかに優しさも伺える師匠や兄弟子たちに揉まれ、出会ったライバルたちとしのぎを削りながら成長していく。このような、少年漫画ならではの王道的な熱い展開を見せてくれる漫画です。『バチバチ』というタイトルも、本作の内容を単純かつ明確に表していると思います。
主人公の鯉太郎は巨人揃いの力士の中では背が低く、相撲するうえで致命的な太りにくい体質ということもあり、出だしから体格という大きなハンデを背負っています。普通に考えて小柄な力士がこの世界でのし上がるなら、バリエーション豊かな相撲技を身に着けて巨大な敵に対抗しそうなものです。しかし、この主人公は体格差なんてなんのその、頭からの突進『ぶちかまし』による真っ向勝負を好む気迫が溢れすぎてる男。無謀ともいえる戦法をとりますが、常軌を逸しているかのようにも見える彼の気迫には圧倒され、この主人公から目を離すことができなくなってしまいました。
単純な技や身体的な成長のみならず、空流部屋での師匠や兄弟弟子、それにライバルたちとの交流を積み重ねていくうちに、戦う相手や相撲そのものに敬意を払うようになっていきます。父である荒くれ大関・火竜が最後まで見につけることができなかった品格、これを徐々に身に付けていくなかで心の成長も遂げ、真の力士へと着実に進歩しています。
最大の見所はなんといっても迫力ある土俵上での真剣勝負ですね。それほど細かく描き込まれている絵ではなく、どちらかと言うと大味気味のダイナミックな絵ですが、この作品の内容とはマッチしてると思います。
力士たちの溢れ出す気迫、巨体同士が全身全霊でぶつかり合った衝撃、引けぬ意地の張り合い、持ちうる技を駆使した応酬、どれも目を釘付けられてしまう迫力があり、息つく間もない攻防には圧倒されてしまいます。
その勝負を見守る観客の熱狂も激しく燃え上がっていますね。出血多すぎて若干引き気味になってしまうこともありますが、真っ向からの意地と意地のぶつかり合い、少しでも気を抜けば崩されてしまう一瞬のせめぎ合い、そんな極限の戦いを目にしてしまったら心が奮い立たされるのも道理かと思ってます。会場全体が揺れているかのような歓声はこの作品の熱さの現れですね
作品の魅力をより引き立てている登場生人物たちは1人1人個性が立っていて面白い。生い立ち、積み上げてきた日々、それぞれの性格などをしっかり作り上げているので感情移入し易く、そんなキャラクターから生まれる人間ドラマも面白味が増しています。土俵上で立ち会っている両者のバックボーンを理解し、心理描写まで伺えると、読んでる私の勝負熱も否応なく高まってきますね。
最高に熱くなれる漫画。全力で取り組んでいる熱い力士ばかりなので必然的に多くの感動が生まれます。相撲だけに関わらず、全力、本気、それと愚直なまでのバカの姿というのは、人を強く引き付ける魅力がありますね。無気力試合なんて萎えるだけです。鯉太郎の決して折れない強靭な精神、何度でも息を吹き返す姿には心打たれ、こちらもそれに応えて本気のエールを送りたくなりますね。
それなりにギャグも挟まれているので笑いもあり、実際の相撲に興味ない人でも充分楽しめる内容になってると思います。出血多いのが難点ではありますが、シンプルなストーリーでテンポよく話が進むので読みやすい作品です。自信を持っておすすめできますので、よければ読んでみてください。