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2016年10月14日

【花もて語れ】マンガ 感想&あらすじ 朗読という珍しい世界に足を踏み入れた女性の青春漫画

月刊!スピリッツ→ビッグコミックスピリッツ。2010年6月号から2014年35号まで連載中。全13巻
作画:片山ユキヲ
原案・協力:東百道
他作品:ふろがーる!



あらすじ・概要

両親を事故で亡くし伯母に預けられた小学1年生の佐倉ハナは、その悲しみから引っ込み思案で口下手になってしまい、学校では友達が出来ず孤独な日々を送っていた。そんなハナが好きなことは空想。空を漂う雲のかたちから様々なものを想像し、そこから自分だけの物語を作り出す。あるとき、新しく赴任してきた教育実習生の折口柊二に出会あったハルは『朗読』を知る。学芸会のナレーションの練習に付き合った折口はハルから朗読の才能を見出し、彼のアドバイスもあって大成功を納めた。
それから15年の時が過ぎ、22歳になったハルは上京し社会人になり、そこで再び朗読に出会うことになる。


主要登場人物

・佐倉ハナ
主人公。冒頭では小学1年生の7歳、現在は22歳のムーンリバーコーヒーに入社した新入社員。引っ込み思案、口下手、不器用な女性。想像力は豊かで、集中力も高い。上京先でしばらく離れていた朗読に再び出会い、藤色きなりが主催する朗読教室に通うことになります。

・佐左木 満里子
26歳の女性。ハナが勤務する会社の取引先大手レストランレッドベリーの社長令嬢。高校2年のときに妹を亡くしています。その時のことが原因で後々トラウマとなり、しばらくひきこもることになります。ハナとの出会いをきっかけに外に出るようになり、親友関係にもなります。

・藤色きなり
プロの朗読家。その傍ら、ハナが通うことになる朗読教室を主宰し講師をしています。ハナの才能を見抜き、彼女と後に生徒になる満里子に朗読の指導をします。折口柊二は父である朗読の師から共に学んだ兄弟子、妹弟子の関係。

・折口 柊二
ハナが小学生のときに教育実習生として赴任してきた人物。一番最初にハナから朗読の才能を見出しました。小説家を目指していたが挫折し、その後ラジオの制作会社でディレクターになります。大きな朗読会の演出も務めています。



【eBookJapan】 花もて語れ 無料で立ち読みできます


感想

小学生のとき知った朗読に、上京して新社会人となった主人公が朗読教室を見つけたことで再び出会い、そこで様々なことを学びながら徐々に朗読の魅力に目覚めていく物語。朗読という稀有な題材を扱っている漫画です。
読書は好きだけど朗読には全く興味なかったこと、地味そう、眠くなりそう、なんて思っていたことから存在は知っていても長らくスルーしていました。ただ、評判良かったのでためしに1冊だけ読んでみたら、あっさり引き込まれてしまいました。一字一句読み逃せない「読ませる」漫画でしたね。あと、意外に熱い。

あくまで朗読素人目線から見て、朗読をするにあたっての大切なノウハウが細かく語られていたと思います。

作中で感心させられたものをいくつかあげると、例えば朗読の基本になる「視点の転換」。時には物語の外から、時には物語りの中から、作者がどの立場で、どの人物で、どの高さから見て感じたことを語っているのかを把握すること。国語の授業で「作者の気持ちになって」とか言われてもピンと来てなかったんですけど、どこに立っているのかを想像するとわかりやすくなるかもしれませんね。
そしてイメージの力です。朗読は「イメージに始まり、イメージに終わる」。読み手はイメージできなければ声に出せない、そのために繰り返し読むことで正確なイメージを構築する必要があります。だからこそ、黙読以上に内容を聴き手に伝えることができる、というものです。なるほど、と思わせてくれましたね。
ただ、この「イメージに始まり、イメージに終わる」というのは聴き手側にはズバリ当てはまるとは思いますが、読み手はかならずも当てはまらないのではと思いましたね。声を出して言葉にすることでイメージを生み出し膨らませられる人もいますから。

あと、この作品読む前から持ってた私の単純な疑問、「何でわざわざ声に出して読む必要があるのか?」についても、メインキャラが同様の疑問を持っていたことから、そのキャラを通して知ることができたのはよかったですね。

予想に反して熱い漫画なんですよね。漫画なので音声がないにもかかわらず、「癒し系熱血朗読マンガ」と謳っていたように詠み手のほとばしる感情が溢れています。それを聴いた聴衆のリアクションからも強い感動や衝撃を感じられ、胸を熱くさせながら読んでいました。地味なのは主人公の見た目だけですね。かわいいですけど。

自分の中にある想いやイメージを他人に伝えることの喜び、楽しさは朗読をする登場人物から強く伝わってきました。特にハナですね。人見知りで口下手な彼女なので、上手く人と話せないことから友達もできず、仕事にも支障をきたしてししまうことも。そんな彼女は朗読になるとハキハキと感情を乗せて物語を詠むことができます。朗読教室で学んだ様々な手法を生かして詠み、それが聴衆に伝わったときのハナの喜びは強く感じられ、当人でない私も嬉しい気持ちにさせてもらえましたね。口下手という設定があるからこそ、そのことで苦悩してきた過去があるからこそ、達成できたときの喜びや楽しさは一層際立っていました。

読後感が爽やかな作品でした。登場人物1人1人のバックボーンは比較的重たい印象だったんですけど、朗読を通じて物語と自分の体験を照らし合わせ、そこから今まで気づかなかったことに気づくことができた人達の救われた表情、見ていて心地いい気分にさせてもらえました。
他にはない朗読という珍しい世界を優しく教えてくれる漫画。キャラも個性的で、説明も分かりやすく、伝えることの喜びを感じることもできます。地味という印象はあるでしょうが、ためしにちょっとだけでも読んでみてください。



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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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