2017年01月15日
【紹介した作品の新刊発売情報】将国のアルタイル 第18巻 他8作品
2017年1月16日〜1月22日発売予定の新刊。
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。
将国のアルタイル 第18巻 2017年1月17日発売
将国のアルタイルの過去記事はこちら
将国のアルタイル嵬伝/嶌国のスバル 第1巻 2017年1月17日発売
らんま1/2 第8巻 2017年1月18日発売
らんま1/2の過去記事はこちら
ぎんぎつね 13 (ヤングジャンプコミックス)
ぎんぎつね 第13巻 2017年1月19日発売
ぎんぎつねの過去記事はこちら
にじいろコンプレックス 第2巻 2017年1月20日発売
にじいろコンプレックスの過去記事はこちら
ワカコ酒 第8巻 2017年1月20日発売
ワカコ酒の過去記事はこちら
アルテ 第6巻 2017年1月20日発売
アルテの過去記事はこちら
試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。
不滅のあなたへ 第01巻
著者:大今良時
掲載:週刊少年マガジン
2017年1月17日発売
それははじめ“球”だった。
何者かによって星に投下されたその“球”は、あらゆる物の姿・形を写し取り、変化することができる。まず石になったそれは、コケを写し、レッシオオカミの姿になり、意識を獲得し、雪の冷たさや傷の痛みなど初めて受ける感覚を覚えながらあてもなく歩き続け、1人の少年に出会った。
果てなく雪原が広がる銀色の世界、その少年は荒廃した集落に1人で暮らしていた。楽園へ行くために住んでいた家を出た少年は、怪我を負いながらも先に旅立った人たちが残した矢印を頼りに先へ進むのだが、その先で見つけたのは多くの墓らしきものと、矢印の上に×と書かれた石。元の家に帰ってきた少年は、次第に傷が悪化し、動くこともままならくなり、ついに息を引き取ってしまった。そして、最初“球”だったそれは、人間の姿を獲得し、また歩き出す。
映画化もされたヒットマンガ『聲の形』の著者・大今良時さんの新作。
どういう物語か、・・・1話からだと確かなことは言えませんね。謎です。未知です。ただ、非常に引き込まれる内容でした。
謎ばかりの1話はプロローグなのでまだ何とも言い辛いんですが、試し読みだということも忘れてじっくり読んでしまいました。
舞台はおそらく地球だと思います。地球外の何者かが星を観察するために投げ込まれたのが、上述のあらすじにも書いた“球”です。「刺激」を受けるという獲得条件を満たすと、あらゆるものの姿を写し、変化することができるようです。
観察している者は「それ」が感じたものを共有しているような描写があることから、見ているだけでなく感覚もリンクしているのではないかと思われます。ただ、観察者と「それ」が同一なのかと言うと、どうも違うような気もしますね。宇宙人的な存在なのか、神的な存在なのか、「それ」と観察者が何者であるのか非常に気になります。
「それ」はオオカミの形態になり意識を得たことで、人間の少年を通して様々なことを学び、感情を芽生えさせていきます。出会った存在から刺激を受けることで、「それ」の個を形作る感情などの様々なものを得て、「自分」が出来ていくということなんだと思います。
少しずつ成長する話になるんでしょうが、不滅の存在である「それ」の終着点、物語の結末はどこになるんでしょうかね。観察者が神様という1つの予想を立てていたものの、これでは「それ」が神様にでもなってしまいそうな気もします。どう展開されるのか気になって仕方ないです。
セリフはそれほど多い内容ではないにも関わらず、読ませる作品。高い画力によって、状況の変化、感情の機微を巧みに表現されています。特に見開きの少年の亡骸を背にして「それ」が歩みだした描写は震えましたね。1話が特殊なのかもしれませんが、少ないセリフと絵から多くを読み取ることができると思います。
とても想像を掻き立てられる素晴らしい導入に、壮大な物語の幕開けを予見させられました。かなり期待を持てる作品です。
試し読みはマガメガMAGAMEGAさんのサイトで1話を配信しています。(こちら)
五百年目のマリオン 第01巻
著者:日笠優
掲載:ゼノンコミックス
2017年1月20日発売
1940年、舞台は花の都・パリ。
子供たちを率いて窃盗団まがいのことを繰り返し、日々の糧を得ていた子猫と呼ばれる孤児の少女・マリオン。仕事を終え、1人になったマリオンは歌を歌っていると、そこに現れた1人の男性に突然ジャンヌ・ダルクになって欲しいと頼まれる。音楽監督をしているらしいアーロンは、新しい舞台の公演を間近に控えていたが、適役が見つからず途方に暮れていた。そんな時に偶然聞こえてきた歌声に誘われ、運命的な出会いを果たしたマリオンとアーロン。逃げ惑うマリオンは、アーロンに歌手として舞台に立って欲しいと誘われることに――。
大戦の火種が燻る時代、マリオンは激動の運命を歩み始める。
時代に振り回されながらも夢に向かって歩み続ける少女の物語。
第二次世界大戦最中の1940年、ドイツ軍のフランス侵攻が始まろうとしているその年のパリが舞台。この地域でこの年代というだけで、もう波乱に満ちた物語になるであろうことは予想に難くないですね。
画力は結構高いです。キャラクターは少し『ジゼル・アラン』ぽいのかな。背景も細かく書き込んでおり、服装、装飾、建物も当時の姿を丁寧に再現されていると思います。
主人公のマリオンは歌うことが好きな強く美しい少女ですが、住む家を持たない孤児。似たような境遇の子供たちを束ね、窃盗を生業としながら日々精一杯生きていました。このような暮らしになるまでの生い立ちからして悲惨。元々は孤児院でシスターたちと暮らしていたんですが、歌手を探しているという男に騙され、連れてこられたパリで娼館へ売り飛ばされてしまいました。その場は警察のガサ入れにより難を逃れたものの、帰る事ができず、現在に至っているようです。
綺麗に着飾っていなくても目を奪われてしまう美しさと、力強さを感じる瞳が魅力的な少女ですね。
アーロンは純粋にマリオンの歌声に可能性を見て勧誘したのかと思ったら、どうやらそれだけではない様子。アーロンと仲間たちには店を守るための陰謀めいた思惑があるようで、またしてもマリオンはその夢を利用されようとしているのかもしれません。
以前騙されたことにより人に対しての不信感は強く、特に男性に対しては恐怖を抱くようになっています。それでも、温かく見送ってくれた孤児院のシスターの言葉を思い出し、勇気を振り絞って申し出を受けたマリオンにまた辛い追い討ちをかけられるとしたら、それはかなり酷な話ですね。やっと近況を孤児院の皆に伝えられると涙するマリオンと、なんとも言えない影を落としたアーロンの姿が印象的。
時代と人の思惑に振り回されるマリオンに明るい未来は訪れるのか、彼女はどのようにして夢を掴むのか、今後の展開がとても楽しみです。
試し読みはWEBコミックぜにょんさんのサイトで数話配信しています(こちら)
このブログで紹介した作品や関連作品の新刊情報と、試し読みした作品の感想。
将国のアルタイル 第18巻 2017年1月17日発売
将国のアルタイルの過去記事はこちら
将国のアルタイル嵬伝/嶌国のスバル 第1巻 2017年1月17日発売
らんま1/2 第8巻 2017年1月18日発売
らんま1/2の過去記事はこちら
ぎんぎつね 13 (ヤングジャンプコミックス)
ぎんぎつね 第13巻 2017年1月19日発売
ぎんぎつねの過去記事はこちら
にじいろコンプレックス 第2巻 2017年1月20日発売
にじいろコンプレックスの過去記事はこちら
ワカコ酒 第8巻 2017年1月20日発売
ワカコ酒の過去記事はこちら
アルテ 第6巻 2017年1月20日発売
アルテの過去記事はこちら
試し読みをして気になった作品もふたつ紹介します。
不滅のあなたへ 第01巻
著者:大今良時
掲載:週刊少年マガジン
2017年1月17日発売
それははじめ“球”だった。
何者かによって星に投下されたその“球”は、あらゆる物の姿・形を写し取り、変化することができる。まず石になったそれは、コケを写し、レッシオオカミの姿になり、意識を獲得し、雪の冷たさや傷の痛みなど初めて受ける感覚を覚えながらあてもなく歩き続け、1人の少年に出会った。
果てなく雪原が広がる銀色の世界、その少年は荒廃した集落に1人で暮らしていた。楽園へ行くために住んでいた家を出た少年は、怪我を負いながらも先に旅立った人たちが残した矢印を頼りに先へ進むのだが、その先で見つけたのは多くの墓らしきものと、矢印の上に×と書かれた石。元の家に帰ってきた少年は、次第に傷が悪化し、動くこともままならくなり、ついに息を引き取ってしまった。そして、最初“球”だったそれは、人間の姿を獲得し、また歩き出す。
映画化もされたヒットマンガ『聲の形』の著者・大今良時さんの新作。
どういう物語か、・・・1話からだと確かなことは言えませんね。謎です。未知です。ただ、非常に引き込まれる内容でした。
謎ばかりの1話はプロローグなのでまだ何とも言い辛いんですが、試し読みだということも忘れてじっくり読んでしまいました。
舞台はおそらく地球だと思います。地球外の何者かが星を観察するために投げ込まれたのが、上述のあらすじにも書いた“球”です。「刺激」を受けるという獲得条件を満たすと、あらゆるものの姿を写し、変化することができるようです。
観察している者は「それ」が感じたものを共有しているような描写があることから、見ているだけでなく感覚もリンクしているのではないかと思われます。ただ、観察者と「それ」が同一なのかと言うと、どうも違うような気もしますね。宇宙人的な存在なのか、神的な存在なのか、「それ」と観察者が何者であるのか非常に気になります。
「それ」はオオカミの形態になり意識を得たことで、人間の少年を通して様々なことを学び、感情を芽生えさせていきます。出会った存在から刺激を受けることで、「それ」の個を形作る感情などの様々なものを得て、「自分」が出来ていくということなんだと思います。
少しずつ成長する話になるんでしょうが、不滅の存在である「それ」の終着点、物語の結末はどこになるんでしょうかね。観察者が神様という1つの予想を立てていたものの、これでは「それ」が神様にでもなってしまいそうな気もします。どう展開されるのか気になって仕方ないです。
セリフはそれほど多い内容ではないにも関わらず、読ませる作品。高い画力によって、状況の変化、感情の機微を巧みに表現されています。特に見開きの少年の亡骸を背にして「それ」が歩みだした描写は震えましたね。1話が特殊なのかもしれませんが、少ないセリフと絵から多くを読み取ることができると思います。
とても想像を掻き立てられる素晴らしい導入に、壮大な物語の幕開けを予見させられました。かなり期待を持てる作品です。
試し読みはマガメガMAGAMEGAさんのサイトで1話を配信しています。(こちら)
五百年目のマリオン 第01巻
著者:日笠優
掲載:ゼノンコミックス
2017年1月20日発売
1940年、舞台は花の都・パリ。
子供たちを率いて窃盗団まがいのことを繰り返し、日々の糧を得ていた子猫と呼ばれる孤児の少女・マリオン。仕事を終え、1人になったマリオンは歌を歌っていると、そこに現れた1人の男性に突然ジャンヌ・ダルクになって欲しいと頼まれる。音楽監督をしているらしいアーロンは、新しい舞台の公演を間近に控えていたが、適役が見つからず途方に暮れていた。そんな時に偶然聞こえてきた歌声に誘われ、運命的な出会いを果たしたマリオンとアーロン。逃げ惑うマリオンは、アーロンに歌手として舞台に立って欲しいと誘われることに――。
大戦の火種が燻る時代、マリオンは激動の運命を歩み始める。
時代に振り回されながらも夢に向かって歩み続ける少女の物語。
第二次世界大戦最中の1940年、ドイツ軍のフランス侵攻が始まろうとしているその年のパリが舞台。この地域でこの年代というだけで、もう波乱に満ちた物語になるであろうことは予想に難くないですね。
画力は結構高いです。キャラクターは少し『ジゼル・アラン』ぽいのかな。背景も細かく書き込んでおり、服装、装飾、建物も当時の姿を丁寧に再現されていると思います。
主人公のマリオンは歌うことが好きな強く美しい少女ですが、住む家を持たない孤児。似たような境遇の子供たちを束ね、窃盗を生業としながら日々精一杯生きていました。このような暮らしになるまでの生い立ちからして悲惨。元々は孤児院でシスターたちと暮らしていたんですが、歌手を探しているという男に騙され、連れてこられたパリで娼館へ売り飛ばされてしまいました。その場は警察のガサ入れにより難を逃れたものの、帰る事ができず、現在に至っているようです。
綺麗に着飾っていなくても目を奪われてしまう美しさと、力強さを感じる瞳が魅力的な少女ですね。
アーロンは純粋にマリオンの歌声に可能性を見て勧誘したのかと思ったら、どうやらそれだけではない様子。アーロンと仲間たちには店を守るための陰謀めいた思惑があるようで、またしてもマリオンはその夢を利用されようとしているのかもしれません。
以前騙されたことにより人に対しての不信感は強く、特に男性に対しては恐怖を抱くようになっています。それでも、温かく見送ってくれた孤児院のシスターの言葉を思い出し、勇気を振り絞って申し出を受けたマリオンにまた辛い追い討ちをかけられるとしたら、それはかなり酷な話ですね。やっと近況を孤児院の皆に伝えられると涙するマリオンと、なんとも言えない影を落としたアーロンの姿が印象的。
時代と人の思惑に振り回されるマリオンに明るい未来は訪れるのか、彼女はどのようにして夢を掴むのか、今後の展開がとても楽しみです。
試し読みはWEBコミックぜにょんさんのサイトで数話配信しています(こちら)
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5827350
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック