2016年08月22日
【スクライド】アニメ あらすじ&感想 拳で語るバカな男たちの熱い生き様を描いた異能バトルアニメ
スクライド
2001年7月4日テレビ東京系列にて放送
監督:谷口悟朗
原作:矢立肇
脚本:黒田洋介
カズマの声:保志総一朗
劉 鳳の声:緑川光
由詑かなみ:田村ゆかり
あらすじ・概要
21世紀初頭、神奈川県の横浜を中心に突如原因不明の大規模な隆起現象が発生し、日本本土から隔絶された半径30kmにもなる「ロストグラウンド」という大地が誕生した。本土から隔絶されたことによって、日本でありながら独立自治領として特殊な発展を遂げていくことになったロストグラウンドでは、災害後に生まれた新生児の中から「アルター使い」と呼ばれる特殊能力を有する者達が現れ出した。中には犯罪に手を染める者も現れ、そんな彼らを取り締まる「HOLY」というアルター使いで編成された部隊も設立されることに。
そんな中、アルター能力を持つ少年・カズマは、未開発地区でかなみという名の少女と一緒に暮らしながら、能力を利用してなんでも屋を営んでいた。ある日、カズマは相棒である君彦の依頼を受けて仕事に出かけたのだが、そこでHOLY隊員の劉鳳と遭遇してしまい・・・。
カズマと劉鳳、この出会いによって2人の運命は大きく動き出していくことになる。
主要登場人物
・カズマ
主人公。未開発地区でなんでも屋を営む少年。出生も本名もほとんどが不明で、本人も自分のことを「只のカズマだ」と名乗っています。短気で喧嘩っ早く、自分勝手で自由奔放かと思えば、相手がかなみだと全く頭が上がらなくなります。諦めるという選択肢が元々ないため、どんな状況に直面しても立ち向かう強い心の持ち主。
・劉鳳(りゅうほう)
もう1人の主人公。HOLY部隊に所属するA級隊員。良くも悪くも一途で真面目な性格をしている不器用な男。正義と秩序を守ることを大切にしています。ある事件によってアルター犯罪者を強く憎むようになりました。カズマとは一見正反対の人物のように見えますが、実際は似たもの同士です。
・由詑 かなみ
ヒロイン。カズマと生活を共にしている少女。明るくて優しい性格をしていますが、人見知りが強くてカズマ以外にはなかなか心を開きません。甲斐性なしであるカズマの身の回りの世話をしながら、働きにも出ているしっかり者。カズマへの愛情はとても強い。
・桐生水守
ヒロイン。劉鳳の幼馴染でアルター能力の研究をしている女性。黒髪美人で頭も良い才色兼備。ロストグランドへやってきたのも劉鳳に会うことが一番の目的でした。
・シェリス・アジャーニ
3人目のヒロイン。HOLY隊員。三角形の髪飾りがトレードマークの美少女。一途な愛を最後まで貫き通した人です。彼女のアルター能力同様、「献身」という言葉を体現したかのような存在です。
感想
新たに生まれた「ロストグラウンド」という荒野が広がる大地が舞台。アルターという能力を宿した不器用でバカな男たちが、己の覚悟や想いなど、込められるもの全てを込めてぶつけ合う熱き戦いを描いた物語。
サンライズで製作された熱血異能バトルです。漫画も発売されてますけどアニメと内容は異なるようです。暑苦しい男たちによる熱いバトルが繰り広げられ、観てると男って生き物はバカだなと思ってしまいますが、次第にこちらの心まで熱くさせられてしまう作品。
カズマと劉鳳、この2人の男の生き様を描いた作品と言っても差し支えないと思います。なので、この2人が受け入れられなかったら楽しめないかもしれません。
立場も性格も価値観も異なる2人なので、出会った瞬間から反発し合っています。お互いのことが絡むと、直情的なカズマはさらに熱く燃えあがり、普段冷静でクールな劉鳳もカズマの前では感情剥き出しでぶつかってきます。一見類似点のない相容れない両者にしか見えませんが、観続けているとこの2人は実は似たもの同士なんじゃないかと思えてくるから面白い。敵同士ではあるものの、お互い言葉でも拳でも常に全力で語り合ってきたからこその不思議な信頼関係も芽生えていて、敵対して戦うことが多いんですけど時には背を預けるように共闘することもあるので、ほんとに痺れさせてくれる2人ですね。
この2人に深く関わってくる登場人物たちもも魅力的なキャラばかりです。
かなみはとにかく可愛い。「カズくん、カズくん」と慕っていて、カズマの言いたいことを言葉にしなくても分かってくれる姿からは、長年連れ添ってきた夫婦の関係にも見えます。カズマとかなみからは、誰も割って入れない程の深い絆を感じました。
自分の戦いをしながら最後まで劉鳳を見守り続けた水守さんも素敵な女性ですね。あと、カズマにとっての君島、劉鳳にとってのシェリスとでも言えましょうか、2人にとって大きな影響与えた存在になりましたね。この2人がそれぞれの仕事や戦闘でのパートナー的ポジションに据えられているのですが、君島のカズマを想う友情、シェリスの一途に貫き通した愛には泣かされました。男性視聴者は君島好きになる人多いだろうなと思ってます。
全体的に良く出来た作品でしたが、難点もあります。せっかく良いキャラクターが揃ってるのに、メインのカズマと劉鳳ばかりにスポットをあてすぎたせいで、2人以外の活躍が薄めだったところは残念に思えました。面白い能力を持つアルター使いや、個性が強烈なキャラも多かったので、もう少し脇役にも活躍の場を与えてあげて欲しかったです。まあ、そのぶんカズマと劉鳳の生き様が濃く描かれていたので、それが良かったというところもあるんですけどね。
『ドラゴンボール』で「セル」の声を担当した声優・若本規夫さんによる次回予告も見所の1つ。若本さんのあの声で熱く語られる次回予告は、カッコ良かったり、ちょっとふざけていることもあったりと、面白いので毎回楽しみにしてました。例えば・・・
「少女は男の体を気遣った。少女は男の心を気遣った。ああしかし、男は振り向かない。視線の中にあるものは相対する男のみ!繰り出すものは拳のみ!」
「男がやって来る 少女の危機に。男がやって来る 悲しみの際に。男がやって来る 背負う為に。男がやって来る 己の信念の為に。劉鳳、カズマ二人の男がやって来る 」
ここでは書きませんけど、最終話の予告も好きです。あと4話の予告はアホすぎました。
「考えるな!感じろ!」と言わんばかりの熱いアニメでした。細かいことを気にするのがバカらしくなるぐらいの、バカで不器用な男の生き様を見せ付けられましたね。
心を揺さぶる名シーン、名言が多数あるのも特徴です。譲ることができない意地と信念と覚悟のぶつかり合いは観てる側も熱くさせられますので必見。
熱いバトルアクションが好きな人なら楽しめると思います。特に男性におすすめしたい作品なので、よければご覧になってみてください。
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