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2023年11月18日

785番:「荷車」(51)(フィリップ短篇集より)


「荷 車」(51)(フィリップ短篇集より)

LA CHARRETTE

 
.−−−−−−−−−【51】−−−−−−−−−−−−−−−−

Quand ils furent las du jeu, comme les petits
dormaient encore, cela leur donna une idée. Ils
les rejoignirent, les encadrèrent et dormirent autour
d' eux, en carré, tous ensemble. Ce fut un bon
moment.
 

.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 彼らが遊び疲れたとき、みどりごたちはまだ眠ってい
たので、彼らにある考えが浮びました.彼らは乳児たち
と再び一緒になって、乳児たちを取囲んで、心地よくそ
の周りで、全員一緒に眠りました.それはかなり長い時
間でした.




−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

furent:(単純過去3複) < être
las, lasse:[ラ, ラース](形)[文章語] 疲れた、
rejoignirent:(単純過去3複) < rejoindre (他)
  (人と)再び一緒になる、(人に)追いつく、復帰する
  (場所に)戻る
encadrèrent:(単純過去3複) < encadrer (他)
  ❶(〜に)枠をつける、額縁に入れる;❷取り囲む、
  ❸統率する 
dormirent:(単純過去3複) <dormir (自) 眠る 
carré:(p.passé) < carrer (se) 心地よく身を置く
  Il s'est carré dans son fauteuil.
彼はどっかりと肘掛椅子に腰を降ろした.  
bon moment:ずいぶんの時間
depuis in bon moment / ずいぶん前から

2023年11月17日

784番:アルト・ハイデルベルク(247)

 
アルト・ハイデルベルク(247)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌



−−−−−−−−−−【247】−−−−−−−−−−−−−−−

............Allein das rechte Burschenherz
............Kann nimmermehr erkalten;
............Im Ernste wird, wie hier im Scherz,
............Der rechte Sinn stets walten;
............Die alte Schale nur ist fern,
............Geblieben ist uns doch der Kern.
............ Und den laßt fest uns halten !
............ Und den laßt fest uns halten !− −




−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−

..............本当の若者の心だけが
..............冷めることはないだろう.
..............真剣なときも、おふざけのときと同じく
..............まごころはいつでも貫かれている
..............心を包む身は古くとも若き身は遠く消え果てても
..............若い学生魂は尚、健在だ.  
..............そしてそいつをしっかりと私たちの中に留め置くのだ
..............そいつをしっかりと留めおこう!



−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−
.
Burschenherz:(辞書不掲載→Burschen + herz)
der Bursche:(die Burschen) 若者、青年
nimmermehr:(副) もはな〜ない、二度と〜ない
erkalten:(自) 冷える、冷たくなる 
im Ernste:まじめに、本気で
   < der Ernst (複なし) まじめ、本気
   Das ist mein Ernst. / 私は本気でそう思っている
der Scherz:(Scherze) 冗談、ふざけ
im Scerz / 冗談に
der Sinn:(複なし) 意味、意義
stets:[シュテーツ](副) 常に、いつも
walten:(自) (力などが)作用している、
支配している
die Schale:(Schalen) (果実などの) 皮;
   (卵、くるみなどの) 殻; (カニなどの) 甲羅
深皿
fern:(形) 遠い
geblieben:(過去分詞) < bleiben 
der Kern: 核、芯、種、実, コア



−−−−−−−−−−≪CDの歌詞≫−−−−−−−−−−−−−−−−

せっかくのいい歌なのでCD の歌詞訳を書いておきます.

O alte Burschenherrlichkeit 「おお麗しき学生時代」歌詞

 
O alte Burschenherrlichkeit...............おお麗しき学生時代よ
wohin bist du verschwunden ?...........お前はどこへいったのか?
Nie kehrst du wieder, goldne Zeit,......黄金の時代よ あれほど楽しかったのに 
So froh und ungebunden !..................お前はもう戻ってはこない
Vergebens spähe ich umher,...............辺りを窺ってみても
Ich finde deine Spur nicht mehr..........その面影など何処にもない
............O jerum, jarum, jerum............おお イェールム ヤールム イェールム
............O quae mutatio rerum !...........栄枯盛衰よ

Den Burschenhut bedeckt der Staub,...学生帽は埃にまみれ
Es sank der Flaus in Trümmer,............マントはぼろぼろ
Der Schläger ward des Rostes Raub,...決闘用の剣は錆び付いて
Erblichen ist sein Schimmer,................輝きも失われている
verklugen der Kommersgesang,...........酒宴の歌は途絶えて
Verhallt Rapier - und Sporenklang.........剣と拍車の響きも止んでいる

Allein das rechte Burschenherz............だがまことの学生の魂は
Kann nimmermehr erkalten;...............冷めるはずはなく
Im Ernste wird, wie hier im Scherz,.......ふざけていても 真面目なときも
Der rechte Sinn stets walten;..............正しい心は働いている
Die alte Schale nur ist fern,...................古い殻は消亡したが
Geblieben ist uns doch der Kern............僕たちの中に種は残っている
und den laßt fest uns halten !................それを守っていくのだ

Drum, Freunde, reicht euch die Hand,....だから友よ 君たちの手を出したまえ
damit es sich erneue,...............................
der alten Freundschaft heil'ges Band,......古き友情の神聖なる絆
das alte Bamd der Treue.........................古き忠誠の絆が蘇るように 
Klingt an und hebt die Gläser hoch,.........酒杯を打ち鳴らし 高く上げよ
die alten Burschen leben noch,................往時の学生はまだ健在だ
noch lebt die alte Treue !.........................かつての忠誠の心はまだ生きている!


*damit es sich⁴ erneuern (それでもって新たに蘇る) この訳が
古き忠誠の絆のあとになるため空白部分が生じています. 

783番:「おとうと」(11)(フィリップ短篇集より)


「おとうと」(11)(フィリップ短篇集より)

LE PETIT FRERE


−−−−−−−−−−【11】−−−−−−−−−−−−−−−−−

 La mère Boutet qui les attendait ne tarda pas
à venir. Le père Boutet la suivait. Il tenait dans
sa main droite une poignée de farine et, pour les
amuser tous, il la jeta la figure de la petite Alice.



..−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 待ってくれていたブーテおばさんがすぐに出てきて
くれました.ブーテおじさんも、後からついてきまし
た.ブーテおじさんは右手に一握りの小麦粉を持って
いて、みんなを面白がらせるため、それを幼いアリス
の顔に投げかけました.



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−−

poignée:(f) ひとつかみ、ひと握り、少量
farine:(f) (穀物の)粉、⦅特に⦆小麦粉
amuser:(他) 楽しませる、面白がらせる
jeta:(単純過去3単) < jeter (他) 投げる
figure:(f) 顔
Alice:(人名) アリス(女性名)
   
* 念のため、双書側の訳を見たところ、farine はメリケ
ン粉となっていました.メリケン粉を和仏で引き直すと
掲載なし.きっとこの頃は「小麦粉」と呼ぶようになっ
てきているようです.試しにネット販売の検索窓に「メ
リケン粉」といれると、「小麦粉」の商品ばかり出てきま
す.日本語が変わりゆく瞬間なのでしょうか.


782番:アリス(5)(フィリップ短篇集より)


「アリス」(5)(フィリップ短篇集より)

ALICE


−−−−−−−−−−【5】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

Elle disait: −Et puis, l' école pleure. C' est sans
doute parce qu' elle ne veut pas qu' on lui envoie
des petits enfants.



−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

アリスは言うのでした:「それにね、学校が泣くのよ.
きっと学校はちび助たちをよこしてほしくないんだわ.」 


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
des petits enfants:正しい文法ではdes は de になって
de petits enfants となるところですが、この発話者は幼
いアリスですから、子供の言葉として、考えればいい
と思います.

2023年11月16日

781番:「荷車」(50)(フィリップ短篇集より)


「荷 車」(50)(フィリップ短篇集より)

LA CHARRETTE

 
.−−−−−−−−−【50】−−−−−−−−−−−−−−−−

Leur seul regret était de n' avoir pas emporté
du fil et des épingles, car ils eussent pu faire
des lignes avec des branches et attraper quelques
poissons.

 

.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 彼らのたったひとつの後悔は、糸と針を持ってこなかっ
たことでした。なぜかと言えば、それらがあったなら、木
の枝をつかって魚を何匹か捕まえることが出来ただろうと
思っていたからです.



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

fil et des épingles:糸と針;
日本語の自然な語順は針と糸だと思うのですが、
ここはしっかりと、原文に忠実にしました.も
ちろん、[糸=fil ]、[針=épingle ] と覚えてい
ただくためです.
fil:[フィル](m) 糸;
épingle:[エパーングル](f) 針、ピン、留め針
  épingle は「飾り針」のことでヘアーピンなどをさす場
  合が多いようです.いわゆる裁縫針は aiguille を使い
  ます.釣り針は hameçon (m)、そして釣り糸はligne (f)  
faire des lignes:釣りをする



−−−−−−−−−−≪文法≫−−−−−−−−−−−−−−−−−

car ils eussent pu faire des lignes avec des branches et
attraper quelques poissons.
そのわけは、(糸と針があったら)木の枝を使って
魚を何匹か捕まえることができたろうにと思った
からです.

この文の骨格は ils eussent pu faire des lignes.で

eussent pu は接続法大過去の形をとっていますが、
ここは条件法過去第2形です.そして条件節は
ないのですが、話の流れから、針と糸を忘れて
いなかったら、という条件は自然に読み取れます.

尚、条件法過去第2形があるということは、
第1形もあるのか?それは本来の条件法過去
のことですが、わざわざ第1形とはいわないよ
うです.その条件法過去第1形に書き直すと:
ils auraient pu faire des lignes.
彼らは(それで)魚釣りができたろうに.

2023年11月14日

780番:アルト・ハイデルベルク(246)


アルト・ハイデルベルク(246)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌



−−−−−−−−−−【246】−−−−−−−−−−−−−−−

............Den Burschenhut bedeckt der Staub,
............Es sank der Flaus in Trümmer,
............Der Schläger ward des Rostes Raub,
............Erblichen ist sein Schimmer,
............verklugen der Kommersgesang,
............Verhallt Rapier - und Sporenklang.
................O jerum, jerum, jerum.
................O quae mutatio rerum !



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−

.............学生帽は今は埃まみれ
.............学生服もぼろぼろで
.............剣は錆の世界へ奪われて
.............そのほのかな光も消え失せ
.............コンパの歌も響きやみ
.............決闘の剣の音も鳴ることがない
.............ああ、何たることか!
.............流転変遷とどまるを知らず!



−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−

der Burschenhut:(_hüte) 若者の帽子→学生帽
bedeckt:(3単現) < bedecken (他) et⁴をet3 で覆う
et⁴にet3 をかぶせる;
Schnee bedeckt das Tal / 雪が谷をおおっている.
der Staub:埃、ちり
sank:sinken の過去基本形(sinken - sank - gesunken
sinken:(自) 下降する、下る、落下する、沈む、
   沈みこむ、倒れる;
   [sinken in + 4格] [ある状態に]陥る
der Flaus:(-es/-e)[古語] < Flausch
der Flausch:(Flausche) 厚手のオーバーコート
当時の学生用の上着だったようです(木村相良独和)
Trümmer:(複) 残骸、破片
in Trümmer sinken 残骸となる、ぼろぼろになる
sank der Flaus in Trümmer:学生マントはぼろぼろになった
Der Schläger:(die Schäger) 決闘用の剣
ward:(過去3単) < werden
des Rostes:(2格)< der Rost:錆 (この意味では複数なし)
der Raub:(複なし) 強奪、強奪品
Der Schläger ward des Rostes Raub:
剣は錆が奪い去った
(剣は錆で最早役立たず)
erblichen:(自s支配、弱変化) 色あせる、
   青ざめる、顔色を失う
der Schimmer:ほのかな光
Erblichen ist sein Schimmer:
   そのほのかな光りさえ消え失せた
verklugen:(過去分詞) < verklingen (自) (音などが)
   次第に消えていく、鳴りやむ、響きやむ. 
der Kommersgesang:(die Kommersgesänge)
学生コンパ(酒宴)の歌集の歌
.verklugen der Kommersgesang:
ist が脱落しているが、ここはder Kommersgesang
が倒置主語ではなく、その属詞となっていて
「消えゆくは学生歌也」. ist を入れると文章に
なるので避けたのだと思います.
verhallt:(過去分詞) < verhallen (s支配)
  (響きが)次第に消える、響きやむ 
das Rapier:(Rapiere) 細身の剣、[フェンシング]ラピエール
Sporenklang:拍車の音
der Sporn:(Sporen) 拍車
der Klang:(Klänge) 音、音響;(耳ざわりのいい音) 



779番:「おとうと」(10)(フィリップ短篇集より)


「おとうと」(10)(フィリップ短篇集より)

LE PETIT FRERE


−−−−−−−−−−【10】−−−−−−−−−−−−−−−−−

 Ils arrivèrent chez le père Boutet, qui était
boulanger. Ils ouvrirent la porte, entrèrent dans
la boutique et, n' osant pas aller plus loin,
restèrent tous les quatre campés devant le
comptoir.


..−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

彼らはブーテおじさんの家に着きました.おじさんは
パン屋さんでした.彼ら4人はドアを開け店の中に入り
ましたが、気おくれして中のほうには進めず、4人とも
カウンターの前で突っ立ったままでした.


−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−−

rester:(自) 〜のままでいる
campé:(ある状態・位置などに)しっかり置かれた、
きちんと置かれた
bien campé sur ses jambes /
   自分の両脚でしっかり立った 

778番:「アリス」(4)(フィリップ短篇集より)


「アリス」(4)(フィリップ短篇集より)

ALICE



−−−−−−−−−−【4】−−−−−−−−−−−−−−−−−−

Alice, devant qui bien des fois, on s'était plaint
de cet état de choses, avait encore trouvé l' oc-
casion de dire un joli mot.


−−−−−−−−−− (訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 アリスは自分の前で、何度も、人があれこれ事の状況
について不満を唱えるので、気の利いた言葉を言う機会
を尚も見つけていたのでした.



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

devant qui:アリスは自分の前で;
   前置詞のあとではふつうは強勢形elle を用いると
   ころ.qui を使っているので関係文になりますが
   この関係節の主語はon です.学校文法ではqui
   が主語になるところですが、「その彼女の前で、
   人はあれこれ不平をこぼすのでアリスはまたもや
   気の利いたセリフを言う機会を見つけていたので
   した.」
    関係代名詞が前置詞に吸収されて、前置詞句に
   成り下がり新たにon という主語が生まれて、挿
   入節となった珍しいケースです.
こういう破格の文が出ることがあるので、まだま
だ翻訳機は幸か不幸か人間に追いつきません.
plaint:(p.passé) < plaindre (他) 気の毒に思う  
se plaindre (pr) 不満を言う (de について)
[plaindre (他) 気の毒に思う] を知っていれば
  se plaindre は[自分を気の毒に思う]→[不満を言う]
なので導き出せるでしょう.

777番:「荷車」(49)(フィリップ短篇集より)


「荷 車」(49)(フィリップ短篇集より)

LA CHARRETTE
 

.−−−−−−−−−【49】−−−−−−−−−−−−−−−−

Les hommes voulaient enlever leur culotte,
mais les filles s' y étant opposées avec force,
ils en retroussèrent tout simplement les jambes.
 

.−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 
 男たちはズボンを脱ぎたかったが、娘たちが強く
それに反対したので、男たちは単に膝までズボンを
たくし上げただけでした.



−−−−−−−−−−《語句》−−−−−−−−−−−−−−−−−

étant:être の現在分詞で、ここでは理由を示す分詞構文.
  それと同時に複合過去の助動詞となっていて過去分詞
  は主語のles filles に呼応してopposées.分詞構文が
  主語をもつときは分詞の前に出すが、主語という機
  能ではなく文の主題というか看板のようなものです.
  バナナに張られたシールのようなもので、なくても
  バナナであるように、看板がなくても文は成立します.
s' y:se opposer à ~ / 〜に反対する
     複合過去はs' est opposé à ~
     この「à ~」 がyに置きかえられたものが
    s'y est opposé.これが分詞構文になって
s'y étant opossé これを懸垂分詞にして主語追加
les filles étant opposées (娘たちが反対するので)
retroussèrent:(単純過去3複) < retrousser [ルトゥルセ](他)
   ( 袖・ズボンなどを)まくり上げる
simplement:(副) 単に、単に〜だけ
jambe :(f) 脚(普通膝から足首までを指すが
    腿の付け根までを含むこともある)
en:ここでは de + leur culotte
en retrousser en jambe:ズボンの脚をまくり上げる

ズボンを膝までたくし上げる

* 物理的には脚をまくり上げるのではなくズボンのほう
をまくり上げるのだが、言葉としては往々にしてあるこ
とです.日本語でも「ごはんを炊く」と言いますが炊く
のは米です.外国人の日本語学習者がよく質問にきます
が「なぜお湯を沸かすのですか?沸かすのは水じゃない
ですか?」
 ごもっとも.この質問には、ぐの音も出ません.
で、そういうことがフランス語にもありまして、まさに
この en retrousser en jambe そしてこの表現がOKという
ことは、腕まくりもOKでしょうね.こっちは日本語で
も袖をまくるはずが、腕をまくるという人が多いんじゃ
ないですか?日本人の腕はその他、鳴らすこともできる
し、振るうこともできます.

さて「腕まくり」のフランス語のほうは⦅成句⦆になっ
ていて、retrousser ses manches です.もちろん、あなた
自身のことなら、retrousser mes manches
  
何?en retrousser bras ですか? いいとは思いますが
ここに今フランス人がいないのでチェックできません.
ごめんなさい.なのでとりあえず仏検ではこう書かず
manche を使って下さいね.


2023年11月12日

776番:アルト・ハイデルベルク(245)


アルト・ハイデルベルク(245)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌



−−−−−−−−−−【245】−−−−−−−−−−−−−−−


......Die Musik:(beginnt von neuem, alle singen, aber halblaut,
...................gedrückt, das Lied macht einen sehr wehmütigen
...................Eindruck).

............O alte Burschenherrlichkeit.
............Wohin bist du geschwunden ?
............Nie kehrst du wieder, goldne Zeit, 
............So froh und ungebunden !
............Vergebens spähe ich umher,
............Ich finde deine Spur nicht mehr.
................O jerum, jerum, jerum.
................O quae mutatio rerum !



−−−−−−−−−−−(訳)−−−−−−−−−−−−−

............音楽:(新たに始まる.全員が歌う.ただし小声で重々しい.
..........................歌はもの悲しげな印象を強く与える)


.............ああ麗しの学生時代よ
.............おまえは何処へ消えたのか
.............黄金の時代よ、お前は再び帰っては来ない.
.............あれほど愉快で自由だったのに!
.............お前を探してみてもどこにも見つからない
.............もはや足跡すらみつからない
.............ああ、何たることか!
.............流転変遷とどまるを知らず!


−−−−−−−−−−−《語彙》−−−−−−−−−−−−−

von neuem:新たに;辞書見出しはvon Neuen
いずれにせよneuem は形容詞の名詞化.名詞化
    された形容詞は事柄については中性名詞、変化は
    形容詞変化に準ずる(事物の場合、複数形はない)
halblaut:(形) 小声の
gedrückt:(形) 意気消沈した、ふさぎこんだ;
    eine gedrückte Atmosphäre / 重苦しい雰囲気
    < drücken (他) 押す、押しつける、
wehmütig:(形) 物悲しげな、哀愁を帯びた
der Eindruck:(Eindrücke) 印象、感銘
geschwunden:(過去分詞) < schwinden (自)
    ❶(次第に) 減る、消える
    ❷(時が)過ぎ去る 
kehrst:(2単現)< kehren (他) 向ける、回す、転ずる
    (部屋など⁴を)掃く、ほうきで掃除する
goldne Zeit:goldene のe が脱落しているのは歌なので
   音韻の関係上のことでしょう.「黄金の時代」 
froh:(形) 楽しい、うれしい、陽気な、愉快な、
ungebunden:(形) 拘束されない、自由な
vergebens:(副) 無駄に、むなしく、いたずらに、
spähe:(1単現) < spähen (自) 覗き見る
umher:[ウムヘーア] (副) あちこち、四方八方
die Spur:[シュプーア](複Spuren) 足跡、手がかり
jerum:(間) [ラテン語Jesu domine, Herr Jesus の転訛形]
(驚き、恐怖の叫び)
Jesus:[イェーズス]⦅人名⦆
1格 :Jesus
2格 :Jesu
3格 :Jesu
4格 :Jesum
呼格:Jesu 
quae:(女性形)<quis:だれ、なに、どれ
mutatio:(女性名詞) 変遷、推移、変化
rerum:<res:(女性名詞) 世の成り行き

−−−−−−−−−−−≪解釈≫−−−−−−−−−−−−−−−

Vergebens spähe ich umher:むなしく四方八方を覗き見る
直訳はぎくしゃくしています.がこの本意はどこをさが
してもみつからない、ということです.「むなしく」と
いうのは文修飾なので、「〜してみても無駄なこと」



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