2008年09月04日
小笠原サイクル安打!巨人、虎に最接近
![](/gianst/file/43/bTcxOTE1MzffNQ.jpg)
鬼の形相だった。フルスイングで放ったライナーが、グングン加速。右翼手・アレックスのグラブの上を抜けると、ガッツの足もグングン加速。二塁ベースへ到達すると、両手をポーンとたたいた。
「(ベンチ裏で)少しいわれて頭をよぎっていたけど、打席に入ったら真っ白になっていた。勝ちゲームでこういう記録を達成できたことがうれしい」
ガッツがやった。一回に中前打。四回に27号2ラン。六回に三塁打。そして、八回の第5打席だ。7歳で野球を始めた小笠原が、人生初のサイクル安打を右翼線二塁打で決めた。
巨人の選手では、1999年の仁志以来。左打者に限ると54年の川上、63年の王に続く3人目の快挙。偉大な先輩たちと肩を並べた。
昨オフに手術した左ひざの状態は、まだ万全ではない。試合が終わった後には、トレーナーから入念なケアを施してもらっている。その努力が復調ぶりを支えている。6月27日には.245だった打率も3割台まで戻ってきた。
「ひとりでは、野球はできない。みんなに支えられて、プレーすることができている」。これがガッツの口癖。前夜は試合後に宿舎でマッサージを受けた後、日頃お世話になっている裏方さんたちと会食。みそ味のちゃんこ鍋を仲間と囲んで疲れを癒した。
小笠原が打てば、ラミレスにも35号3ランが飛び出した。これで、ガッツ&ラミのアベック弾で今季11戦負けなし。最強コンビの“不敗記録”も継続中だ。
首位阪神が敗れ、最大13あったゲーム差がついに5ゲームまで縮まった。5差以内になったのは、開幕直後の4月11日以来(4.5ゲーム)、約5カ月ぶりだ。
「優勝? まだ、そんな大きなことは言えない。今は目の前の試合を必死に戦っていく。これからもチームが勝つためにどれだけ仕事ができるかだ。このモチベーションでいきたいね」
あせらず、おごらず、マイペース。ガッツ節がさえ渡った。この男がきっと何とかしてくれる。奇跡の逆転Vへ、小笠原がチームを引っ張っていく。
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