2008年11月11日
プロ野球 FAで既に上原の意思を確認…巨人の清武代表
![](http://joker.rgr.jp/g/200811/11-1.jpg)
日本シリーズが終了し、FA宣言期間が解禁となったこの日、上原獲得へいち早く“名乗り”を上げたのはオリオールズだった。本紙の取材に対してマクフェイル球団社長は「日本には経験豊富なプロフェッショナルがたくさんいる。上原?その通りだ」と語った。
オ軍は今季国際スカウト部門を拡張。ストックスティル国際部長を初めて日本に派遣した。日本選手のプレーをチェックしてきた同部長は「外国では1番にドミニカ共和国、2番がベネズエラ、そして3番に日本が大事」と発言。ア・リーグ東地区で唯一、過去も含めて日本人大リーガーの所属がない球団で、他球団に後れをとってきたが、すでに日本選手30人の獲得リストを作成済み。その最上位に上原をリストアップした。
今季のオ軍は4月を勝ち越すなど好スタートを切ったが、中盤以降失速して地区最下位に終わった。マクフェイル社長は「この地区には楽に勝てるチームはない。投手陣が崩壊してしまった。ストライクが取れず自滅した」と敗因を分析している。チーム防御率は30球団中29位の5・13で、四球は30球団でもっとも多い687だった。その点、上原は制球力抜群で四球の心配はない。97年の地区優勝を最後に優勝争いすらもできていないチームの抜本的改革へ、上原はうってつけの存在となる。
さらにマクフェイル氏は「今季のタンパ(レイズ)はわれわれのいい手本になっている。岩村はチームの中で大切な役割を果たしていた。今のわれわれに必要なのは経験のあるベテランだ」と語る。オ軍の先発陣は全員20代と経験が浅い。上原なら五輪やWBCなど国際経験豊富で、投手陣のリーダーになれると球団は評価。若い選手が多いチームを引っ張り、レイズの快進撃を支えた岩村と同じ役割を右腕にも期待している。
現時点で上原獲得の方針を明確に打ち出しているのはオリオールズだけ。オ軍入りとなれば同地区のヤンキース・松井、レイズ・岩村との対戦や、レッドソックス・松坂との投げ合いなど日本人ファンにとってはたまらない対戦カードが増える。だが、資金力ある球団もブルワーズからFAとなったサバシアら大物FA投手の動向次第で上原獲得に動く可能性はある。日本でFA権を行使した選手の交渉解禁日は今月20日だが、交渉が本格化するのは12月上旬のウインターミーティング以降となりそうだ。
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