2012年05月16日
オーキー・フロム・レイト60s
今回は、おそらくほとんどの方がご存じないだろうと思われるアーティストをご紹介します。
サザン・ロック、ブルース・ロック系のギターリスト、シンガーのDavid Doverさんです。
この人は、オクラホマ州タルサの出身で、本名をDavid Dover Barberといいます。
私が勝手に推測するところ、この人はファンが高じてプロになった人で、録音機材好きのオタク系ミュージシャンではないかと思います。
1. You Rascal You (Sam Theard)
2. The Jealous Kind (Robert Guidry)
3. Mississippi Mud (David Dover)
4. Place in Your Heart (Manny Charlton)
5. It Came Out of the Sky (John Fogerty)
6. Slide Man (David Dover)
7. Dust My Broom (Robert Johnson)
8. Take Care of Me (David Dover)
9. Fool for Your Stockings (Beard, Gibbons)
10. Peter Gunn (Henry Mancini)
David Doverは、通常はバンド編成で録音してはいますが、曲によっては全てのパートを自ら演奏することもまれではありません。
そして、これはまず間違いないと思うのですが、60s70sロックの熱心なファンであり、何よりもJohn Fogertyの熱狂的なファンだろうと思います。
私がそう思うのには理由があります。
David Doverは、これまで4枚のアルバムをリリースしています。
以下のとおりです。
04年 Seal Of Approval (この1枚のみ、David Dover Band名義。下の3枚はソロ名義)
05年 Mississippi Mud
05年 Veterans Day
10年 Dover Soul
これらは、いずれも自身のレーベルからリリースしており、まだメジャーからの配給はないようです。
今回、4枚のうち、どれを取り上げようかと考えました。
最近作の"Dover Soul"にしよう、一旦はそう思ったのですが、結局考え直しました。
4枚には、ほとんど音楽性の違いはありません。
ただ、1stがサウンド的に若干しょぼい気がします。
私の思うところ、バンド名義の1stが最もオタクっぽい音で、なぜか一人多重録音の匂いがします。
これは、リズム隊が弱く感じるからだと思います。
とりわけ、ドラムスが弱いように思います。
きちんと額面どおりバンドでやっているとすれば、録音が悪いのかミックスのバランスが悪いのか、私にはリズム隊の音が軽く感じられます。
アルバムの構成では、1st、2ndは有名曲のカバーを中心に、自作曲を交えるというスタイルです。
対して、3rdは、ほぼ自作曲でまとめています。
5年のブランクを開けて出された4thは、自作曲を抑え目にして、再び1st、2ndに近い構成に戻しています。
というわけで(?)、音に若干不満がある1stはまず外し、カバー曲が多く、音楽的嗜好がわかりやすい2ndを選びました。
本盤の参加メンバーは、以下の通りです。
David Dover : vocals, guitars(all), keys(2,3,4,5,6,8),bass(3), drums(3,4)
Rick Paul : guitar(2,4)
Rick Potter : guitars(2)
Michael Vines : screaming lead guitar(10)
C. J. Anderson : bass(1,2,4,5,6,7,8,9,10)
Rick Heck : drums(1,2,6,7,8)
Terry Brawley ; drums(5,10)
Stanley Lindley : drums(9)
Rick Morrow : keys(1,7,10)
Dave Russell : sax(1,2,10)
Jimmy 'Junior' Markham ; harmonica(8)
最初の方で、この人は、John Fogertyのファンだろうと書きました。
David Doverは、リリースした4枚のアルバムで、必ずJohn Fogertyのカバーをやっています。
次のとおりです。
1st : 110 In The Shade
2nd : It Came Out of The Sky
3rd : Run Through The Jungle
4th : Who'll Stop The Rain
"110 In The Shade"以外は有名曲ばかりですね。
"110 In The Shade"は、唯一John Fogertyのソロ・アルバムからのチョイスで、97年の"Blue Moon Swamp"収録曲です。
"Hundred And Ten In The Shade"と表記されていた曲で、ゴスペルっぼい曲調の作品です。
残りの3曲は、いずれもCCRの曲で、説明不要の作品ばかりですね。
David Doverは、もともとJohn Fogertyと声質が似ています。
さらに、大好きな曲をやるということで、これらの曲では思い入れたっぷりにやっています。
本盤では、冒頭の曲、"You Rascal You"が、John Fogertyの曲ではありませんが、Johnが75年のソロ2作目でやっていた曲です。
どれだけ好きなんだ、と言いたいです。
各アルバムのカバー曲からも、この人の趣味嗜好をうかがってみたいと思います。
1st : She Caught The Katy タジ・マハールのカバー
Never Ending Song Of Love ディレイニー&ボニーのカバー
Run Run Rudolph チャック・ベリーのカバー
It's Not My Cross To Bear オールマン・ブラザーズのカバー
From Small Things デイヴ・エドモンズのカバー
Life Is Hard ジョニー・ウインターのカバー
2nd : The Jealous Kind ボビー・チャールズのカバー
Dust My Broom エルモア・ジェイムズ(ロバート・ジョンスン)のカバー
Fool For Your Stocking Z. Z. トップのカバー
4th : Same Old Blues J. J. ケイルのカバー(ただし、本人のお手本はフレディ・キング盤らしいです。)
Johnny B. Goode チャック・ベリーのカバー(何とChuck Berry本人と共演しています。ライヴ録音)
音を聴かなくても、何となくどんなタイプの人か想像できてきていませんか?
ルーツ・ミュージック好きの方なら、少なくとも、彼のカバー曲のチョイスに、好感をいだく人は少なくないと思います。
趣味っぽい、アマチュアイズムもうかがわせながら、だからこそ共感できる部分が多々ある人だと思います。
まあ、メジャーで出せないのには、それなりの理由があるとは思います。
雌伏に不思議の雌伏なしではあります。
とはいえ、B級、C級好みの奇特な皆さん、一度ご賞味されてはいかがでしょう。
サザン・ロック、ブルース・ロック系のギターリスト、シンガーのDavid Doverさんです。
この人は、オクラホマ州タルサの出身で、本名をDavid Dover Barberといいます。
私が勝手に推測するところ、この人はファンが高じてプロになった人で、録音機材好きのオタク系ミュージシャンではないかと思います。
Mississippi Mud
David Dover
David Dover
1. You Rascal You (Sam Theard)
2. The Jealous Kind (Robert Guidry)
3. Mississippi Mud (David Dover)
4. Place in Your Heart (Manny Charlton)
5. It Came Out of the Sky (John Fogerty)
6. Slide Man (David Dover)
7. Dust My Broom (Robert Johnson)
8. Take Care of Me (David Dover)
9. Fool for Your Stockings (Beard, Gibbons)
10. Peter Gunn (Henry Mancini)
David Doverは、通常はバンド編成で録音してはいますが、曲によっては全てのパートを自ら演奏することもまれではありません。
そして、これはまず間違いないと思うのですが、60s70sロックの熱心なファンであり、何よりもJohn Fogertyの熱狂的なファンだろうと思います。
私がそう思うのには理由があります。
David Doverは、これまで4枚のアルバムをリリースしています。
以下のとおりです。
04年 Seal Of Approval (この1枚のみ、David Dover Band名義。下の3枚はソロ名義)
05年 Mississippi Mud
05年 Veterans Day
10年 Dover Soul
これらは、いずれも自身のレーベルからリリースしており、まだメジャーからの配給はないようです。
今回、4枚のうち、どれを取り上げようかと考えました。
最近作の"Dover Soul"にしよう、一旦はそう思ったのですが、結局考え直しました。
4枚には、ほとんど音楽性の違いはありません。
ただ、1stがサウンド的に若干しょぼい気がします。
私の思うところ、バンド名義の1stが最もオタクっぽい音で、なぜか一人多重録音の匂いがします。
これは、リズム隊が弱く感じるからだと思います。
とりわけ、ドラムスが弱いように思います。
きちんと額面どおりバンドでやっているとすれば、録音が悪いのかミックスのバランスが悪いのか、私にはリズム隊の音が軽く感じられます。
アルバムの構成では、1st、2ndは有名曲のカバーを中心に、自作曲を交えるというスタイルです。
対して、3rdは、ほぼ自作曲でまとめています。
5年のブランクを開けて出された4thは、自作曲を抑え目にして、再び1st、2ndに近い構成に戻しています。
というわけで(?)、音に若干不満がある1stはまず外し、カバー曲が多く、音楽的嗜好がわかりやすい2ndを選びました。
本盤の参加メンバーは、以下の通りです。
David Dover : vocals, guitars(all), keys(2,3,4,5,6,8),bass(3), drums(3,4)
Rick Paul : guitar(2,4)
Rick Potter : guitars(2)
Michael Vines : screaming lead guitar(10)
C. J. Anderson : bass(1,2,4,5,6,7,8,9,10)
Rick Heck : drums(1,2,6,7,8)
Terry Brawley ; drums(5,10)
Stanley Lindley : drums(9)
Rick Morrow : keys(1,7,10)
Dave Russell : sax(1,2,10)
Jimmy 'Junior' Markham ; harmonica(8)
最初の方で、この人は、John Fogertyのファンだろうと書きました。
David Doverは、リリースした4枚のアルバムで、必ずJohn Fogertyのカバーをやっています。
次のとおりです。
1st : 110 In The Shade
2nd : It Came Out of The Sky
3rd : Run Through The Jungle
4th : Who'll Stop The Rain
"110 In The Shade"以外は有名曲ばかりですね。
"110 In The Shade"は、唯一John Fogertyのソロ・アルバムからのチョイスで、97年の"Blue Moon Swamp"収録曲です。
"Hundred And Ten In The Shade"と表記されていた曲で、ゴスペルっぼい曲調の作品です。
残りの3曲は、いずれもCCRの曲で、説明不要の作品ばかりですね。
David Doverは、もともとJohn Fogertyと声質が似ています。
さらに、大好きな曲をやるということで、これらの曲では思い入れたっぷりにやっています。
本盤では、冒頭の曲、"You Rascal You"が、John Fogertyの曲ではありませんが、Johnが75年のソロ2作目でやっていた曲です。
どれだけ好きなんだ、と言いたいです。
各アルバムのカバー曲からも、この人の趣味嗜好をうかがってみたいと思います。
1st : She Caught The Katy タジ・マハールのカバー
Never Ending Song Of Love ディレイニー&ボニーのカバー
Run Run Rudolph チャック・ベリーのカバー
It's Not My Cross To Bear オールマン・ブラザーズのカバー
From Small Things デイヴ・エドモンズのカバー
Life Is Hard ジョニー・ウインターのカバー
2nd : The Jealous Kind ボビー・チャールズのカバー
Dust My Broom エルモア・ジェイムズ(ロバート・ジョンスン)のカバー
Fool For Your Stocking Z. Z. トップのカバー
4th : Same Old Blues J. J. ケイルのカバー(ただし、本人のお手本はフレディ・キング盤らしいです。)
Johnny B. Goode チャック・ベリーのカバー(何とChuck Berry本人と共演しています。ライヴ録音)
音を聴かなくても、何となくどんなタイプの人か想像できてきていませんか?
ルーツ・ミュージック好きの方なら、少なくとも、彼のカバー曲のチョイスに、好感をいだく人は少なくないと思います。
趣味っぽい、アマチュアイズムもうかがわせながら、だからこそ共感できる部分が多々ある人だと思います。
まあ、メジャーで出せないのには、それなりの理由があるとは思います。
雌伏に不思議の雌伏なしではあります。
とはいえ、B級、C級好みの奇特な皆さん、一度ご賞味されてはいかがでしょう。
Mississippi Mud by David Dover