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ビニール・オンリーのクインテット

 この間、CCRの前身バンドである「Goriwogs」のアナログLP盤を、埃まみれになりながら探した時、ひょっこり収納箇所が判明し、久々に手にとったLPがありました。
 このLPは、まだCD化されておらず、今後もCD化の望みは、かなり薄いと思われます。
そのまま、収納棚に一旦は戻したんですが、何となく気になり、今日再び引き出してみました。


 このアルバムは、タイトルを「Future Tense」といい、アーティスト名は、「The Quintet」です(?!)
 71年に United Artists から出されたもので、

何とダグ・サーム抜きのクインテットのアルバムです。
 
 なぜこのようなアルバムが作られたのか、私は知りません。

 時期的には、Sir Douglas Quintet のマーキュリー(Smash〜Phillips)との契約が終了した頃で、バンドとしての危機があったのではないかと推測しています。
 バンドの活動拠点について、意見の対立があったのかも知れません。
サンフランシスコでの活動を反対したメンバーがいたのかも知れません。
 マーキュリーのコンプリート集の英文ライナーを読んだ方がいらっしゃれば、このあたりについての記述がないか、ご教示願いたいです。

 この頃、マーキュリーからは、過去のアルバムのアウトテイク集が出ていますが、ダグ・サームの新たな録音のリリースは、73年まで待たねばなりませんでした。
 それは、ジェリー・ウェクスラーが、ダグをスカウトして、ボブ・ディランやドクター・ジョン、フラコ・ヒメネスと吹き込ませた、有名なアトランティック・セッション「ダグ・サーム・アンド・バンド」でした。
 
 そんな狭間の時期に出されたこのアルバム、ヒューイ・モー作の「レインズ・ケイム」や、ロイド・プライスの「スタッガー・リー」(実際はトラッド)なんていう、南部での人気曲をやったりしてますが、メンバーの自作もあります。
 ダグ抜きアルバムのクオリティは、お世辞にも高いとは言えrず、いっそのこと、オーギーがリーダーシツプを出してたら、もっと良くなってたかもしれませんが、メンツの力関係は民主的で、結果的には、少しぬるい感じです。でも、貴重な記録であることは間違いありません。 
 
 私は、1年くらいに前に、レコード・プレイヤーを処分して以来、LPの再生機を持っていません。
 思い出の音を聴き返すため、そろそろ、レコード・プレイヤーが欲しいなと思っているこの頃です。

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