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オール・アメリカン・ハイウェイ・ソング

 しりとりじゃないんですが、前回のCharles Brownつながりで、今夜はこのアルバムを選びました。

 ルート66という有名な曲があります。
 もともとは、ジャズ・ピアニストのボビー・トループが書いた曲で、ナット・コールがヒットさせたことで世界的に有名になりました。
 ほかにも、ビング・クロスビーを始め多くの人がやっているスタンダードですが、チャールズ・ブラウンもやっています。

 今回のアルバムは、ルート66をテーマにした曲を集めたアルバムで、Asleep At The Wheelのドラマー、デイヴ・サンガーが製作編さんしているものです。


Songs of Route 66
All-American Highway

1. Theme from Route 66 / Route66 Orchestra
2. Route 66 / Bobby Troup
3. The Mother Road / Alan Rhody
4. What's Left of 66 / Jason Eklund
5. Willy Rogers Highway / Kevin Welch
6. The Long Red Line / Mary Cutrufello
7. Used to Be / The Red Dirt Rangers
8. 2200 Miles / The Mad Cat Trio Featurling Cindy Cashdoller
9. Don't Haul Bricks on 66 / The Dusty Chaps
10. Route 66 Revisited / Jimmy Lafave
11. Route 66 / Charles Brown


 でも、私たちにとっては、やっぱりストーンズですよね。
 ストーンズの記念すべき1stアルバムに入っていたのが、ルート66でした。
 これは、もちろんチャック・ベリーのバージョンをカバーしたもので、以降、様々なバンドのお手本になりました。

 シカゴからLAへ
 ミズーリ州セントルイス、ジョプリン、とてもかわいい(Mighty Pretty)オクラホマ・シティ、アマリロ(テキサス州)、ニューメキシコ州ギャラップ、アリゾナ州フラッグスタッフ、忘れちゃいけないウイノナ(ミネソタ州)、キングマン(アリゾナ州)、バーストウ、サン・バーナーディノ(カリフォルニア州)まで…。

 ルート66の歌詞に出てくる町の名前です。
 かっこ書きの中の州名は、私が付け加えたもので、歌詞にはありません。
 ジョプリンとか、ギャラップ、フラッグスタッフ、ウイノナ、キングマン、バーストウ、サン・バーナーディノなんて、皆さんはご存知でしょうか?

 私は、調べないと分かりませんでした。
かっこ書きは、私自身が覚えるために加えてみたのです。 

 チャック・ベリーのバック・イン・USAもそうですが、観光案内のように町の名前が歌われる曲って、いいですよね。
 ただ、バック・イン・USAは、「アメリカにいて良かった」と歌った母国賛歌でしたが、黒人で皮肉屋のベリーの歌詞が、そのままの意味であるとは思いにくいです。

 その点、ルート66は、「ドライブで西へ向かうならこの道だよ」と、風を切ってハイウェイを突っ走る快感を素直に歌った曲です。
 その経路で出会う町を歌詞に登場させているんですが、我々日本人にはマイナーな町が多いです。

 実は、沿道には、ピバリーヒルズやサンタモニカなんていうメジャーな町もあるのに、あえてこういう町を歌いこんでいるのでした。

 ボビー・トループは、女友達とのドライブ中に、この曲のアイデアが浮かんだとのことですから、美しい景観など、私たちが知らない要素があるんでしょう。

 オクラホマ・シティのみ、マイティ・プリティと形容しているのは、どうでしょう?
単にメロディの流れに合わせるためというのが、正解かも知れませんが…。

 プロデューサーのデイヴ・サンガーは、エリザベス・マックイーンと結婚したことで、初めて知った人です。
 このアルバムは、95年リリースで、もう随分前に買ったものですが、その時はデイヴ・サンガーという人を知りませんでしたし、Asleep At The Wheelのドラマーだということにも、全く気づいていませんでした。
 
 冒頭には、テレビ・ドラマのテーマ、そして作者のバージョンを押さえ、ラストには、カンバック後のチャールズ・ブラウンのおしゃれな名唱を配置しています。
 これらの曲は、既存曲のコンパイルですが、その他の曲は、このアルバムのために吹き込んだ曲を含んでいます。

 カントリー、ブルーグラス、ないしはカントリー・ロック風の演奏が中心ですが、ブルース調の曲もあり、アルバムとしての流れが気持ちいいです。

 アスリープの元スチール・ギタリスト、シンディ・キャッシュダラーも参加していて、いい感じです。
 シンディが参加した曲は、2200マイルという曲ですが、本家ルート66の歌詞では、2000マイルと歌われています。(Wikiによれば、2347マイルらしいです。)

 私のお気に入りは、The Mother RoadWilly Rogers Highway Used to Be といったあたりです。
 曲は、オリジナルが多いですが、Willy Rogers Highway は、ウディ・ガスリー作となっています。(…残念ながら、私は原曲を知りません。)

 オリジナルのルート66は、既に廃道となっていますが、マザー・ロードの愛称で、アメリカ人の郷愁を誘う遺産のひとつとなっているようです。
 
 実はこのアルバムには、00年リリースの続編があって、同じくデイヴ・サンガーがプロデュースしているんですが、こちらにはアスリープの演奏や、アスリープのフイドラー、ジェイソン・ロバーツのソロも含んでいて、更にごきげんな1枚になっています。


 




これは、おまけです。




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