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2020年08月26日

デザインの輪郭

大阪万博のロゴが発表された。ちょっと独特のデザインだったので、私も「ぎょろっとした目玉のようで、ちょっと・・・」と、ややネガティブな感想をfacebookに投稿したら、皆さんいろいろとコメントを書き込んで下さった。やはり違和感を感じていた人が多かったように思えた。曰く、選んだ人のデザインセンスは?とか、関東と関西のセンスの違いだ、と書いた人もいた。
念のため、万博のサイトをのぞいてみた。

200826大阪万博ロゴ.jpg
(大阪万博HPの画像)

もちろんトップページにこのロゴがドーンと出てきて、その下に、「ロゴマーク最優秀作品が決まりました」と書かれている。ロゴ単独でなく、HPに使われているのを見てもやはり少し違和感があった。あくまで個人的感想だが、なんだか座りが悪い印象がある。

ロゴと言えば、やはり・・と、東京オリンピックのサイトを見てみた。これまた個人的感想だが、あらためて見ても、すっきりと美しいよくできたロゴだと思う。作者の野老さんを多少存じ上げていることを抜きにしても好ましいデザインだと思う。(本当は、オリンピックのロゴの画像も入れたいところだが、さすがにオリンピックロゴは、何かと大変そうなので、個人のブログといえども転用を差し控えました)

ロゴデザインとは、難しいものだ。企業のロゴマークでなくても、数年にわたってたくさんの人が目にする機会の多いビッグイベントのロゴは、まず大多数の人に受け入れられる必要がある。その意味では、この大阪万博のロゴには、どこか万人向けではないデザインセンスがあると思う。そこには、関西ならではのシニカルな笑いのセンスのようなものも感じてしまう。「当たり前のもんなら、おもろない!」みたいな。こういってはなんだが、少し毒のあるような。

今回の投稿タイトルは、デザインの輪郭とした。これは、デザイン界の巨匠、深澤直人さんの著書名であり、彼がよく使う言葉でもある。「デザインは、環境とものとの間の関係の輪郭線を決める行為」とも語っているが、コンセプトをカタチにしてプロダクトデザインの輪郭を作りあげるとか、デザインというものの本質的な部分をとらえていると思う。今回のロゴを見ていて、このタイトルをふと思い出した。

そんなことをあれこれ考えながら、万博のロゴを眺めていると、カタチがシンメトリーじゃないとか、かなり使いにくいだろうなあと思ってしまうが、まてよ、その使いにくい手ごわい感じこそ製作者が狙ったところなのか?命の輝きをテーマに、細胞(セル)をデザインしたと表向きでは言っているが、やはり関西流のただでは終わらないひねり技が、このロゴデザインの輪郭なのかもしれない。













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