その言い訳ではないが、12日の日曜までの3日間、久しぶりに妻が来てくれた。
こっちで仕事の用事もあったし、いろいろ相談もあった。最終日の日曜は予定がないということで、朝食後、以前私が言っていた中庭のもみじの剪定をしようと言い出した。
「パパが一人ではしごにのぼって剪定しているのは、LINEで報告してくれていてもやっぱり心配だから。今日は二人いるから安心して作業できるでしょ」というのが彼女の言い分である。確かにそうではある。
私は、日曜は、たいていパソコンで遊びながらだらだらと過ごすのだが、まあ泣く子と家内には勝てない。
重い腰を上げて、チェーンソーと電動ノコやヘルメット、防塵メガネなどを用意し、梯子を中庭に持ち込んで準備を整える間、妻は、裏庭の草取りをやってくれていた。
動物が大好きな妻だが、実は植物も大好きで、進路を考える時に植物学者になることも考えたというだけあって、庭仕事は好きである。あっという間に裏庭をきれいにしてくれた。
そして、二人でもみじの枝で屋根にかかって伸び放題になっていた枝を数本、剪定した。
小さく見える枝でも、切り落として身近で見ると結構な大きさだということに驚かされる。すでに何本かの木を伐採してきた私でも、切った枝を見ると、その大きさに驚くことは多い。
昼前までに枝を落とし、ランチを食べたあとで、切った枝をさらに細かくする作業に取り掛かった。
妻が、枝葉をむしり、私がチェーンソーや剪定ばさみで太い枝をカットして、ゴミで出せるサイズになるように小さな言い争いをしながら作業をした。
次々と、枝を細かくしながら、妻は、中庭の木の芽などを見つけては声を上げる。
「あ、パパの好きな山椒があった!」「もみじの芽を見つけたよ」とまるで子供のようにはしゃいでいる。
この人は、本当に生物学者に向いていたのではないか、などと思いながら作業を終えた。
実は私は、山椒が大好きで、タケノコを煮る時などは、お隣の家に生えている山椒の葉を、お断りをした上で少しだけ頂いていた。
妻が教えてくれた通り、いつの間にか中庭の数か所に山椒の木が生え始めていた。
私は全く気付いていなかった。
「山椒は、パパの嫌いな芋虫がつくけどね」と笑いながら、最初に見つけた山椒の芽を、鉢植えに植え替えし始めた。「この鉢は、室内で育てて虫をつけないように頑張って」と鉢植えにしてくれた。小さなもみじの芽も、「もう少し大きくなったら、庭のどこかに植えましょう。それまでちゃんと水をやってね」
ということで、日曜の夕方に妻は帰京した。あとには、この2つの鉢植えが残った。
小さな鉢がもみじの子供で、大きな鉢は山椒である。
見たものを石に変えてしまうメデューサが如く、ポトスのように丈夫な鉢植えでさえも枯らしてしまうという私に、この2つの鉢が預けられたわけである。さて、頑張らないと・・・・
#山椒 #剪定
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