新年度のはじまりであり、進学や就職など新しい門出の季節でもある。
そんな春に、今年は、18歳からの成人ということもスタートとなる。
以前も投稿したが、これは、かなり色んな課題を含む大きなテーマであったにもかかわらず、いつの間にか、法改正が国会を通過していた。本当は、もっと野党も騒いで、慎重に議論を深める必要があったのではないか、と個人的にはずっと思っていた。
例えば、18歳の高校生と、20歳の大学生の間にそんなに大きな違いがあるのか?という意見もあるだろう。しかし、日本の教育システムの中では、高校教育は、大学受験をクリアするための学びの場という側面が強く、大学は、より幅広く自らの未来を切り開くための自由度の高い時間となり、学校生活以外でも多くの社会性を学ぶ機会も拡大する。(まあ、自由さがいいかどうかは、また別の議論が必要だが)やはり、2年分の違いはそれなりにあると思う。
ここ数日のニュースでも報道されている通り、何よりも心配なのは、高校生などが、様々な契約などのリスクに、さらされるという点である。今までは、父母の承諾なしに締結された契約は、問題があれば無効にすることもできるようになっていて、18歳の未成年はある程度守られていた。しかし、そのガードが外れる。最近の世の中には、巧みな仕組みでお金を稼ごうとする悪徳企業や悪い奴が横行している。おそらく新たな手口で未成年を食い物にするような契約トラブルが増加するのではないかと心配している。
たまたまハフポストの記事を読んでいたら、こんな一節があり、なるほど、と思った。以下は、ハフポストからの引用である。
「成人年齢を20歳から18歳に引き下げる理由は、次の2つです。 18歳や19歳の若者の自己決定権を尊重し、積極的な社会参加を促すため 世界的にみても18歳を成人とするのが主流であるため。きっかけは、2007年に成立した憲法改正の手続きを定める国民投票法の議論にさかのぼります。
国民投票の対象年齢を何歳からにするか議論になった時、できるだけ多くの国民が参加すべきだといった理由から、投票権者を18歳以上としました。
その後、18年に成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法が成立し、22年4月から施行されることが決まりました。・・・」
あくまで、個人的な見解だが、憲法改正の手続きを定める国民投票法もからんでいたという点に、安倍政権時代にこの法改正が進んだことが、ややうさん臭い印象を感じてしまう。浮動票になりやすい18歳の投票権が、もしかすると憲法改正をうまく動かすためのはずみになるという思惑もあったのではないか?とつい深読みしてしまった。
まあ、これはあくまでも年金ジジイの勝手な思いだが、いずれにしても明日からは、新成人の法制度がスタートするわけである。不幸な契約トラブルが始まった年にならない事を祈りたい。
#18歳成人 #成人年齢引き下げ
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