それから数週間経ったが、なんと、びっくりするような情報戦争のニュースがあった。
ウクライナのゼレンスキー大統領の映像を、AIを使って偽造し、国民に降伏するようにスピーチするニセの映像がネットで流されたというのだ。驚くべきフェイクニュースである。
そもそも、今回の紛争では、ロシア側の流しているフェイクニュースのひどさには、たびたび驚かされ、国連出の会議に出席しているロシア代表の嘘つきスピーチにもあきれさせられ、ロシアのフェイク情報のすさまじさにはショックを受けた。
それだけ、プーチンヒステリーが、国を支配し反論できる余地のない状況になっているのだろう。
一般市民が避難している場所を攻撃したのは、ウクライナだと言いだしたり、実際にそういうニュースが、ロシアの国営放送で流されているという。かつての「大本営発表」である。
そんな中で、ロシアの国営放送では、「戦争をやめろ、プロパガンダを信じるな」という紙を持った女性社員が、生放送に乱入した。
国営放送しか見ないロシア国民は、プーチンを支持する数字と同じくらいの比率でいるらしいが、国を挙げての嘘のメディア情報に対し、この女性の行動は、大きな一石を投じたのである。おそらく、「もしかするとロシアは、おかしなことになっているのかもしれない。」と感じた人が少しは増えたのではないか?そうなれば、この女性のメッセージは大きな功績をもたらしている。
映像ニュースというのは、編集で全く印象が変わる。破壊された建物に、「ウクライナは、自らの国民を爆撃した」とナレーションをかぶせれば、そう見えてしまう。ディテールには目がいかなくなる。それは映像の持つ両刃の刃のような恐ろしさでもあるということを、今回のニュースは、我々に教えてくれている。
#ディープフェイクニュース
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