そして、ふと気が付けば、卒業式のシーズンでもあった。春は別れと出会いの季節である。今年は、それに、ちょっと寂しい話題も重なった。
県内の高校再編計画に伴い、現在38校の県立高校が、34校となる。
長年歴史を重ねてきたなじみ深い4つの学校が、この春閉校となったのである。
今回の再編・統合によって、新川、富山、高岡、砺波の4学区からそれぞれ、泊高等学校が入善高等学校に、水橋高等学校が富山北部高等学校に、高岡西高等学校が高岡高等学校に、南砺福光高等学校が南砺福野高等学校に統合される。
(富山新聞)
消えてゆく学校は、いずれも、何十年もの歴史を持っている学校である。数多くのOBも輩出している。私にとっても、昔からなじみ深い校名ばかりである。私の母校は、幸いにも統合される母体となる側で、歴史は続いていくようだ。学校教育は、時に、行政の事情と時代の波にほんろうされてしまう場合がある。今回の再編を見ても、忸怩たる思いのOBも多いのではないかと思う。最後の卒業生となった皆さんは、万感の思いであることだろう。
年を取るごとに、自分が入った高校や大学というものが持っている重みというか、大切さ、ありがたさを感じるようになった。同窓会とかはあまり得意ではなくて実はあまり積極的に参加するほうではないのだが、高校の友人とは、今でも何人かとはコンタクトがある。高校生活を通して、つくづく、素晴らしい出会い、良い友人を得られたと思っている。その母校が、もしなくなってしまって、別の名前の学校になったとすれば、やはり寂しいと思う。
しかし、統合された学校から、また新しい出会いやご縁が生まれ、新たな歴史が作られていく。
卒業式で、閉校に涙した生徒たちが感じた思いは、きっと様々な形で、それぞれのこれからの人生に生きてくるに違いない。
卒業おめでとう。そして、皆さんの未来が、素晴らしいものになりますように!
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