世界的な株安とオイル高、エネルギー高が進んでいる。
コロナウィルスの流行で、世界恐慌になるもしれないと思ったけれど、世界各国の企業人の見事な対応力によって、世界的な経済恐慌のリスクは免れた。最近では景気回復の兆しも見えてきたくらいだった。
(日経)
しかし、ロシアに対する世界規模の経済制裁は、その結果起きることを十分に予測検証する時間もない中で、各国政府が、「ロシア許すまじ!」という共通の情熱で急加速して動いたように見える。ロシア7銀行をSWIFTから排除するなど、制裁の方法も拡大している。結果として、個別の企業によっては、今後、経験のない経済損失を抱えるケースも生まれるかもしれない。世界的な株安傾向は、これから本格化するかもしれない。
原油高によるガソリン価格の上昇は、これまで経験のない次元で推移するかもしれない。アラブ諸国の石油メジャーも、ロシアの原油輸出が大幅減少した時に、どんな判断をするだろうか?当然、あこぎに価格を吊り上げることも考えるだろうが、一方で国際世論も慎重に配慮する必要があるだろう。
日本にとって不安なのは、原油とあわせて、LNGである。ロシアから8%ほどを仕入れていたのがストップする。エネルギーの8%は、たいしたシェアではない、と片づけられる数字では、おそらくないだろう。その他にもエネルギーコストの上昇や、供給量の減少がもたらす影響は、今後も注視する必要がある。そして、ロシアとウクライナからの食糧がストップすることによる影響も懸念される。小麦粉などが典型だろう。
ニュースを見ながら、そんなことを考えていたら、ウクライナのテレビ塔をロシアが攻撃した。情報拠点を攻撃するというのは、ロシアの戦略のひとつだったようだが、テレビ等を攻撃してメディアをストップさせようというやり方も許せないし、当然そこで働く民間人が被害にあったことも見逃せない。
今日も、不安なことばかり書いてしまったけれど、60数万人を超えるウクライナ国民が、過去に例のない膨大な数の難民となって、ポーランドや周辺国になだれこんでいる。人命第一ということでだ欧州各国が協力して手を差し伸べているが、これもまた、今後新たな世界課題を生み出していくだろう。
ヒステリーの鬼と化したプーチンがまいた種は、コロナウィルスに匹敵するほど世界を破壊する事態を招いてしまった。
#ウクライナ侵攻 ”プーチン
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