(NHK)
プーチン大統領のコメントを聞いていると、これまでグルジアやクリミアで行ってきた侵攻と同様に、身内の親ロシアエリアを、勝手に国家として承認し、ウクライナのNATO加盟という動きが、自国を脅かす危機であり、それに対抗するための正当な軍事行動なのだと勝手な論理を展開した。
あのスピーチを見る限り、もはや王様の耳はロバの耳となっており、欧米からの制裁など、おそらく彼独自の怒りを助長するだけで、対応を改める方向には、到底機能しないのだろうな、と半ば失望感すらおぼえた。もはや彼の耳には、いかなる国際的な諫言も、届くことはないだろう。
国際関係のパワーバランスの中で、戦争に向かって行く動きというのは、こういうことなのだと、あらためて思った。日本が、満州や中国での戦いというか事件をきっかけに、戦争へと急速に傾いていった時も、プーチン同様に独自の理屈に突き動かされながら、国際社会の中で反発を強めた結果、大きな戦争の渦中に踏み込んでいったのかもしれない。
今のところ、米国内の反対世論もあって、アメリカがこの戦いに参戦するということはないと言われているが、どうなるかはわからない。フランスやイギリスの動きが影響して、バイデン大統領も方向転換するかもしれない。世界の警察と言われたアメリカも、その力はパワーダウンしているともいえる。国連安保理も、その機能を果たしているとはいえない状況だ。
そんなことを書いていたら、トランプ氏が、プーチン大統領は天才だ、とコメントしたというネットニュースが目に入った。いったい、この人は何を考えているのか。確かにプーチン氏は、策略家としては天才的なところはあるように思えるが、元アメリカ大統領が発言すべきことではない。
戦況を伝えるニュースでは、当然、民間人の死者も出ていることを報道しはじめた。
天然ガスや原油価格の高騰、小麦など農産物の値上がり、為替の変動、株安、・・・様々な経済不安も起こっている。
いったい、今後どんなふうに、どれだけ続く戦いになるのだろうか?
人類は戦争の虚しさを学習することは、決してできないのだろうか?・・・
#ウクライナ侵攻
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