私が、小学生から中学生にかけて、テレビをつけると、歌番組にいつも登場するのが、西郷さんと、舟木さんと橋幸夫さんだった。
(ヤフーニュース/中日スポーツ)
たぶん小学校6年の遠足のバスの中、当時は、マイクを生徒に回して歌を歌うということが行われていた。マイクが回ってきた時、私は、「星のフラメンコ」を歌った。
「えっ?誰が歌っとんの?うまいやん!」とクラスメートの声が聞こえた。
ちょっと誇らしかった。以来、西郷輝彦さんは、私のお気に入りの歌手の一人となった。
歌謡曲(という言葉自体がもはや死語になりつつあるが・・)全盛期に育った我々の世代にとって、歌番組から流れるヒット曲は、世代共通のものだった。みんなが知っている歌、みんなが共有・共感出来る歌、それが当たり前だった。
だからこそ、その曲が流行ってから、50年くらい経っても、懐かしのヒット曲として、番組が放送されたりするのだろう。
今の時代は、世代を超えて共有している音楽というのは空くなか卯なっているように思う。
かつては、お茶の間にテレビがあって歌番組が放送され、それを、おじいちゃんから孫までがみんな一緒に見ていた。今は、おじいちゃんはテレビをみて、孫は携帯で動画や音楽を見ている。同時に共有できる音楽などがすくなくなっているわけだ。
茶の間の喪失という事があるかもしれない。
50年経った今でも、「好きなんだけーど、離れてるのさ〜」という独特の歌い方は、耳の奥に残っている。
もはや、手の届かない世界へ、「離れているのさー」・・・心からご冥福をお祈りしたい。
#西郷輝彦
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