朝から日中の民放など、空しい番組しか放送されていないように思う。
平日のTV番組というのは、不毛地帯のように感じてしまうのは、私が年をとったせいなのだろうか?いや、そうではないと思う、思いたい。
そんな中で、NHKETVは、実に充実した大人向けの番組が放送されている。
北京オリンピックのカーリングや、ウクライナのことなどについて書いたので、数日遅れの話題ではあるが、たとえば、13日の日曜には、ETVで、素晴らしい番組が放送されていた。
(NHKETV)
一つは、日曜美術館のオルセー美術館特集である。一部二部と、先週から2週にわたって放送されたオルセー美術館特集は、イッセー緒方と小林聡美という二人の卓越した語り部によって、オルセーの魅力を親しみやすいかたちで紹介してくれた。(もちろん、この演出には賛否が分かれるところかもしれないけれど、私は面白い試みだと思った)ガレの手の彫刻は、昼から夜までの光の変化を美しくとらえた素晴らしい撮影技術と、名人芸のような語りによって、まるで生きているかのように、私たちにオルセーの魅力を語り掛けてきた。(アートを知らないMCの小説家?が登場しなかったのもなによりだった)
(NHKETV)
そしてもうひとつが、ETV「クラシック音楽館」である。
今注目のバイオリニスト服部百音(服部克久さんのお孫さんで、服部良一さんのひ孫!です)によるブルッフのバイオリン協奏曲第1番が、素晴らしかった。アンコールの拍手が鳴りやまず、アンコール曲を演奏し終わった後も拍手の音は続いた。素晴らしい熱演で、この演奏を見られたのはラッキーだった。
ネットでの動画視聴や、TVメディア離れ等が進む中で、TVメディアで、最も見ごたえのある骨っぽい番組制作をしているのは、NHKETVかもしれない。昼間の高校生向けの授業番組も、見てみると実に面白いものがたくさんある。2355など、ミニ番組で魅力的なものも数多い。
北京オリンピックの中継のおかげで、ETVの他の番組も、つい見てしまう人が多くなったのではないか?とひそかに思っている私である。あなたも、ぜひETVの魅力に触れていただきたい。
#オルセー美術館
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