元々好きなものだということと、何かデザートでも作ろうかと考えて買ったものだ。
基本的にはティラミスを作ろうかと思っていたのだが、やはり、ケーキなどを作り始めるには、ちょっとした決心というか心構えが必要だ。少なくとも僕はそう思っている。
パンは週に何度かコンスタントに焼いているが、以前作っていたケーキやカスタードクリームなどは、この数ケ月作っていなかった。
父の認知症がそこそこ進んできて、世話に手間のかかることが増えたり、対応に気を遣うことも多くなっていた。イライラする時間は間違いなく増えていた。
お菓子を作る時には、集中力が必要だ。おいしいクリームや生地を練ったりする時には、途中で途切れると上手くいかないことが多い。料理ももちろんそうだが、料理は、もう何十年もやっているから、途中中断されても、そこそこ修正対応はできる。
しかし、お菓子は、意外にそうはいかない。と自分では思っている。途切れずにスムーズな流れで作らないと上手くいかないのがお菓子だと思う。
そんなわけで、冷蔵庫で出番を待つマスカルポーネが、ずっと気になっていた。
そんな時に、NHKETVの「今日の料理ビギナーズ」が救いの手を差し伸べてくれた。
手軽にできるティラミスを紹介してくれたのだ。
お料理初心者向けの番組だから、ケーキの生地にカステラを使って、ちょっと加工して、それに、生クリームとマスカルポーネを混ぜて作るという簡単なレシピだった。
これなら、手間なく作れそうだなと、ついにベンチに控え続けていたマスカルポーネ選手に出場のコールを送った。
作ってみたら、カステラにインスタントコーヒーと砂糖を練ったコーヒーシュガーを浸すことなどちょっとしたアイデアの組み合わせで、簡単にティラミスもどきを作ることができた。
(本物のティラミスでなく、簡易型なので、やはりこれは「もどき」である)
しかし、もどきとはいえ、かなりティラミス気分を満足させてくれる味ではあった。
美味しいお菓子を作るには、やはり、ある程度の集中力が必要だとあらためて納得しながら、集中するというプロセス自体も楽しむ時間となった。
かくして、久しぶりにティラミス風の味を堪能することができて、マスカルポーネも無事消費することができた。SDG’s的に見ても、食材の無駄を回避することができたことも何よりだった。
(このレシピは、手軽ですがかなり、おすすめです。)
#ティラミス
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