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2021年11月24日

禍々しき時代

少し前に、死刑になりたいからといって、電車の中で、無差別に刃物を振り回したり、火を付けたりと言う犯罪が続いた。電車に乗るのも命がけで気を付けないといけないと思ったのだが、新幹線などでは、安全確保のために荷物検査の実施を検討しているという。せちがらいというか、人を信じられなくなるというのは寂しいことだなと感じてしまう。

また、その後には、甥っ子の小学生がいた家に火を付けて命を奪うという事件がおきた。同居していた小学生の叔父が容疑者の可能性があるということで行方を追っているという。これもまたやるせない事件である。

そして、今日は、中学生が同級生を包丁で刺して殺害するという事件も起きた。
わずか数週間ほどの間に、悲しい事件が連続して発生している。
あまり凄惨な事件の起きないわが県でも、同居の親を殺害する目的で家に火をつけたという女性が捕まった。
211124中学生刺殺事件.jpg
(ヤフーニュース/毎日新聞より)

人心がすさんでしまうということには、様々な要素が絡み合うのだろうと思うが、世界に冠たる平和な国であったはずの日本が、なんだか怪しい状況になっている。
町内など地域コミュニケーションの変化、携帯やITなどの発達によって人と人のコミュニケーション関係が変わってきたこと、コロナウィルスの流行をはじめとする慢性的な社会不安等々、色々なことが重なり、人の心の中にも、目に見えないけれど大きな構造変化が起きているように思う。

禍々しい=まがまがしい、とは、なんだか縁起が悪くて、不気味な状態を意味する言葉だ。コロナウィルスで、「禍」という言葉はいつの間にかポピュラーになり時代を象徴する文字になった。これはわざわい、とも読む。この字の持つおどろおどろしい不安感が、社会を蔽い始めている気がして、本当に禍々しさを感じている今日この頃である。

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